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INTERVIEW

Japanese

macico

 

macico

Member:yukino(Key) 小林 斗夢(Vo) 堀田 コウキ(Gt)

Interviewer:石角 友香

響きばっかり気にしていた歌詞を伝わるものに強化していきたい


-macicoはミックス/マスタリングから、アートワークや宣伝も自分たちでやっていらっしゃるとか。ミックス/マスタリングは堀田さんが担当してるんですね。

堀田:好きというか、"やってみようかな"ってところから始めてハマっちゃった感じですね。もともとデモを作るときにDTMでやってたんですけど、DTMの勉強をしていけばしていくほど、自分でもいけるんじゃね? みたいな。今は結構ネットで調べればなんでもあるので、そういうところから始めていきました。

-堀田さんが音作りで注意していらっしゃることってありますか?

堀田:注意してることというか、自分が好きな音楽になってるかでチェックしてるので、"ここはこうしなきゃいけない"ってことよりかは、自分の好きな音楽になるまでやり尽くすみたいな感じですかね。

yukino:ミックス/マスタリングって外部の人に頼むと気を使っちゃうんですよ。私たち全員すごく人見知りで(笑)、言いたいことが言えないみたいな。1回だけお願いしたことがあったんですけど言えないんですよ。もちろんいい音源にはなるんですけど。メンバーがやってると言いたい放題なんで(笑)。

-個人的には面白いウワモノとか効果音みたいなのとかがすごく効いてると思います。

小林:堀田節(笑)。"堀田のトラックだ"ってなるもんね。

yukino:だいたい最初のデモでは入ってないんですよ。そういうときって私的には"macico感がない"って言うんです。それで声とか効果音とか入れてもらうと"あぁ、macicoになる"っていう感じなんですよ(笑)。

-たしかに(笑)。3月にリリースされた「orange」(配信シングル)は小林さんの弾き語りからですか?

小林:そうですね。始まりは弾き語りからで。全然違う曲だったよね?

yukino:全然違う。

-歌詞のテイストが変わったなと思いました。

小林:そうですね。歌詞は全然違うものに変わりました。

-ティーンエイジャーの頃を振り返るような内容ですね。

小林:そういう歌詞は今まで書いてきてなかったんで。「brownie」(2023年2月配信リリースのシングル)以降、ちょっと歌詞について考え直して、もっとどんな人にもっていうか、わかりやすく届くものを書きたい気持ちがすごく強くなったんですね。自分の実体験みたいなのを書かないようにしてたんですよ(笑)。『bloom』(2022年2月リリースの配信EP)の頃って全部自分のことじゃないというか、自分から出てるものだけど、実体験はなるべく書かないようにみたいなのを意識してたんです。だけど、今回の「orange」に関してはもうモロ実体験すぎて(笑)、めちゃくちゃ素直に書いてみようって。今、学校を卒業してから10年ぐらい経って、今の目線で、なおかつピュアな気持ちで素直に書いたらどんな曲できるんだろうっていう挑戦をしたくなったんですね。

堀田:たしかにそうだね。前は響きばっかり気にしていたんですよ。"ここはあ行がいい"とかだったんですけど、今は歌詞にこだわって、伝わるものに強化させていきたいなっていうのはあります。

-ここまでのお話の中にも、サブスク時代の制作の仕方や活動の仕方は含まれてたと思うんですけど、改めて意識するところはありますか?

堀田:もはやあんまり気にしなくなってきたかもしれない。"Early Noise"に選ばれてから、プレイリストに入りやすい曲とかも調べたんですけども、やりすぎちゃっても俺ららしいサウンドできないよなと思うので。

小林:だよね。もちろんそのプレイリストに入ることはすごく嬉しいし、宣伝にもなるけど、ただ音楽に限らず映画とかも消費されるのがめちゃくちゃ速くなったなって。サブスク疲れじゃないけど(笑)、情報量が多すぎて探すので疲れちゃうみたいなところはあると思うんですよね。そのなかで残るような音楽を作るってすげぇ難しいなって。だからこそちゃんと残る曲を作りたいっていうのも目標としてあります。

yukino:macicoの曲、macicoの音楽を作る。

堀田:"これはmacicoだな"って思ってもらえるのが一番だと思う。

-現在も鋭意楽曲を作ってらっしゃると思うんですが、今後の予定とグループの展望を聞かせていただければ。

堀田:リリースはちょっと休んでるんですよね。3月に「orange」を出してから、ライヴも結構やってるし、新曲を夏に向けて今制作してるんですけど、夏からまたちょっとコンスタントにシングルを出しつつ、冬にアルバムを出したいと思ってます。

yukino:フル・アルバムみたいなのを出したいなって思ってます。来年ぐらいにはワンマン・ライヴもしてみたいし。ワンマンしたことないんですよね。ツーマン・ライヴとか3マンとかばっかりなんで、さすがに来年の早い時期にはワンマン・ライヴしてみたいなって思ってます。

-ちなみにみなさんはどんなイベントとかフェスに出たいですか?

堀田:"サマソニ(SUMMER SONIC)"......。

-即答ですね(笑)。

小林:俺は10代の頃からずっと出たいのが日比谷野音(日比谷公園大音楽堂)で。野音のワンマンが一番やりたいところなんですよ。10代の頃に10代限定のオーディションの"閃光ライオット"に出て、yukinoは違うバンドで出てて、そこで知り合ったんです。

-"閃光ライオット"に出ていたバンドは、今も活躍しているバンドが多いですね。

小林:あのとき、俺らのバンドは決勝行けなかったんですよ。

yukino:yukinoは行きました。

小林:音楽やってて初めて"めっちゃ悔しい"って思ったのがあの瞬間で(笑)。未だにやっぱりそこが強くて、それはmacicoで実現というか覆したいなと。

yukino:斗夢とは全然仲良くなかったんですけど、当時お互いのバンドでライヴしたときに私が"日比谷で会いましょう"って言ったんだよね?

小林:言われたね。

-これ、macicoで日比谷野音ライヴをやることになったら、MCで絶対言わないといけないやつですね。

yukino:絶対やりたい。

小林:一番の目標だし、一番やりたい場所ですね。

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「orange」
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