ヒトリエの「グルメトーキョー」【第26回】

COLUMN

ドラムのゆーまおです。
新しい作品を今バリバリ作っていて、本当にみんなが喜んでくれそうな曲を形にしていってる実感がある。みんなもう少し待っててね。

台北と上海にライブをしに遠征してから、以前からそもそも好きだった中華料理や香辛料の効いたエスニックな料理に対する関心がかなり深くなった故に、五香粉という八角や花椒などが入った混合香辛料の匂いが頭から離れなくなってしまった。
台北は五香粉の匂いが街中から匂ってくる、といった表現も言い過ぎではなかった。
日本に帰ってきてから、何とかして八角の香りに辿り着きたいと思い、目に付いた中華料理屋、台湾料理屋などに足を運んだが求めているような香りの料理はなかなか無く、やっぱり日本だと食べる機会はあまり無いのかと思っていたところにシンガポール料理の肉骨茶という料理がなかなかに八角が匂う、という情報を耳にし、埼京線の十条駅にある肉骨茶専門店の「肉骨茶」に足を運んだ。店名がそもそも振り切れてて、その時点で期待値はかなり高かった。肉骨茶とは、豚肉を日本でいう薬膳鍋で煮込んで作った料理だ。薬膳系の渋い味の事を「身体に良さそうなありがたい味」と自分は言っているのだが、肉骨茶も限りなくありがたい味に仕上がっている。中国醤油が基本ベースの味付けで、胡椒の味がかなり効いてる店もあり味の違いが店ではっきりしていて面白い。店に入った瞬間、まさに台北で嗅いだあの匂いが店中に広がっていて、私は入店時に勝利を確信した。
このお店の特徴は肉骨茶のスープがあっさり味、こってり味の二種類を選べて、ランチの場合はご飯が付いてくる。香辛料好きの方には激しくこってり味をお勧めします。熱々の土鍋に沸騰した肉骨茶の湯気が、エスニックな匂いを運んできます。ありがたい。
机の隅っこの調味料に、黒醤油とハラペーニョの様な何かがあってその二つを醤油皿に混ぜて、鍋に入った骨付き豚肉を箸でバラして混ぜた醤油につけて食べる。
ごはんも一緒に食べて、最高。ありがとう。
私が行った時はランチタイムだったが、今度はディナータイムに行ってお酒を飲みながら他にもたくさんの肉骨茶メニューがあるので楽しみたい所存である。
肉骨茶を堪能したあとは、お土産にA1社のインスタント肉骨茶ラーメンと肉骨茶の素を買って帰ろう。十条に足を運ぶ機会があるとは思えないので、これでお家でもありがたくなれる。助かる。家で食べる時は、豚肉を鶏肉に変えてみたり、春菊、野菜をたくさん入れる事をお勧めします。

十条の「肉骨茶」だけでなく、赤坂の「新加坡肉骨茶」など他の店舗との味の違いを楽しんで貰えたら良いのかなと、思います。

肉骨茶（バクテー）

東京都北区上十条2-30-9
https://www.bakuteh.jp

ヒトリエ

2012年、wowaka（Vo/Gt）、イガラシ（Ba）、シノダ（Gt/Cho）、ゆーまお（Dr）の4人で活動を開始。彼らが紡ぎ出す音と言葉は奇妙で独特な世界観を映し出し、捻くれながらも純度の高い音楽を目指すロック・バンドとして話題に。2014年、ソニー・ミュージック内に自主レーベル"非日常レコーズ"を立ち上げ、シングル『センスレス・ワンダー』でメジャー・デビュー。2017年にミニ・アルバム『ai/SOlate』を発表した。現在主催ツーマン企画"nexUs TOUR 2018"を開催中で、11月28日にはTVアニメ"BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS"のEDテーマを表題に据えたシングル『ポラリス』をリリースする。

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