Japanese
空想委員会
2014.03.29 @Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
Reported by 沖 さやこ
春、それは様々な始まりが訪れる季節。それはこのバンドも例外ではなかった。3人組ギター・ロック・バンド、空想委員会がメジャーにフィールドを移す。新たな門出を祝し、桜も咲き始めた3月末に、インディーズ卒業記念の2デイズ・ライヴが開催された。筆者が訪れたのは1日目。"初の着席ライヴ"、すなわちバンド史上初のホール・ライヴだ。会場の入口には"空想委員会 インディーズ卒業式"と書かれた看板が立てかけられていた。
空想委員会というバンドは、名前からもわかるように徹底的に"学校"という設定を重んじている。メンバー3人は委員会の"演奏課"で、サポート・ドラマーは事務所の社長でもあるテディが"委員会の顧問"として務める。そしてファンが空想委員会の活動に参加することを"部活"と言い、広報部、放送部、軽音部などの活動形態がある。モテない学生の想いや空想を綴った歌詞ゆえに"共感したら負け組!?"なんてキャッチフレーズを掲げる彼らだが、空想委員会はまさしく理想の学校生活なのではないだろうか。弾けるような笑顔でステージを見つめる若い女の子たち、委員長・三浦隆一の歌に聴き入る男の子たち。そしてステージの上で心から楽しそうに音を鳴らすメンバーたち。この日の空想委員会のライヴ活動では、負け組なんて言葉が似合う人は、誰1人としていなかった。
チャイムが鳴り響くと場内は暗転。登場SEの「カポプシリア」が流れると場内から高らかなクラップが。青白い光で照らされたステージに4人が登場した。ギターを持った三浦がセンターのマイクの前に立つと、客席に向かって照れくさそうに"全員ご起立願います"と号令。"只今より空想委員会、インディーズ卒業記念式典を執り行います"という彼の言葉に、観客はとても嬉しそうだ。その後場内の全員で深々と礼をすると、切ない旋律のギターが印象的なインストの「シリウス」から、佐々木直也の"始めるか渋谷!"という威勢の良い掛け声で「マフラー少女」へ。淡々と自分の気持ちを紡ぎ出す三浦のヴォーカルに、奔放でのびのびとした佐々木のギター、三浦と佐々木を包み込むような安定感を持つ岡田典之のベースが重なると、一気に地盤が固まった。間髪入れずに「雨男のメソッド」へなだれ込み、「悪天ロックフェスティバル」での祭囃子的なアプローチでは観客のクラップもより気持ち良く響く。改めてメジャー・デビューの報告をした三浦は"インディーズ期間の集大成となるライヴをする"と宣言。「知る権利」「その男、時空犯罪未遂容疑者につき」「23:50」と新旧織り交ぜたセットリストで攻める。三浦の歌詞の情景描写は繊細なタッチの邦画のようで、映画館を改造したPLEASURE PLEASUREとは非常によく合っていた。丁寧に鳴らされる真摯な音色はよりスケールを増し、彼の頭と心のなかがどんどん具現化されていく。これは美しい空想なのか? それとも現実なのか――それは定かではない。だが、彼の音楽によってこの会場にいる人々が奮え、満面の笑みを浮かべていることは紛れもない事実だ。ミディアム・ナンバー「零距離シンドローム」の切々としたエモーションで場内を圧倒すると、その緊張感を保ったまま浮遊感とぬくもりの溢れる「全か無かの法則」へ。このドラマティックな展開に、しばらく音の余韻から抜け出せなかった。
三浦が"ここからの時間は動く時間ですので、一緒に遊びましょう!""お手を拝借"とクラップを促し「難攻不落ガール」。曲中で佐々木がギターを置き、"ホールでライヴをやるなら、ずっとやりたいことがあって"とステージの端から端まで何度も走って往復し、客席にウェーヴを巻き起こす。その後の「独占禁止法」「自演被害依存症」も、初々しさはあれど、より大きなホールで演奏する度量を見せつけるサウンドスケープだった。本編終了後はすかさず客席からの大きなアンコールもとい"居残り"コール。ファンも空想委員会という世界で生きることを心から楽しんでいることを感じ、その相思相愛感に思わず顔がほころんだ。居残りタイムでは、まずテディが「仰げば尊し」をBGMにメンバーひとりひとりの思い出をユーモアたっぷりに語りながら卒業証書を授与。笑いあり、涙腺の緩む箇所もあり、場内からは大きな拍手とおめでとうの声が湧いた。
「ワールズエンド」の後、三浦は真剣な表情で語り始めた。"空想委員会は、瞬間瞬間を一生懸命生きようと思っているので、これからちょっとずつ変わっていくと思います。ただ、自分らがかっこいいと思う音楽を作ること、会場の皆さんと一緒にやって楽しいなと思うことはずっと続けます。それは変わりません""皆さんにとって代わりのいないバンドになります。それを楽しみにしてほしいなと思っております"――ラストに演奏された「単独飛行少年史」の歌詞の通り、彼らは新世界へ羽ばたいていく。客電のついた会場で、観客の顔をまっすぐ見て演奏する彼らの姿はとても頼もしかった。彼らの空想はこれからもっと多くの人々を巻き込んでゆくだろう。
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