Japanese
Skream!×MUSE音楽院企画"ロック女子座談会"
2013年11月号掲載
毎回豪華アーティストが登場するSkream!×MUSE音楽院特別企画。今回はロック・シーンの最前線で活躍する永原真夏(SEBASTIAN X)、まり(つしまみれ)、松木智恵子(ピロカルピン)、Sachiko(FLiP)の4人の女性アーティストに集まってもらい"ロック女子座談会"と題して女性目線で音楽シーンについて、バンドについて、ライヴについてなどを大いに語りあってもらった。ここではその一部分を紹介するが、Ustreamのアーカイブ映像で全編を観ることもできるので、少しでも気になった方は是非そちらもチェックしてもらいたい。
-それでは皆さん簡単に自己紹介をお願いします。
まり:つしまみれというバンドの、ヴォーカル・ギターのまりです。よろしくお願いします。
Sachiko:FLiPのヴォーカル・ギターのSachikoです。よろしくお願いします。
永原:SEBASTIAN Xのヴォーカルの永原真夏です。よろしくお願いします。
松木:ピロカルピンのヴォーカル・ギターの松木智恵子です。よろしくお願いします。
-バンドを始めたキッカケを教えてください。憧れていたアーティストやバンドなども教えてもらえますか?
まり:私はもともとヴォーカルになりたくて、椎名林檎さんとかJUDY AND MARYとかのコピー・バンドをやっていて。でも"やっぱりギター弾いて曲作りたいな"って思ってた時に、たまたま知り合いの人がBLANKEY JET CITYの『赤いタンバリン』とかのツアーで赤坂BLITZに連れて行ってくれて。つしまみれは来年で15周年なんですけど、だから15年前に見たのかな?それで、BLANKEYのライヴを見て、"3ピースだ!"と思って。
永原:あ、そこからなんですね。
まり:うん。それで、リフ弾きながらうたを歌いたいなって。"女3人でBLANKEYだ!"と思って今のつしまみれのメンバーをバンド・サークルで集めて結成しました。とりあえずBLANKEYのコピーを20~30曲やって(笑)。
Sachiko:それBLANKEYのコピバンじゃないですか(笑)。
まり:うん、最初は"ブラギャル"って名前だったの(笑)。
Sachiko:それでどうしてつしまみれになったんですか?
まり:ちゃんとバンド名決めようかってなって、ベースの名字がつしまで、私がまりで、ドラムがみずえで、3人まみれてつしまみれっていう名前にしたの。それでだんだんオリジナル曲もやってみようかってなって、早15年っていう感じ(笑)。
Sachiko:私は、物心ついた時から"将来の夢は?"って聴かれたら"歌手になる!"みたいな感じで、歌うことを仕事にしたいっていうか、歌って生きていきたいって4歳くらいの時から思ってて。ずっとアカペラで即興で歌ったりしながら幼少期をすごしてきたんですけど、1人で歌うのってそもそも楽しいのかな?自分の中で何がしたいんだろう?って思うようになって。自分で作詞作曲をして、ライヴっていう形で生のバンドのサウンドの中で自分の言葉を歌いたいっていう気持ちが中学生になって芽生えてきたんです。それまではずっと洋楽を聴いて来たんですけど、中学生でガガガSPさんや、GOING STEADYさんとか175Rさんとか、インディーズ・ロックに出会って。本当に生き様歌ってますとか、ビンビン感じてくるようなアーティストさんを知って、やっぱバンドやりたいって思ったんです。高校にあがったらバイトもできるし、自分でお金を貯めて楽器買ってやろうって。それに、"この子と一緒にバンドやりたい"って人に声をかけてやろうって決めてたんですけど、そういう"バンド・メンバーにしたい"って子たちにそのとき出会って。でも高校にあがって、最初はギター買ったところでどうやって弾けばいいか本当に分かんなかったので、実はFLiPをやる前に紅一点でヴォーカルだけでバンドをやっていたことがあって。それが高校1年生のころかな?もちろんメンバーも全員男子だったんですけど、その頃は男性バンドの中で歌うことってすごく難しいと私は思ったんですよ。高校生だし、みんな思春期じゃないですか(笑)。距離感が掴めなかったりとか、異性として見すぎちゃったりとか。それに、もう1人ヴォーカルで男の子がいたんですけど、同じバンド・メンバーなのになぜかその子が私をすごいライバル視してて、"え、なにこれ?"って思って。まあ私が後から入ってきた身だったっていうのもあって、ちょっとギクシャクしたりとか、他にも色々あって、"私、男とバンド組むの無理!"って思ってバンドを辞めたんです。でも、"女の子だけでバンドをやりたい"って再び思うことができたので、今のメンバーの、高校の同級生(Sayaka[Ba/Cho]、Yuumi[Dr/Cho])と中学校の同級生(Yuko[Gt/Cho])に声をかけてバンドを結成したっていういきさつがありますね。
永原:私の場合は生まれ育ったところが世田谷なんですけど、変わった児童館があって。
児童館が2階にあるんですけど、1階が地元の高校生のコピー・バンドとかが練習するための、無料で使える貸しスタジオみたいになってたんですよ。わたしは学童保育に通ってたので、行き帰りにバンドの練習してる音がきこえて、"高校生になったらみんなコピー・バンドをやるものなのかな?"くらいの感じで育ったんですよ。それで、地元で秋に、本当にちっちゃいお祭りがあって、高校生バンドとかがそこで毎年演奏するんです。それを見てて、"いつか私もそういうことがやりたいな"って自然に思うようになってきて。でもやっぱり、小学生の頃は普通にSMAPとかMr.Childrenとか、チャートにガツッと入ってくる様なすごいポップな方々を聴いてたんです。だけど、中学生の時とかにパンクっぽいのがすごい好きになって、THE BLUE HEARTSとか、THE HIGH-LOWSとか、THE CLASHとか、SEX PISTOLSとか。そういうの格好いいなって思ってたのと、あとヒップホップがめっちゃ流行ったんですよ(笑)。
Sachiko:え、そうなんですか?
永原:そうなんですよ。パンクもわりと好きだったんですけど、RIP SLYMEとかDragon Ashみたいな感じのヒップホップが好きだったんで、正直最初はラッパーになろうと思ってて(笑)。
Sachiko:えー?意外すぎる(笑)。
まり:でも結構しゃべり系の歌もあるもんね。
永原:そうですねしゃべり系の歌もありますし。
松木:そっからきてるんだ。
永原:うん。高校生の時とかは、ライヴハウスよりもクラブとかの方が行きました。
一同:ええーっ?
まり:クラブいったことない。
永原:でもクラブは、すっごい楽しかったんですけど、音がでかいんですよね。それで休憩がないので、そこで"私ラッパー無理だな"と思って(笑)。
松木:そんな理由で(笑)?
Sachiko:基準が(笑)。
まり:クラブってラッパーが出てくるの?
永原:ラッパーが出てきて、しかも1回行くと次のイベントに誘われるんですよ。"なんとか君がイベントやるから来てよ"みたいな感じになって"あ、はい"って次のイベントに行くとまた"なんとか君がイベントやるから来てよ" みたいな感じで、すごい多忙になっていくんですね(笑)。それで自分がステージに立つこともなかなか難しいし、そういう場所ばっかりじゃないと思うんですけど怖い人が多かったので、"こえー!"って思って。
そういう時に普通にバンドやってる年上の知り合いができて、そこから高校の同級生(工藤歩里[Key])と一緒にコピバンとかやるようになっ たんです。そこからずっとバンドは自然とやってますね。
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