Japanese
Made in Raga-sa
Member:itsuki(Vo/Gt) Taku(Gt/Cho) タッカー(Ba) 泰尊(Dr/Cho)
Interviewer:三木 あゆみ
大阪を拠点に活動中の"よく見ると4ピースロックバンド"、Made in Raga-sa。一瞬ハテナが浮かぶキャッチコピーだが、itsukiとTakuが一卵性の双子だということを聞くと納得がいくだろう。今回は、アーティスト育成プロジェクト"GIANT LEAP"の第4回優秀アーティストにも選出された彼らにメール・インタビューを敢行。2018年11月にリリースされた1stシングル『アシミレイト』やバンドの成り立ちについて答えてもらった。
-まず、バンドのキャッチコピー"よく見ると4ピースロックバンド"というのは、itsukiさんとTakuさんが一卵性の双子だというところから付いたものだと思うのですが、これはどなたが考えたのですか? また、なぜこのキャッチコピーを付けようと思ったのでしょうか?
itsuki:これはまず、メンバーで今後のことをいろいろと会議してたときに、"そういえばラガーサ(Made in Raga-sa)ってキャッチコピーないよね?"ってところから、みんなで意見を出していくなかで、不意にTakuが"「よく見ると4ピースロックバンド」でいいじゃん!"とポロッと言って。それを聞いたときになぜかビビッときてメンバー一致で"それいい!"ってなったので、そのようになりました(笑)。
Taku:ふと思いついて、とりあえず言ってみたら採用になりました。
-双子でバンドをやることになったきっかけを教えてください。
itsuki:簡単にまとめると、僕とTakuは中学3年生まで10年以上ずっとサッカーひと筋でやってきて。ある程度いいところまではいけたんですが、10年もやってるとちょっとやり尽くした感が出てしまったんです。"(やるべきことは)これじゃないのかな~?"と思っていたころに、軽音楽部だった姉のギターが家に置いてあって、それをTakuが弾き始めたのがきっかけですね。"だったら俺はベースやるよ!"となぜかベースを購入し、やるならコピーじゃなくてオリジナル曲だぜって感じで、曲を作り始めました(笑)。
-タッカーさんと泰尊さんは、どのような経緯で加入することになったのですか? また、加入から1年が経ちましたが、この1年間で何か変化などはありましたか?
itsuki:これはもう運命的な出会いでしたね。ベースとドラムを探していた時期に、対バンでたまたま泰尊のドラムを見て、"カッコいいなー!"って思ったので、すぐに声を掛けたら、サポートとしてやってくれることが決まりました。さらに話を聞くと、泰尊もタッカーと他の誰かでバンドを組みたいと思っていたらしく、"じゃあもうくっついちゃう(笑)?"みたいな感じで一気にMade in Raga-saができあがりました!
泰尊:もともと僕とタッカーでバンドを組むつもりだったし、ラガーサのことは"なんかすげぇ双子のバンド"くらいの印象があって、しかも双子がイケメンだし、僕ら入って大丈夫なんかな......と最初は不安もありました(笑)。でもこうやって1年活動してきて、音楽面よりはSNS関係や公式サイトの作成など、双子が苦手で力を入れられていなかった点は僕なりに協力できたかなと思っています。
タッカー:1年間での変化......。スーパー持論なんですけど、バンドマンって憑依型と素面型がいると思ってて。芸人さんで言ったら友近さんタイプか、バカリズムさんタイプかみたいな(笑)。自分はかなり憑依型のバンドマンなんですけど、Made in Raga-saに入る前に妄想ジャングルジムっていうラウド・バンドで5年間くらい活動してて、加入して最初のころはずっとどこかに"妄想ジャングルジムのタッカー"が残ってました。すぐにコミカルな動きとかコミカルな顔をしちゃう(笑)。でも、これじゃアカンなとずっと思い続けてて、最近なんとか"Made in Raga-saのタッカー"を降ろせるようになりました(笑)。これからはタッカーの質を上げていきたいです。
-"Made in Raga-sa"というバンド名にはどういった意味があるのでしょうか?
itsuki:今はまだ秘密なんですが、どこかのタイミングで明かしたいとは思っているので、そのときまで待っていただければと。......全然もったいぶる内容ではないのですが(笑)。
-2018年11月にリリースされた『アシミレイト』は、初のシングル、そして新体制になって初の作品ということですが、改めて、今作を完成させた感想をうかがいたいです。
itsuki:これは衝撃だったんですけど、今までも何度かレコーディングはしてきて、なんとなく完成イメージはもうできていたんですが、全員が録り終わってまとまった音を聴いてみたときに、自分たちの音楽に初めて"うわっ......!"となりましたね。言葉にならない衝撃とワクワクに鳥肌が立ったのを覚えています。新体制のパワーをドン! と感じた瞬間でした。
-タイトル曲、カップリングともに作曲をTakuさん、作詞をitsukiさんが担当されていますが、制作はどのように行われたのですか?
itsuki:僕は僕で楽曲を作っていて、TakuはTakuで楽曲を作っていたのですが、デモ音源を聴き合うなかで、今回の作品はTakuの作ってきたものの方が世界観が近いような気がしたので、"そっちでいこう!"という形でそこからはふたりで協力して制作を進めていきました。双子ということもあり、なんとなくお互いの行きたい方向がわかっていたので、制作は意外とスムーズにいきました!
Taku:そうですね、今回は僕がメロディとアレンジの原型を完成させて、メンバーに投げてスタジオでアレンジを試行錯誤して完成させていった感じでした! 詞はレコーディングまでにitsukiが完成させた感じですね!
-「アシミレイト」は、ダークな曲調でありつつも、ひと筋の光が見えるようにサビに向けて開けていく感じがすごくいいなと思いました。この曲にはどんな想いが込められているのでしょうか?
itsuki:"自分らしくあれ"と大人は言うが、人に合わせないとうまくやっていけない社会との葛藤、そして決意を込めた1曲です。
-"アシミレイト"には同化する、消化するという意味がありますが、歌詞の中にもこういったワードが出てきます。最初からこのテーマで曲を作ろうと決めていたのでしょうか? "アシミレイト"というタイトルを付けた理由も教えてください。
itsuki:これは最初から決めていたわけではなくて、デモ音源を聴きまくってるうちに自然にバーっと出てきたイメージで、そこから気持ちが固まっていきました。"アシミレイト"というタイトルは、"この楽曲のキーワードはなんだろう?"と考えたときに"同化"という言葉が強く引っ掛かっていたので、"これしかない!"という感じで決めました!
-個人的には間奏でギターの掛け合いに乗ってくるベースのフレーズが印象的でした。この曲は演奏面に関してテクニックもかなり詰め込まれていると感じたのですが、アレンジについてはどういったこだわりがありますか?
itsuki:これはこだわりましたね~(笑)。今までの曲はわりとシンプルにカッコ良く伝えるものに仕上げていたのですが、今回は違うことにチャレンジしてみようと、できるだけ複雑にアレンジを考えていったので、そこに結構時間をかけた感じはあります。なので仕上がりも今までにない感じで、面白い曲になりました。
Taku:「アシミレイト」は今までにない曲にしようと思い、テクニカル系の曲にしようと思ったので、ギター2本の絡め方や、ベース・ライン、ドラム・フレーズなどもこだわりました!
泰尊:僕はあんまり難しいことをやりたくない派なんですけど、Takuに"もっとテクニカルなのが欲しい"って言われ続けて、最終的に自分史上一番難しくて忙しいフレーズと構成になりました(笑)。
タッカー:自分が曲の中で気合入れてるパートが誰かに引っ掛かったっていうのはシンプルにめちゃくちゃ嬉しいですね。あそこはタッピングしてるんですけど、それまではバンドのベーシストとして小難しいことをやるのに抵抗があってあまりやってこなかったんです。でも、いざライヴでやってみると楽しくて仕方なくて(笑)。"双子の掛け合いよりこっち見ろ! タッピングしてんぞ! おーーーい! お客さーーーん! 俺今タッピングしてるぞーーー!"って気持ち。お客さんはめちゃくちゃ双子見てるんですけどね(笑)。でもそれでも良くて。なので、この曲のアレンジの根っこには、家でひとりでベース・ラインを考えてる俺が、ライヴでベースを弾く俺をどんだけ楽しませてやれるのかっていうひとり遊びみたいなものがあります(笑)。
-対して「花を贈ろう」は切ないバラードとなっています。こちらにはどんな想いが込められているのでしょうか?
itsuki:こちらは、信じ続ける"強さ"、"優しさ"を題材にした楽曲になっていて、大事な人への感謝を歌った楽曲です。
-この曲はコーラスも際立っていて、メロディがスッと入ってくる感覚がありました。「アシミレイト」とはまた違った視点で制作されたかと思うのですが、アレンジ、演奏ではどういったことを意識されましたか?
itsuki:こちらは逆に、できるだけ歌詞とメロディを際立たせたかったので、演奏はシンプルに、楽曲の良さを最大限に引き出せるようにアレンジしていきました。
泰尊:基本的にどの曲でも意識しているんですけど、とにかく歌を聴かせることに重点を置きました。"このドラムかっこいいでしょー!"みたいなのはほとんど入れてないです。
-「アシミレイト」の歌詞にも"花"というワードがありますが、今回の収録曲2曲を通して何かストーリーの関連性はありますか?
itsuki:最初はまったく違うもの、真反対の曲にしようと思っていたので関連性は特につけていなかったんですけど、あとで読み返すとどちらにも"花"が入っていて、そう思うと花はいろいろなものを持っているんだなと思いました。好きな人に渡す花、癒やしの花、"元気出して"の花、亡くなったときの花、おめでたいときの花、"ありがとう"の花......どの場面にも対応する花はまさに"アシミレイト"というタイトルに相応しいんじゃないかなと思いました! 完全にあとづけですが......(笑)。
-両曲とも音楽配信代行サービス"BIG UP!"にて配信されていますが、このようなサービスについてはどう思われますか?
itsuki:僕はすごくいいなと思っています。時代に合っているし、全国、世界中の誰でも聴けるというシステムはやはりアーティストにとっては嬉しいです!
Taku:より多くの方に聴いてもらえるチャンスになるのでとても重要だと思っています!
泰尊:楽曲の配信って自主でやるのは結構大変なんじゃないかなぁというイメージが強くてなかなか手が出せなかったので、こういうサービスがあるのはめちゃくちゃありがたいです!
-今作も含めて、Made in Raga-saの音楽をどんなふうに聴いてほしいと思いますか?
itsuki:ワクワクしてもらいたいですね。"次はどんな曲が来るのかな~?"、"このあとどんな展開になるんだろ?"と、わかりきったパターンではなく、常に新しいものを発信してワクワクを届けていきたいです!
-今後の目標や挑戦したいことがあれば教えてください。
itsuki:誰もやってないこと、見たことないものを求めて挑戦し続けますし、まずは双子を生かし、曲で兄弟喧嘩でもしてやろうかと考えてます(笑)。新しい音楽を生み出していきたいです!
Taku:僕らにしかできない音楽が今後もよりたくさんの人に届くように、いろいろなことにチャレンジしていきます!
-最後に、読者へメッセージをお願いいたします。
泰尊:またSkream!に載せてもらえるように頑張ります! 応援よろしくお願いします!
タッカー:気がついたら「アシミレイト」でタッピングしてるタッカーを観てやってください(笑)。
Taku:読んでいただいてありがとうございました! 今後も面白いことに挑戦していって、誰かの支えになれるような音楽を作っていきますので、ぜひチェックをお願いします!
itsuki:まだまだラガーサはここからです。世の中に衝撃を与えていきます。ぜひ目を離さないようお願いします。
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