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INTERVIEW

Japanese

ヒトリエ

2018年12月号掲載

ヒトリエ

メンバー:wowaka(Vo/Gt) シノダ(Gt/Cho) イガラシ(Ba) ゆーまお(Dr)

インタビュアー:秦 理絵

北の夜空で決して動くことなく、ひと際強い光を放って輝き続ける北極星=ポラリス。その名をタイトルに掲げたヒトリエのニュー・シングル『ポラリス』は、バンドが新たなフェーズへと向かっていくことを予感させるような作品だ。ゆーまおが叩き出すビートも、イガラシ、シノダら竿物部隊が繰り出すリフも、(ヒトリエにしては)シンプル。そのなかでwowakaが"誰も居ない道を行け"と力強く歌っている。なお、今作はTVアニメ"BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS"のエンディング・テーマ。そんな表題曲を中心に、初の海外ツアーを経て、ヒトリエはどこに向かおうとしているのか。その現在地を探った。


日本から地続きに海外も回るっていう心持ちで行きたいなと思ってた


-台湾、上海のあと、中国の3ヶ所を回るツアー([HITORI-ESCAPE in CHINA "RED HOT POT TOUR"])もありましたけど、初の海外でのライヴはいかがでしたか?

シノダ:楽しかったね。

ゆーまお:やっぱり知らないものは面白いですね。

シノダ:バスに乗ってるだけで楽しかった。

ゆーまお:その運転手さんが変わってたんですよ。車線変更とかをするたびに"追い抜くぞ"ってクラクションを鳴らすんです。常にクラクションが鳴ってる感じで。

ゆーまお:みんなゲラゲラ笑ってましたからね。

-そうなんですね(笑)。そもそもこのタイミングでヒトリエが海外ライヴをやろうっていうのは何か想いがあったんですか?

wowaka:今回は"Loveless"ツアー([ヒトリエ UNKNOWN-TOUR 2018 "Loveless"])の追加公演として組んだ海外ライヴだったんですけど、どうやら海外でも(ヒトリエの音楽を)聴いてもらえてるっぽいっていうところからですかね。

イガラシ:今までも海外で公演するって提案自体は何度もしてもらってたんですけど、このタイミングで実現したのは、単純に日程の都合っていう感じなんですよ。

-もうちょっと"今だからこそ"みたいなエモい理由があるのかなと思ったんですけど?

wowaka:それが、"海外行くぞ!"っていう感じでやったわけじゃないんです(笑)。

イガラシ:むしろ"満を持して行こう"とか、そういう切り分けるようなことはあんまりやらなくていいんじゃないかって思ってるんですよね。日本から地続きに、当然のこととして海外も回るっていう心持ちで行きたいなと思ってて。

-例えば、バンドを組みたてのときに、初めてツアーで北海道に行ったとか、九州に行ったっていうのと同じ感覚で、その延長に海外があるというか?

ゆーまお:そうです、そうです。それ、すごい正しい表現かもしれない。

イガラシ:そういう行き方で行けたことに、逆にエモさを感じてますね。

-あっちではどれぐらいの広さの会場でライヴをしたんですか?

wowaka:500人ぐらいですね。台湾はちょっと小さくて200~300人ぐらいでしたけど。

ゆーまお:北京はめっちゃ(お客さんが)入ってたね。

-海外でライヴをしたことによって受けた、一番大きな刺激はなんでしたか?

イガラシ:本場の辛さ(笑)。

ゆーまお:しょっちゅう胃を壊してましたからね。"また俺はこれを食べて(胃を)壊すのか"と。

-えっと......ライヴの話でお願いしたいんですけど(笑)。

ゆーまお:あははは(笑)。日本でしか音楽活動をしてなかった身からすると、ライヴで伝わる箇所とか曲がまったく違うんですよ。

-海外ではどの曲で盛り上がるんだろう? っていうのは興味があります。

ゆーまお:『イマジナリー・モノフィクション』(2014年リリースの1stミニ・アルバム)に入ってる「(W)HERE」とか、「バスタブと夢遊」(2016年2月リリースの2ndフル・アルバム『DEEPER』収録曲)とか。

イガラシ:「バスタブと夢遊」はすごかったよね。

ゆーまお:やっぱりライヴだと、テンポが速ければノリノリになって、しっとりした曲がくれば静かに聴くみたいな流れがあるじゃないですか。そういう意識でやってても、「(W)HERE」とか「バスタブと夢遊」とか、僕たちの中でBPMが遅い曲をやったときに、バカ騒ぎみたいになるんですよ。イントロが出た瞬間に"ドワーッ!"みたいな。

シノダ:とにかく声がデカいんだよね。

イガラシ:みんな歌ってくれてましたね。

-それも日本語で、ですよね?

シノダ:そう、それに感動しました。"俺は海外のアーティストが来てもそんなに歌えねぇぞ"って思ったりして。

イガラシ:ステージから見てても、各々が楽しんでるのが伝わってくるんですよ。"ここでこういう動きをする"っていうものが少なかったりするから、みんな自由にノってくれるというか。

wowaka:そもそも僕が音楽でやりたいことへの返答みたいなものを、普段やってるのとは違うかたちで貰ったなっていう感覚があったんです。

-日本人だと、やっぱり言葉の意味を自然に感じ取れるけど、海外だとそうはいかないいだろうから、どこか音楽に対するリアクションが本能的なのかもしれないですね。

ゆーまお:本能、たしかにそうかもしれない。

wowaka:日本人を相手にライヴをやるときは、"苦しいよね、わかるよ!"とか、そういう共鳴があるんですよね。でも今回の海外ツアーでは、こういう身体の使い方、心の使い方があるんだって知れたんです。じゃあそれを踏まえて、今度は人間として、どう音楽と向き合うべきかを考えるきっかけになったし、貴重な経験をしたなと思いますね。