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【Skream!×MUSE音楽院特別企画】 The Mirraz特別講義

2014年08月号掲載

【Skream!×MUSE音楽院特別企画】 The Mirraz特別講義

今までにモーモールルギャバン、グッドモーニングアメリカ、FoZZtone、THEラブ人間、cinema staffなど様々なトップ・アーティストが登場しているSkream!×MUSE音楽院特別企画。今回はバンドのフロントマンかつ全ての楽曲の作詞、作曲、アレンジ、更にはイラスト、MV監督、アー写やグッズ制作まで、The Mirrazの世界観の全てを作り上げる畠山 承平(Vo/Gt)を講師に迎え、"これからの時代のバンド経営方法"について語っていただいた。その模様の一部をお届けしよう。

-畠山さん自身がどういった経緯で音楽を初められたのかを教えてください。

小学生の頃に江口洋介さんがHEY!×3に出てたんですよ。その番組が好きで観てたんですけど、その江口洋介さんが歌っている姿がすげー格好よくて。こういう歌う人になりたいっていうのを、そのときに思いました。その後に「DA.YO.NE」っていうラップが流行って、それを聴いた時に"なにこれめっちゃかっこいい!"って思って。でも、その熱も冷めて。兄は俺が中学2年の時に、高校でメタル・バンドのギターをやってて。METALLICA、MEGADETH、PANTERAとか。その影響で、俺もギターをやり始めて、兄から使ってないギターをもらったんです。それがX JAPANのHIDEモデル。そのギターで、THE BLUE HEARTSの「青空」っていう曲から始めました。"ギター弾けるじゃん"って(笑)。それから結構本気でやり始めました。最初はギタリストになりたくて始めたんです。自分的には現実的だったんでしょうね。

-なんで音楽だったんでしょう?

俺はあんまり運動が得意じゃなくて。体育もだめで。色んな物事を経験する中で、小学6年生っていうちょっと将来を考えるときに周りがやってないことをやりたい、違うことがしたいっていう気持ちがすごいあったんだと思います。今考えるとすごいアホなんですけど、その頃はすごい"普通"が嫌で、サラリーマンには絶対なりたくなくて。今は、サラリーマンってめちゃめちゃ偉いと思いますけど(笑)。周りがそんなにギターが弾けない中で、俺が「青空」とか桑田圭祐とか弾けて。そういうのもあって、音楽っていうものにずっと憧れがあって、音楽をやっていきたいなっていう気持ちが強くなっていったんですよね。

-バンドを組みたいって思ったのはいつですか?

まずはギターが上手くなりたいっていうのが1番にあったので、その発想はあんまりありませんでした。俺、その頃JUDY AND MARYがすごい好きで。JUDY AND MARYのギターってめちゃくちゃ難しいんですよ。皆もカバーすればわかると思うんだけど、J-POPってピアノとかシンセとかが中心にコードがあるからギターってさりげなく鳴っていることが多くて、そういうのをやってても全然面白くなかった。でも、JUDY AND MARYは、歌と同じくらいギターの主張が強かったのがすごい格好よくて。ほとんど全曲覚えてカバーして、それが弾けるようになったから自分にも自信がつきました。その後に友達とバンドを組んで、自分的にはギターがうまいって思っているけど、みんなはそんなに弾けないから、皆が好きだったり、知っている曲で簡単なのやろうって。それで、選んだのがイエモンの「LOVE LOVE SHOW」。バンドで初めてやった曲でした。中学3年か高校1年の頃でした。

-今回のテーマは、『これからの時代のバンド経営方法』です。その前に畠山さんがThe Mirraz(以下:ミイラズ)としてプロになっていくまでのストーリーを教えて頂ければと思います。

『これからの時代のバンド経営方法』って言ってますけど、実際そんなのわからないんですよ。確実に売れる方法なんてない。僕が色んなメジャーの人とか、関係者の話を聞いた時に思ったんだけど、今まで作ってきた"売る方法"ってものがあっても、ミュージシャンの"音楽性"にその方法が合うかどうかはやってみなきゃわからないっていうのが本音。それは僕ら自身も、メジャー大手の人たちも思ってて。本当にそれは勘だったり、レーベル側の人が売りたいって思えるかが中心になってくる。だから今日僕が話すことで、これをやれば絶対に売れるっていうことはないです。けどそんな中でも"自分がやっていることが正しいんだ"っていう気持ちを持ち続けて活動していくことが1番大切だと思うんです。自信を持ち続けることで、人は寄ってくると思います。

僕がミイラズとして飯を食えるようになるまでの道筋を簡単に話すと、僕は高校卒業して、音楽の専門学校とかは行かず、ミュージシャンを目指してずっとバイトをしてました。中学生を卒業するときに、もうプロのミュージシャンになるって先生とかに言ってたので、高校に行く気すらなかったんです。先生に言われたから行ったくらいで。でもその時はギターが上手ければなれると思ってたから、"どうやったらなれるか"なんて考えたことはなかった。高校卒業してから、アジカンや色んなアーティストがどうやってプロになったかとかを自分なりに勉強しました。そういうことを今日は話していきたいと思います。