Japanese
ピロカルピン
2017年05月号掲載
Member:松木 智恵子(Vo/Gt) 岡田 慎二郎(Gt)
Interviewer:岡本 貴之
8枚目のアルバム『ノームの世界』を5月10日にリリースしたピロカルピン。コーラス・ワークを駆使した「精霊の宴」から始まり「ピノキオ」、「小人の世界」など、ふくよかな響きのある楽曲たちが作品の世界観を描き出し、聴く者を深い音の森へと誘うようなアルバムだ。彼らは今回、音楽専門クラウドファンディング・サイト"muevo"にてクラウドファンディングを実施。目標150万円に対して176パーセントという高い達成率で見事ファンディングを成功させ、この作品を作り上げた。"作品のクオリティだけは絶対に落としたくなかった"という意欲が生み出した傑作について話を訊いた。
-今作の完成に寄せて"今回のアルバムでまた原点に戻ることができました"という松木さんのコメントがありましたが、それは前作『a new philosophy』(2015年リリースの7thアルバムであり2ndフル・アルバム)がひとつの達成感のある作品になったからなんですか?
松木:前作はメジャー時代の意識の名残と、曲の元ネタ自体がメジャー時代に作り溜めていたものからでシングルっぽい、強いキャッチーさを集めたアルバムだったんです。不特定多数のマスの人たちに対して惹きつけることができる作品を作るというのが念頭にあったので、どちらかというと商売人的な意識が強い制作をしていたというか。今回は、ピロカルピンがもともと得意としている世界観に音を聴いた人を連れて行ってあげるという、トータルで表現するというところに戻ってこれたかなって、完成したものを聴いてすごく感じたんです。
岡田:コメントを出したときの松木の気持ちとしては、制作に没頭できた喜びという意味合いが大きいのかなって思うんですよね。当然作品を作るうえで評価されたいとか売れたいとかいう気持ちは持っているんですけど、今回、クラウドファンディングをやって制作したことで、お金を稼がなきゃとか売れるためにこういう曲を入れなきゃという発想では作らなかったので、それは結構原点回帰なのかなっていう気がします。
松木:選曲をするうえでもそういう邪心みたいなものはなかったですね。アルバム全体を考えて、この作品を良くするためにはどうすればいいかということが一番にきていたので、そこは原点回帰になってますね。
-冒頭の「精霊の宴」(Track.1)からタイトル"ノームの世界"、ジャケットのアートワークまで、とても統一されたイメージを感じさせますが、どんなコンセプトで作られたアルバムでしょうか。
松木:ピロカルピンはいつもそうなんですけど、今回も『ノームの世界』という作品を作ろうということでスタートしているのではなくて、選曲した曲をアレンジしていくなかで、イメージができていく部分がすごく大きいんです。制作の中でイメージがまとまっていったという感じですね。
岡田:松木の作る曲の歌詞の中に何かしらのストーリーが埋め込まれていることが、僕がデモをもらう段階ですでにあって、それを並べていくと自然にストーリーができていくというのはあるんです。なので、あまり最初からガチガチにコンセプトを作るというよりは、松木が持っているもともとの素材、世界観からどっちの方向に行くのか考えていくような感じです。ただ、サウンド的にはエンジニアの牧野(英司)さんに僕から明確なコンセプトを提示していて、そこはこだわりました。昨今、ドライめな音源が多いじゃないですか? パッとインパクトがあるような。でも僕らはもっと残響が豊かでリバービーな音源が好きで。それを具体的な音源を渡して"こういう音にしてほしい"とか話しながらやりました。牧野さんは一流のエンジニアなので、普通に録れば良い音に録れるんですけど、ただ良い音・良い音楽というだけの作品にはしたくないので、明確なサウンド・コンセプトを持ってやりましょうということをREC前から話していました。
-牧野さんはこれまでも作品に関わっていらっしゃいますが、これまで以上に密に話して作っていった感じですか?
松木:前作から共同プロデュースには入っていただいているんですけど、エンジニアとしては今回で6作目で。私たちの牧野さんへの信頼感は絶大なので、録りの段階からアルバムの世界観とハイレゾを意識した録り方をしてもらって、それが結果的に良い作品に繋がったのかなと思います。
岡田:時間的にはしっかり打ち合わせしたということではなくて、これまでの積み重ねでなんとなくお互いのことがわかっているというか。実際RECでも普通に楽器を演奏して録ったあとに素材を付け足してほしいとか送ったりするんですけど、"こういう素材を送ったら牧野さんはこうやって仕上げてくれるだろう"っていうイメージがこの5作の中でできてきて、それが良い結果になってますね。
-アルバムの方向性を決めるうえでキーとなった曲はありますか?
岡田:「小人の世界」(Track.6)という曲があるんですけど、サウンド・コンセプトとしてはこの曲を中心に組み立てたいというのは最初から思っていて、牧野さんにもそう伝えました。この曲はドラムの響きが豊かで、UKロックの感じだとかUSオルタナティヴとか僕のバックボーンが入っている曲なので、これを中心に組み立てたいというオーダーを牧野さんに出しましたし、松木にもバンド全体にもそういう話をして進めました。この曲はわりと早めに歌詞もできてたんですけど、もともと松木はこの曲をそんなに好きじゃなかったんですよ(笑)。"この曲入れなくていいんじゃないの?"みたいな。
松木:そうなんですよ。
岡田:でも良い歌詞ができたから入れたいって言い始めて。ちょっと社会風刺が入ったような感じの歌詞というか。"小人の世界"というとかわいい曲なのかなっていうイメージがあると思うんですけど、ダークな感じで。これはリード曲ではないんですけど、"裏メイン"な曲ですね。
-"僕は絶対に/毒のリンゴを かじらないだろうか"という、風刺しつつも自分もそのひとりみたいなニュアンスの歌詞もありますが、この曲はどんな内容を書こうと思ったんですか。
松木:最初に"こういうことを書こう"と決めて書くわけでもなくて、歌詞を曲より先に書くこともないんです。デモの段階でも歌詞は断片的なワードが入っているくらいなんですけど、それを元にアレンジしていく段階でサウンドからイメージする世界というものがあって。今回はアレンジが進むなかで仕上がりが良くなってきて、自分の中でイメージが膨らんで出てきた歌詞がこうなったんです。
岡田:松木がデモを送ってきたときになんとなく適当な言葉が入っていたりして、そこが面白くてイメージが湧いたりするんですよ。それでアレンジして戻すとまた違う歌詞がついて戻ってきたり。その積み重ねで完成するんです。
LIVE INFO
- 2025.10.29
-
吉澤嘉代子
Damiano David(MÅNESKIN)
amazarashi
キュウソネコカミ
moon drop
怒髪天
- 2025.10.30
-
超☆社会的サンダル
LONGMAN
YOASOBI
凛として時雨
夜の本気ダンス
キュウソネコカミ
SIX LOUNGE
打首獄門同好会
Nikoん × Apes
挫・人間
- 2025.10.31
-
すなお
ExWHYZ
吉澤嘉代子
東京スカパラダイスオーケストラ
LONGMAN
YOASOBI
ガガガSP
フリージアン
FINLANDS
Newspeak
夜の本気ダンス
go!go!vanillas
超能力戦士ドリアン
インナージャーニー
岸田教団&THE明星ロケッツ
ポップしなないで
RAY
アイナ・ジ・エンド
- 2025.11.01
-
東京スカパラダイスオーケストラ
怒髪天
PIGGS
超☆社会的サンダル
ポルカドットスティングレイ
MONOEYES
シド
LACCO TOWER
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
LiSA
Omoinotake
"ボロフェスタ2025"
ドミコ
TOKYOてふてふ
Dannie May
SIX LOUNGE
hockrockb
go!go!vanillas
osage
WurtS
RADWIMPS
The Biscats
brainchild's
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
chilldspot
moon drop
インナージャーニー
KANA-BOON
AFTER SQUALL
松永天馬(アーバンギャルド)
NANIMONO
愛美
CYNHN
DeNeel
kobore
the cabs
離婚伝説
[Alexandros] / WANIMA / UNISON SQUARE GARDEN / くるり ほか
- 2025.11.02
-
osage
OKAMOTO'S
PIGGS
HEP BURN
秋山黄色
吉澤嘉代子
MONOEYES
セックスマシーン!!
ビレッジマンズストア
離婚伝説
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
"ボロフェスタ2025"
KING BROTHERS
wacci
Laura day romance
PIXIES
WurtS
Devil ANTHEM.
TOKYOてふてふ
RADWIMPS
Dannie May
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
キタニタツヤ
moon drop
KANA-BOON
AIRFLIP
ハンブレッダーズ×秀吉×囲碁将棋
羊文学 / sumika / クリープハイプ / マルシィ ほか
私立恵比寿中学
The Biscats
WtB
:[Alexandros] / 10-FEET / go!go!vanillas / マカロニえんぴつ ほか
bokula.
- 2025.11.03
-
irienchy × no more
NANIMONO
秋山黄色
フレデリック
怒髪天
OKAMOTO'S
東京スカパラダイスオーケストラ
Devil ANTHEM.
ポルカドットスティングレイ
セックスマシーン!!
キタニタツヤ
シド
LiSA
"ボロフェスタ2025"
yama
キュウソネコカミ
愛美
brainchild's
藤巻亮太
AIRFLIP
私立恵比寿中学
Bye-Bye-Handの方程式
moon drop
SPRISE
SCOOBIE DO
the telephones
フラワーカンパニーズ
清 竜人25
THE BACK HORN
凛として時雨
Age Factory
hockrockb
LACCO TOWER
阿部真央
- 2025.11.06
-
RADWIMPS
古墳シスターズ
ねぐせ。
超能力戦士ドリアン
吉澤嘉代子
TENDOUJI
東京スカパラダイスオーケストラ
THE SPELLBOUND
LEGO BIG MORL
LONGMAN
キュウソネコカミ
フィロソフィーのダンス
夜の本気ダンス
GLIM SPANKY / 神はサイコロを振らない / レトロリロン
礼賛
ブランデー戦記
- 2025.11.07
-
YONA YONA WEEKENDERS
コレサワ
Rei
SIX LOUNGE
古墳シスターズ
あたらよ
Chimothy→
NANIMONO
超能力戦士ドリアン
崎山蒼志
ザ・シスターズハイ
MONOEYES
インナージャーニー
PompadollS
LEGO BIG MORL
androp
reGretGirl
終活クラブ
フレデリック
DOES
brainchild's
LUCKY TAPES
大橋ちっぽけ
BLUE ENCOUNT
- 2025.11.08
-
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
ねぐせ。
FINLANDS
フラワーカンパニーズ
NANIMONO
Rei
SCOOBIE DO
打首獄門同好会
離婚伝説
PIGGS
終活クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
moon drop
キュウソネコカミ
eastern youth
wacci
Cody・Lee(李)
フレデリック
osage
怒髪天
優里
ASH DA HERO
irienchy × no more
パスピエ
MONO NO AWARE / ウルフルズ / Jeremy Quartus(Nulbarich) / SIRUP ほか
向井秀徳 / the band apart / ラブリーサマーちゃん / サニーデイ・サービス / 石野卓球 ほか
ザ・シスターズハイ
藤巻亮太 / SHE'S / SOIL&"PIMP"SESSIONS / 寺中友将(KEYTALK) / CENT ほか
ビレッジマンズストア
- 2025.11.09
-
コレサワ
Mrs. GREEN APPLE
Laura day romance
ねぐせ。
NANIMONO
SUPER BEAVER
フラワーカンパニーズ
あたらよ
ズーカラデル
osage
FINLANDS
SCOOBIE DO
MONOEYES
SPRISE
Devil ANTHEM.
崎山蒼志
打首獄門同好会
キタニタツヤ
リュックと添い寝ごはん
LUCY
水平線
KANA-BOON
ラックライフ
暴動クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
chilldspot
インナージャーニー
ドミコ
森 翼
PompadollS
Appare!
キュウソネコカミ
eastern youth
Cody・Lee(李)
BLUE ENCOUNT
優里
岸田教団&THE明星ロケッツ
Rhythmic Toy World / BIGMAMA / LACCO TOWER / kobore ほか
ASIAN KUNG-FU GENERATION / SHISHAMO / 水曜日のカンパネラ / TENDRE ほか
シド
"四星球放送局FESTIVAL"
Dannie May
a flood of circle
センチミリメンタル
怒髪天
- 2025.11.11
-
PEDRO
Age Factory×ジ・エンプティ
BIGMAMA
Laughing Hick
SAKANAMON
僕には通じない
Ado
RELEASE INFO
- 2025.10.29
- 2025.10.30
- 2025.10.31
- 2025.11.01
- 2025.11.05
- 2025.11.07
- 2025.11.09
- 2025.11.10
- 2025.11.11
- 2025.11.12
- 2025.11.14
- 2025.11.17
- 2025.11.18
- 2025.11.19
- 2025.11.21
- 2025.11.26
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
暴動クラブ
Skream! 2025年10月号











