Japanese
Broken my toybox
2024年07月号掲載
Member:藤井 樹(Vo/Gt) 高田 健太郎(Gt) 郷間 直人(Ba)
Interviewer:蜂須賀 ちなみ
3人組バンド Broken my toyboxが、ニュー・シングル「Tasty」を配信リリースした。今年2月リリースのミニ・アルバム『My Fantasia』がたくさんの人に届いた手応えから、"生活に寄り添える音楽を"という思いで制作されたこの曲には、溢れそうなほどのアイディアと熱量がパッケージングされている。そもそも彼らはどんなバンドなのか、キメラという喩えがしっくりくる新曲「Tasty」はどのように生まれたのか。メンバーに話を訊いた。
"内に内に"というところから、自分を曝け出すようになって "この曲を聴いた人が元気になってくれればいいな"と自然と思えた
-Broken my toyboxというバンド名はどのように考えたんですか?
藤井:由来を聞いていただく機会が増えてきて、今まではカッコつけたような意味を後づけして言ってたんですけど、実は"「トイ・ストーリー」が好きだから"という理由で(笑)。
-バンド・サウンドであることにとらわれずに様々なサウンドを鳴らしているバンドだから、"Broken"というワードが音楽性を象徴しているような気がしたのですが。
高田:言われてみれば、たしかに(笑)。
藤井:バンドという形にとらわれずに音楽を作っていこうと方向転換したのは、つい最近なんですけどね。もともとは"ギターは歪んでるほうがいいに決まってる"というバンドで、ガチガチのバンド・サウンドを鳴らしてました。だけど途中から、自分たちの作る曲をバンド・サウンドだけで完結させるのはもったいないと感じるようになって。それからはいろいろな音を取り入れるようになりましたね。
-今は事務所やレーベルに所属せずにインディペンデントに活動されていると。この体制で活動し始めてからどれくらい経ちますか?
高田:1年半くらいですかね。ひとつひとつ納得しないと前に進めないバンドなので、ミニマムで意思決定を早くできるこの体制は、今の自分たちにはハマっている感じがあります。
郷間:この3人は持っているスキルがそれぞれ違うんですよ。健太郎と藤井は音楽面がすごく強いぶん、自分はグッズやMVの制作面を担当していて、 お互いの足りないところを補い合えているように思います。今の体制で、大変なことってなんだろう?
高田:まぁ、足りなければ強くなればいいという考え方なので(笑)。鍛えればなんとかなるだろっていう。
藤井:今は3人だけで、"こういうことをしてはいけない"というしがらみがないんですよ。だから逆に、今まで何をやってこなかったかが浮き彫りになって、例えば"SNSあんまり動かしてこなかったよね"とか。今はTikTokやインスタのリールも結構頻繁に上げています。動画投稿を頻繁にやるようになってから、観てくださる方も増えて。今年2月に『My Fantasia』というミニ・アルバムを出したんですけど、リリース後、収録曲で動画を出してみたりしてから"この曲カッコいい"と言ってくださる人が増えました。そこから好きになってくれた人が友達に薦めてくれたり、みんながどんどん広めてくださって。
-それは嬉しいですね。『My Fantasia』は"どうすればたくさんの人に届くのか"、"マイナスな感情をマイナスなまま出すのではなく、もっと受け入れてもらえるような歌い方や曲の作り方があるんじゃないか"と考えながら制作したアルバムだと、別のインタビューでおっしゃっていました。
藤井:以前、フル・アルバム(2021年リリースの『Broken my toybox』)を出させていただいたんですけど、そのときはおっしゃる通り、マイナスの感情をそのまま表現するようなスタンスで活動していたのですが、このアルバムのリリースをしたとき、"自分たちの名を広めるために、今までやってきた表現でできることは、もうこれが限界なんじゃないか"というのを痛感してしまったんです。その後3人で"どういうものを作ろう?"と改めて考えたときに、"新しく手に入れた知識と力で、自分たちのやりたいこと、言いたいことを再提示しよう"と思って。
-それで"My Fantasia"=私の理想郷というタイトル。
藤井:はい。今まで触れてこなかったポップな部分にアプローチしつつ、自分たちにとっての理想郷を目指して作ったアルバムでした。
-"もっと届けたい"という目的があったということは、その前段階で"自分たちはこんなバンドですよね"、"こんなことが得意です"、"こういう部分をこのように見せたらいいのでは"とバンドを見つめ直す機会があったんでしょうか?
藤井:めちゃくちゃありました。"今まで意図してやってこなかったことは、本当にやらなくてよかったことなのか"と考え直したり。たぶん、1年半以上前に自分たちを見てくださっていたお客さんが今のブロークン(Broken my toybox)を見たら、まったく違うバンドに見えると思うんですよ。もともとMCで喋るバンドではなかったのに、今はもうMCが楽しくてしょうがないし(笑)。
高田:ライヴの前も、演奏どうこうの話はそんなにせず、"今日何話す?"、"いやー、今日はねー"みたいな(笑)
藤井:僕ら普段から今喋っているような感じなんですよ。今までは"ライヴはライヴでちゃんとしたものを見せる"という考え方だったんですけど、素の姿を見せていかないと自分たちが壊れちゃうと思った瞬間が、たぶんそれぞれにあったんだろうなと。
高田:無理がたたるというか。
郷間: プレイとかも、人間性を見せるような感じに各々変化していったよね。
高田:うん。バンドを長く続けられたらいいなと思っていて。そのためにはまず、メンバー間で飾らない姿を見せ合うことが一番大事なのかなと思ったんですよ。その姿を見て、お客さんが喜んでくれたらもっと嬉しい。飾らずに作った楽曲が響いてくれたら何よりだけど、響かなかったとしても、このやり方がいいんじゃないかと思っています。
郷間:俺たち、今すごく楽しいんですよ。楽しんでいる姿を見せられるのが一番いいのかなって。
-いいと思います。楽しそうなところには自然と人が集まりますし。制作中のやりとりや歌詞の書き方も変化したのでは?
高田:そうですね。3人で意見を言い合うようになったし、"いや、それは違うでしょ"とぶつかることが少なくなったのかな。せっかく脳みそが3つあるんだから、自分ひとりでやるよりいいものができると『My Fantasia』の制作を経てわかったので。前までは"それ、どうなの?"と言ってたようなことでも、"いや、いったんやってみよう"というふうになれています。やってみていいものができたらそれは正解だし、できなかったら経験値として蓄えられるだけだし。だから今すごくいい環境でやれてる......よな(笑)?
藤井:(笑)歌詞に関しては、以前は"俺はこう思うんだ"という曲ばかりだったんです。自分の主義主張を伝えて、それを好いてくれる人たちと上に行けたらいいなという思いだったんですけど、やればやるほど、ただ独り壁に向かって喋っているような感覚になってしまって。昔作った曲ももちろん肯定すべきなんですが、"私はこう思うんですけど、あなたはどうですか"って問い掛けないと、会話が始まらないなと思ったんです。
郷間:『My Fantasia』から、"寄り添う"とか"隣に立つ"というイメージの歌詞に変わっていったよね。
藤井:うん。"会話をしたい"、"そしたらどうなるだろう?"という実験を『My Fantasia』から始めたような感じです。さっき"今が楽しい"という話をしましたけど、とはいえ『My Fantasia』を出したばかりの時期は、 今よりもお客さんが全然いなかったんですよ。"自分たちの理想郷"というテーマを掲げた作品だったぶん、"これが響かなかったら次に何書けばいいんだろう?"と落ちてた時期があって。だけどありがたいことに、曲を聴いて好きになってくださり、ライヴも観に来てくれる方がじわじわと増えていって。自分たちの曲を聴いて楽しくなってくれたり、涙流してくれたりする姿を見る機会が増えました。僕にとっては、サイコパスな言い方をすれば実験大成功という感じで(笑)。自信にも誇りにもなりました。そんな経験を経て、"その人たちに何を届ければいいだろう?"と考えながら書いたのが新曲の「Tasty」なんです。"生活に寄り添える音楽を"と思ったときに"衣食住"という言葉が浮かんで。今回は"食"にフォーカスしました。
-なるほど。"聴いてくれる人に向けて"という気持ちもありつつ、ご自身にとってはどんな曲になったと思っていますか?
藤井:何かを訴えている曲ではありますけど、結局何も解決はしていなくて。だけど、この曲が生活の中にあるのとないのとでは、明日の活力とかもちょっと変わってくる。 そういう曲になったのかなと思っています。"自分ってなんなのか"という疑問に対する答えは、 様々な人生経験を経たとしても簡単に見つかるものではないし、死ぬまで見つからないことなんてザラにあるんだろうなと。でも模索し続けるのも人生の一部だというところを見つめ直すために、書いた曲なのかなと思いますね。
郷間:「Tasty」の歌詞を読んでいると、"やっぱそうだよな"、"こういう気持ちになっているよな"と思うんですよ。メンバーとして、藤井のことをずっと近くで見てきましたけど、今は藤井 樹がちゃんと外を向きたがってるなと思う。すごく簡単に言うと、"わかる。コミュ力上げていきたいよな"っていう感じ?
藤井:(笑)そうなんだよね。
郷間:"内に内に"となっていたところを、いろいろな人と関わって、ちゃんと自分を曝け出して、自分の考えを周りに広めるようになって。"この曲を聴いた人たちが元気になってくれればいいな"と自分も自然と思えました。
高田:(藤井は)ライヴでの振る舞いもすごく変化してきていて。昔は物販に立ちたがらなかったんですよ。ライヴ上ですべてを表現したいからって。だけどそう言っていた彼が、最近のライヴでは率先して物販に立ち、ひとりひとりのお客様と密接にコミュニケーションを取っている。その姿を見ると、ちょっと泣きそうになるんですよね。"藤井......!"みたいな。
藤井:あははは!
高田:本当に素敵だなと思ってる。そういうマインドが楽曲のみならず、いろいろなところにいい影響を与えているのが現状のブロークンかなと思ってて。今はこのタームを楽しみたい。この精神状態でどんな楽曲ができるのかは、メンバー自身にとっても未知の部分で。
郷間:そうだね。
藤井:この状態を楽しみたいし、お客様にも楽しんでもらえたらすごく嬉しいです。
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