Japanese
9mm Parabellum Bullet
2009.09.09 @日本武道館
Writer 杉浦 薫
09年9月9日、正しく“9mmの日”、日本のロックバンドがひとつの目標として掲げる聖地、日本武道館にて、9mm Parabellum Bulletが記念すべき公演「999(アット ブドウカン)」を行った。
期待高まる満員の会場の中、武道館天井に高々と掲げられている日本国旗をしみじみと見て、嗚呼、9mm Parabellum Bulletは遂に日本を制しにかかったのだと実感する。
ステージには“999”という大きなロゴの(バック)フラッグが掲げられ、メンバー(楽器隊)の立つ所にも“999”のロゴが貼られている。
待ち時間BGMに、THE STOOGESの「Law Power」が流れ終わると、場内アナウンスが流れる。注意事項を淡々と読み上げる、お決まりのアレだ。しかし、さすがは9mm。場内アナウンスひとつにも、客を退屈させないお遊びの趣向が凝らされていた。例えば、「本公演は全席指定となります。席を離れて駆け寄ったり、イスから立ったり、出演者に味噌を投げつける等の行為は固くお断りしております。」だとか、「場内が危険な状態になった場合、例えば、味噌まみれになったり、神輿を担いだ集団が乱入した場合です。もしそうなった場合、公演を中止、解散、撤収となります。」だとか、「録音機器、ファミコン、スーパーファミコン、味噌、ぬかどこ、おが屑、本マグロなどの持ち込みは禁止しています。」だとか、アナウンスしている人も笑いをこらえるのに必死だろうな~という爆笑モノであった。もちろん、場内はドっと沸き、アナウンス終了後には拍手まで起こった。(その後、正規のアナウンスも流れた。)
SEにATARI TEENAGE RIOTの攻撃的なドラムンベースの曲が流れ、ステージが赤く染まる。ステージの“999”のバックフラッグが落ち、9mm Parabellum Bulletのフラッグに取って代わった。ドーっという地響きのような音で、観客は彼らを迎える。1曲目は「(teenage )Disaseter」。鮮烈な赤いライトに照らされながらソロを弾く滝の姿がかっこいい。待ち時間BGMに流れていたTHE LIVING ENDの「Second Solution」を少し彷彿とさせる「Mr.Suicide」では、滝がステージを転げ回る。菅原の声は安定しており、歌詞のひとつひとつが心地よく胸に響いてくる。スポットライトが当たった瞬間の中村の表情はとても嬉しそうで、こちらまで笑顔にならずにはいられない。和製メロディが印象的なガレージ・サウンドの「Trigger」が終わると、菅原が「こんばんは。みんなよく来たね。ありがとう。楽しんで帰ってください。夏も終わったし、“秋の夜長”みたいなもんでしょ。」とMCを挟む。
「Psychopolis」で中村のスクリームが響き渡り、客はピョンピョン飛び跳ねながら応戦。ライヴハウスならモッシュ、ダイヴの嵐になっただろう。続く「Cold Edge」まで、激しい曲で攻めまくった。そして新曲が初披露。菅原の声が少し苦しく聞こえたが、言うまでもなくかっこいい曲。ワルツのリズムの「Wanderland」では緑のレーザー光線が照射され、扇状に会場を包んでいく。スクリーモ的アプローチの「atmosphere」が終わるとアコースティック・ギターの話が挟まれ、ジプシー風の「悪いクスリ」、そして「interceptor」へ。ギターを代え、またも新曲が披露される。ワルツのリズムでシアトリカル。展開が激しいドラマチックなナンバーだ。そして「Supernova」へ流れこむ。この流れは日本武道館という舞台にとても馴染んでいるし、彼らの曲の世界観の表現力は大変巧みであるということが改めて証明された瞬間でもあった。「Vampiregirl」で場内は合唱となり、その後、彼らが参加した、くるりのトリビュート盤より「青い空」が披露される。オリジナルよりもリフがメタリックなアレンジになっており、轟音が強調され、サビではかみじょうちひろが、METALLICAのLars Ulrich顔負けの2バスを響かせる。完璧に9mmらしさが全開になっているアレンジ。素晴らしいカヴァーだ!そのままかみじょうちひろの短いドラムソロへ流れ、「Motorbreath」へ。滝は白いメタル仕様のギター、菅原はMETALLICAモデルのギターを持っている。菅原はその後のMCで、「メタルだから聴かないとか言う人もいるけど、もっと色んな音楽を聴いたらいいと思う。」というようなことを話していた。あくまで9mmが好きなのであって、メタルが好きというわけではないというファンも多いと感じての発言であったのだろうか。筆者も同感だ。
大人なナンバー「次の駅まで」から、彼らの活動の飛躍させた「The World」へ。そして「marvelous」「Talking Machine」「Black Market Blues」と、残りのパワーを全開にさせ、「Punishment」で本編は終了。そしてアンコールでは、菅原が「まだ触って三日目」という和太鼓の連打から曲本編へとなだれ込ませ、ラストの曲ではかみじょうちひろがLars UlrichどころかSLAYERのDave Lombardoも顔負けの激しい2バスで我々を圧倒させ、メタリックに4曲を駆け抜けた。全29曲、メンバーは体力的にきつかったであろうが、苦し気なところ一つなく、いくつかの機材トラブルに見舞われながらも、それをカバーして有り余るエネルギーで魅了してくれた。
ライヴ終了後、”アット ブドウカン(@武道館)”ということに因んだ”ブドウカンジュース”と、新曲「Cold Edge」が収録されたCDが全員に配布された。どこまでも我々を楽しませ、喜ばせてくれる9mm Parabellum Bulletに、これからも目が離せない。
- 1
LIVE INFO
- 2024.03.19
-
神はサイコロを振らない
BIGMAMA
MyGO!!!!!
怒髪天
WurtS
EASTOKLAB
eill
XIIX
milet
East Of Eden
the chef cooks me
- 2024.03.20
-
神はサイコロを振らない
Mr.ふぉるて
いきものがかり
怒髪天
yama
BUMP OF CHICKEN
MAGIC OF LiFE
CRYAMY
AJICO
SUPERCHUNK × NOT WONK
SHE'S
UNCHAIN
Galileo Galilei × BBHF
Tsukasa Inoue
GLIM SPANKY
れん
シノダ(ヒトリエ)
WurtS
Hakubi
ZAZEN BOYS
ザ・クロマニヨンズ
DURAN
秋山黄色×石崎ひゅーい
Amber's
竹内アンナ
TOOBOE
milet
Hello Sleepwalkers
the chef cooks me
- 2024.03.22
-
"HY SKY Fes 2024"
怒髪天
Mr.ふぉるて
さかいゆう
シノダ(ヒトリエ)
キュウソネコカミ
yama
クジラ夜の街
マルシィ
MyGO!!!!!
Creepy Nuts
FABLED NUMBER
a flood of circle
Base Ball Bear
TAIKING
Hakubi
Age Factory
Absolute area
PEDRO × MONO NO AWARE
スピラ・スピカ
ORCALAND
シンガーズハイ
ズーカラデル
- 2024.03.23
-
ヤバイTシャツ屋さん
"HY SKY Fes 2024"
怒髪天
クジラ夜の街
yama
眉村ちあき ※振替公演
ORCALAND
AJICO
原因は自分にある。
Tsukasa Inoue
indigo la End
King Gnu
ExWHYZ
TAIKING
SUPERCHUNK × NOT WONK
EASTOKLAB
Base Ball Bear
MAGIC OF LiFE
Laughing Hick
Creepy Nuts
sumika
東京初期衝動
大塚紗英
フラワーカンパニーズ
"ツタロックフェス2024"
マカロニえんぴつ
Uniolla
離婚伝説
めいちゃん
THE BACK HORN
SUPER BEAVER
虎の子ラミー
TENDOUJI
- 2024.03.24
-
"HY SKY Fes 2024"
眉村ちあき ※振替公演
にしな
いきものがかり
ハンブレッダーズ
MAGIC OF LiFE
さかいゆう
JYOCHO
sumika
indigo la End
東京初期衝動
KiSS KiSS
"ツタロックフェス2024"
Ivy to Fraudulent Game × osage
マハラージャン
cinema staff
GLIM SPANKY
SUPERCHUNK × NOT WONK
めいちゃん
SUPER BEAVER
Newspeak
- 2024.03.25
-
Base Ball Bear
怒髪天
ザ・クロマニヨンズ
SUPERCHUNK
- 2024.03.26
-
神はサイコロを振らない
挫・人間
reGretGirl
- 2024.03.28
-
Hakubi
神はサイコロを振らない
レイラ
リーガルリリー
yama
LEGO BIG MORL
WurtS
- 2024.03.29
-
ORCALAND
いきものがかり
レイラ
BIGMAMA
Mr.ふぉるて
the McFaddin
yutori
Mega Shinnosuke
FABLED NUMBER
Creepy Nuts
佐々木亮介(a flood of circle)
Panic Monster !n Wonderland
Tsukasa Inoue
The fin.
CVLTE
マルシィ
- 2024.03.30
-
キュウソネコカミ
MAGIC OF LiFE
シノダ(ヒトリエ)
神はサイコロを振らない
04 Limited Sazabys / My Hair is Bad / go!go!vanillas ほか
フラワーカンパニーズ
ヤングスキニー
ザ・クロマニヨンズ
Laughing Hick
KANA-BOON ※開催中止
東京初期衝動
BUMP OF CHICKEN
夜の本気ダンス
夜の本気ダンス
Mega Shinnosuke
にしな
This is LAST
the telephones
yama
SEKAI NO OWARI
GLIM SPANKY
SHE'S
kobore
Base Ball Bear
Subway Daydream
TAIKING
People In The Box
マカロニえんぴつ
AJICO
ハク。
MAN WITH A MISSION / サンボマスター / ACIDMAN ほか
indigo la End
Saucy Dog
- 2024.03.31
-
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
東京初期衝動
ヤングスキニー
ORCALAND
フラワーカンパニーズ
神はサイコロを振らない
sumika / THE ORAL CIGARETTES / SiM ほか
MAGIC OF LiFE
いきものがかり
ザ・クロマニヨンズ
ズーカラデル
Mr.ふぉるて
BUMP OF CHICKEN
超能力戦士ドリアン
リーガルリリー
yutori
the telephones
odol
挫・人間
yama
moon drop
SEKAI NO OWARI
This is LAST
People In The Box
マカロニえんぴつ
原因は自分にある。
さかいゆう
怒髪天 / GLAY / さだまさし
Saucy Dog
- 2024.04.02
-
神はサイコロを振らない
SCANDAL
- 2024.04.03
-
ハク。
ヤングスキニー
indigo la End
RELEASE INFO
- 2024.03.20
- 2024.03.22
- 2024.03.27
- 2024.03.28
- 2024.03.29
- 2024.03.31
- 2024.04.03
- 2024.04.05
- 2024.04.07
- 2024.04.09
- 2024.04.10
- 2024.04.17
- 2024.04.21
- 2024.04.22
- 2024.04.24
- 2024.04.26
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
MGMT
Skream! 2024年03月号