Japanese
【Skream!×MUSE音楽院特別企画】 空想委員会特別講義
2014年10月号掲載

テディ:なかなかいないですよ。倉庫を知っているアーティストって。でも、あそこで働いているかたの姿って普段みれないから。ライヴのときとかいつもお世話になっているかたにご招待とかをするんですけど、流通の倉庫のかたにも声掛けお願いしますって言ったら驚かれました(笑)。実際すごく大変な仕事で、そういう人たちが関わってくれているっていうのを間近見れたのはよかったですね。三浦君なんてシール貼りに行ったりしたもんね。
三浦:そうです。僕結構詳しいですよ。"あっちトイレだよ"とか。何回も行ったし、長い時間いたこともあったので、いろいろ知ってます。
テディ:まあそんなこともありながら、さっき岡田君が言ってましたけど、経理も自分たちでやるわけですよ。チケットとかグッズの売り上げとか、ガソリン代とか、そういうのもやるわけですよね。
岡田:そうですね。そういうのも全部領収書取っといて、面倒くさい作業はいろいろやりました。
テディ:意外に楽器を演奏していないところで忙しかったという。
岡田:まあ、一瞬自分は何をやっている人だろうって思うときはありましたけどね(笑)!
テディ:その甲斐あってツアーとかもできるようになったし。忙しすぎて、バイトもできないっていうのが逆に大変だったみたいですね。
佐々木:それは本当につらかったです。......金ない!
岡田:そうね、ひたすらお金ない。
佐々木:週5で8時間働いてたのに、週1入れるか入れないかみたいな。でも、バンドでもお金は入ってこないし。きつかったよね?
岡田:その上、バンド貯金もしてたから、それにもお金を入れないといけなかったしね。
三浦:......大変でしたね。
テディ:ツアーはね、どうしてもお金がかかるので。泊まるときも車中泊から始まり、漫画喫茶、スーパー銭湯の仮眠室......。意外とバンドマンそうやってツアーやってるんですよ。だからですね、差し入れするときとかはリアルに米とかが喜ばれると思います(笑)。炊飯器持ち歩いてツアーしてるバンドマンさんいたんですよ。楽屋でお米炊いたりね。
三浦:僕らはそこまでいかなかったけどね。
佐々木:お風呂はちゃんと入ってましたよね。ライヴあとね。
三浦:もちろんだ!
テディ:この時期にすごく多かったのは、規模が大きくなるにつれて自分たちだけでは活動ができなくなったんですよね。いくら会社に所属してないといっても、自分たちの活動を支えてくれるかたにたくさん出会った時期でしたね。
佐々木:そうですね、さっき言ったエンジニアさんもそうですけど、曲作るのはいいんですけど、それをCDとして出すのは本当に専門の人がいないとできないんですよね。僕らだけでは絶対無理!マイクの立てかたも、種類もわかんないし。そういうのをちゃんと教えてくれる人がいないと僕らできないんで。
テディ:発信するのはミュージシャンかもしれないですけど、音がリスナーさんに届くまでは本当にリレーみたいなものですよね。CDに関しては、楽曲ができたら次はスタジオのエンジニアさんですよね。できたものをCDにプレスして、流通会社に行くわけですね。それを店舗に出荷。それが店員さんの手に届いて、みなさまのもとへ届くわけですね。あちこちで愛情のあるかたがたとお会いしましたよね。
三浦:たくさんいた。濃い人が。
岡田:TOWER RECORDSさんに"謎のバンド"とか言われてたんですけど、CDをリリースするのでお願いしますって行ったときに、"あっ、君たちだったんだ、じゃあ応援していきます"っていうのもあったので、直接関われたからこそ応援してくれるかたもいたと思います。
テディ:大変だったけど、お互い顔を知っているっていうのは大きいことだと思いましたよ。みなさんもタワレコとかで目にされてるポップとか展開とかも、CDショップさんによっては手作りのものとかもあって、徹夜で作ったっていうお話を聞いたりだとか。見に行く度にすごかったよね。
佐々木:本当に店舗によって違うから、びっくりしたよね。視聴機にめがねがかかってたり(笑)。"これをかけて聴けば委員長の気持ちになれます"って(笑)。そんなの普通思いつかないもん!
三浦:何件か僕のところに報告は来ましたけどね。"委員長になりました"って。
一同:本当にありがたいですね。
テディ:CDはそういう感じなんですけど、ライヴまわりは僕たちだけじゃできないので。いろんなかたたちが手伝ってくれるんですけど、制作会社にもぼくらは入ってますし。
佐々木:専門のかたの知識はやっぱりすごいですね。
岡田:うちらだけじゃどうしても回らない部分があるもんね。そもそも、ライヴ・スケジュールを立てるのにも制作のかたは携わってたりとか。
テディ:音響や、会場選びすべてをやりますね。
岡田:だから、その部分はあんまりメンバーが関わっていないというか。まったくではないんですけど、僕らにはできないことなので、信頼して託しています。
佐々木:そのおかげで逆に音楽に集中できるというか。そういう環境はありがたいですね。今も昔みたいに全部やってたら、廃人になってしまうね。骨になっちゃう。
岡田:その日やるライヴに全力を注ぎ込めないっていう。あとでやることがあるとどうしても他のこと考えちゃうもんね。食費、交通費......。みたいな(笑)。
佐々木:とにかくスタッフさんがいっぱいいて音楽に集中できてるっていう環境にいれてますね。だから、いいライヴしなきゃなっていう気持ちにもなれますしね。
テディ:1つのライヴに本当に大勢のかたが関わっているっていうことを少しでも知っていただけると嬉しいですね。楽しかったなって思ったら、こういう影で支えてくれる人にも拍手を送っていただけたらなって思います。インディーズ期はこんな感じですかね。
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