9mm Parabellum Bullet 滝 善充の「滝工房～初級編～」【第7回】

9mm Parabellum Bullet 滝善充の「滝工房～初級編～」【第7回】

2018年06月号掲載

9mm Parabellum Bullet

「カオスの百年」

滝です。先日は日比谷野外音楽堂にて9mmのライブを行ってきました。きました、とはいうものの、これを書いている今はまだライブはやってなく、野音直前で練習をたくさん頑張っているところです。さすがに未来のことはわかりませんので、最高のライブでした！なんて言えません。しかし、見にきてくださった皆さん、ありがとうございました！とは今からでもいうことができます。それは今後間違いなく訪れる未来の感情であります。果たしていいライブができたのでしょうか、6月中の私は楽しく過ごせているでしょうか、後日の答え合わせにしたいと思います。

野音の演奏曲ですが、卓郎と2人で結構悩んで決めました。レコ発があるとか、アルバムのツアーがあるとかでも無いので、いろんな時代の曲をやりたいなと思ってはいたのですが、いざ考えるとなると今まで作ってきた曲の多さにびっくりです。自分のディスコグラフィーを改めて見返すと、ああ、これ結構いい曲なんだよな、またこの曲をライブで弾きたいな、今ならもっと良く演奏できるな、と思うものが沢山あって、限られた時間の中にそれを入れていくのはワクワク感もあるし、何かしらの儚さもあるような気がしていました。

一番基本的なバンド活動として、アルバムを作ってツアーを回る、というやり方があります。もちろん9mmもそのやり方でずっとやってきたわけだし、その時々での表現やイメージ、思い出もいろいろあります。しかし野音で考えた曲順は、時代性とかは関係なく、9mmというバンドの本来の表現になってくれるのではないかと思います。やれ初期だの中期だの、今だからしかできない9mmを......とかも今回は全然考えてないし、大まかに言えばずっと変わらない部分が浮き出てくるはずだと思います。

新曲も演奏しました。キャリーオンは、バベル制作中にできた曲の一つですがアルバムには入りませんでした。恐らく、なんとなく爽やかな感じがしてバベルには合わないので外れた感じだったと思います。でも内容は結構オラオラしてて、当時の自分のモードが出ていると思います。実は自分でもこの曲の存在を忘れてしまっていたのですが、デモ音源が残っていて、実際にレコーディングして完成させたらいい感じになってしまったのでなんともびっくりしてます。まだ忘れている曲があるかもしれないのでいろいろ昔のハードディスクを引っ張り出してみましょう。

個人的なことですが、野音となると2年前の事件を思い出してしまって不安になったりもします。今は武田さんや裕也くんのサポートのおかげで自分の負担を軽減できているし、万が一何かあっても大丈夫だ！というところまで考えられているので、楽しくライブを出来ているんじゃないかと思います。ギターも一番軽いのを持っていくことにしました。いつもはストラト型のギターを弾いていましたが、なんとレスポール型のセミアコを使います。これは中が空洞になってるのでとっても軽いです。今まで10年以上ずっと使ってきたやつは、ひたすらに頑丈さのみを追求してオーダーしたギターなので驚くほど重いのです。これからしばらくは、軽いギターをいろいろ試して、身体的な安全性を高めて楽しくバンドができるようにしようかなと考えていますので、みなさんよろしくお願いします。

滝でした。