Japanese
空想委員会
Skream! マガジン 2015年03月号掲載
2015.02.01 @Zepp DiverCity
Writer 沖 さやこ
空想委員会のライヴを観たあとはいつも、その3人の人柄が出たあたたかい空間に、なんの混じりけもなく"ああ、楽しかったなあ!"と童心に返るような、とても純粋な気持ちになる。今回のこのワンマンももれなくそうだった。だがこれまでと圧倒的に違ったのは"あー、すっごく楽しかったなあ! もっと観たかった! 早く次が観たいなあ!"という、"楽しかった"という気持ちに大きな"+α"があったこと。それはやはり空想委員会自身が"かっこいい"と思う強力なバンドたちと全国31ヶ所を回った対バン・ツアー"大歌の改新 第二期"はもちろん、それと並行してEP『空想片恋枕草子』の制作とレコーディングを行うという音楽漬けの生活が理由だろう。バンドマンとしてだけではなく、メジャー・アーティストとして活動していくという、彼らにとってこれまでにない環境は大きな進化と自信をもたらした。昨年7月の赤坂BLITZ公演も観客を前に自分自身を出せるようになってきた委員長こと三浦隆一(Vo/Gt)の姿が印象的だったが、この日はあのときとは比較にもならないほど堂々と、そして朗らかに楽しんでいた。彼がいつもMCで言う"一緒に遊びましょう"が、このツアーで言葉通りの意味になったのだ。
開演前はギタリストの佐々木直也とベーシストの岡田典之によるライヴの注意喚起のアナウンスが。声だけでもはっきり伝わるふたりのキャラクターに、フロアからも笑いが零れ、アットホームな空気が生まれる。1曲目は最新作のリード・トラック「春恋、覚醒」、委員長はイントロで"お台場~!!"と声を上げて景気付け。佐々木のギターも鮮やかにスピードに乗り、岡田のベースもとてもたくましい。照明も彼らのモードに合わせるように目まぐるしく煌びやか。フロアも後ろまで高く手が挙がり、空想委員会がこの大舞台に立っていることを会場全員が歓迎していた。佐々木が"まだまだ行くぞ!"と叫び「独占禁止法」。委員長の声の伸びや躍動感、バンドのグルーヴも心地いいノリが生まれレベル・アップしている。彼らはメジャー・シーンに飛び込んで、ソフトになるどころかどんどん加速し、鋭くなっているのだ。「美女眼鏡」もスリリングさが増し、佐々木と岡田のコーラスも委員長の歌をさらに立たせる。
彼らの進化が明確に出たのはインディーズ・デビュー盤『恋愛下手の作り方』に収録されているミディアム・ナンバー「初手、リーサルウェポン」。佐々木のギターは背中を押して激励するような力強さがあり、岡田のベースは三浦の歌に想いを重ねるようにしっかりと支える。今の彼らはサウンドに各々のキャラクターが出るだけでなく、強いメッセージを迸らせることができているのだ。佐々木と岡田が三浦の作る楽曲と歌の力を強く信頼しているこそ、それが実現しているのだろう。バンドのモードが過去最上の状態であることを再確認する。
ステージの照明が一気にフロアの中央にあるミラー・ボールに集まった瞬間に、光が紙吹雪のように舞った「残響ダンス」では、楽曲の終盤に三浦がギターを置き、サングラスをかけてステージに再登場! シンセとサンプラー×バンド・サウンドでトランス状態に巻き込むと、雨の効果音が流れて「プロポーズ」へ。雨バンドで知られる空想委員会だけど、そういえば今日は夕焼けもとても美しいくらいに晴天だったなあ......と物思いに耽る。三浦は一言一言大事に噛み締めるように真摯に歌い、佐々木のギターは激情的に鳴り響く。昨年ライヴで「エリクサー中毒患者」を聴いたときも思ったが、このバンドはバラードこそ非常にエモーショナルだ。不器用なくらいまっすぐなその音に胸を打たれる。
「空想ディスコ」では頭上のミラー・ボールだけでなくステージ上の両脇に設置されたそれも回転。岡田とサポート・ドラマーであり"顧問"のテディとのリズム隊バトルも繰り広げられ、その様子を三浦がビデオ・カメラで至近距離で撮影したり、佐々木は背面弾きを披露したかと思えばギターを置いてステージの上を走って跳んでと、メンバー全員がライヴのモットーである"安全かつ健全にはしゃぐ"を存分に楽しむ。キラー・チューン「八方塞がり美人」も全員が生き生きと輝き、その人間味溢れる音とステージに、彼ら主催のパーティーに招かれているような気分になる。「純愛、故に性悪説」の委員長のシャウト混じりの歌声は、この日を象徴するような感情がむき出しになった瞬間だった。
"居残り(※アンコール)"で三浦は"僕はみなさんと一緒に頑張れたらいいなと思っております。頑張ったあとに、またこうやってみんなで集まってわいわいできるその日まで、頑張ることを約束しましょう""みんな頑張ろうね。僕らもみんなにとって代わりのきかないバンドになれるように頑張っていきます"と言い、"明日もみなさんが羽ばたけるように"と「単独飛行少年史」を披露した。思い返せば、彼らは昨年3月の"自主制作課程卒業記念式典"と題したインディーズ卒業ライヴでもこの曲を"居残り"のラストに演奏していた。だが同じ楽曲を演奏するのでも、あのときの彼らと今の彼らがでは意味合いがまったく違う。この日彼らはこの曲で、自分たちの音楽を愛する多くの人々へ向けて"代わりのきかないバンドになる"と宣言し、さらなる飛躍を誓った。フロアからのシンガロングは、それに対する応えだったと思う。それは指切りのように純粋で、固く結んだ握手のように生気に満ち溢れていた。
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