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INTERVIEW

Japanese

KEYTALK

 

KEYTALK

Member:小野 武正(Gt/MC/Cho) 首藤 義勝(Vo/Ba) 寺中 友将(Vo/Gt) 八木 優樹(Dr/Cho)

Interviewer:吉羽 さおり

-そして、もう1曲の夏曲が「旋律の迷宮」。これはドラマ(テレビ東京系"警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室~SEASON4")主題歌になった曲ですね。これはどういうテーマで作っていたんですか?

寺中:曲作り段階での自分の中のテーマは、今までにない楽曲を作りたいというところから始まって。アコギで作るいつもとは違うスタイルで、曲を作ろうということで、まずパソコンを開いて曲を作り出すということをやったんです。過去にももしかしたらそういう方法で曲作りをしているかもしれないんですけど、しばらくやってない記憶だったので。歌詞は、ドラマの話の制作サイドから、"謎解き"だったり、"罪"だったりと、ヒントとなるワードをいただいていたので、そこから連想して繋いでいった感じでしたね。

-歌詞は、ドラマの内容も絡みつつ、曲作りや音符のカオス、旋律も、これだという音を見つけていくような感じに聞こえますよね。

寺中:そうですね。メロディを作る段階でも、今までやったこなかったようなやり方だったので、このアルバムの中でも、自分では一番悩みながら作った曲でもあったんですよ。頭を絞って作った感じはしています。

-この曲はピアノとギターの絡み、メロディとギターとの絡みがすごく印象的な曲でもあります。

小野:ピアノとの絡みというのは実はそんな考えてなくて、無視して作っている感じです(笑)。たしか、この曲は最初からちょっとテンポが上がったよね? リフのところをすごく練習した覚えがある。

寺中:デモ段階ではギターのリフも入れていなくて、コードだけしかなかったんですよね。

-そこでこの印象的なリフやギターフレーズが生まれるのはアイディアですね。そして、「アカネ・ワルツ」。これはすごくいい曲ですね。サビでの上昇するメロディにしても、聴かせるBメロの存在感にしても、すごく首藤さんならではの曲だなと思いました。

首藤:ありがとうございます。この曲は最初サビの前半8小節だけがあった曲で、いったんはボツにしてストックにしてあったんです。いつかこのサビは使いたいなと思っていて。それを引っ張り出してきて、このサビを使って、且つひと癖ある曲にしたいなと。まず、マイナー調のリフを作って、そこからAメロを広げていったあたりで、サビの展開も考え直そうと思った感じですね。

-2段階あるサビになっているのが、ポイントですね。

首藤:そこはひらめきだったんですけど、自分でも面白いメロディが書けたなと思っていますね。これは聴いてもらうのが楽しみです。

-自分でもこの曲は、"できたな"という感触が強かったと。

首藤:個人的には満足しています。自分が1曲、作曲者の名刺として人に渡すなら、しばらくこの曲を紹介していきたいなって思えるような1曲になったと感じますね。

八木:この曲はヤバいですよね。最初聴いたときに、それはありました。この曲は義勝の曲らしくて、場面で表情が変わるので、ドラムはアグレッシヴ・パートからサビではシンプルにというイメージなんです。かといってもレコーディングであまり表情をつけすぎると、他のパートと交ざったときに伝わらなかったりするんですよね。そういうのも込みで、やっていて面白かった曲でした。

-サウンド的な面白さもあり、且つメロディを聴かせるヴォーカルの遊びもふんだんですよね。

首藤:せっかくふたりいるので、上と下で、ユニゾンで歌う遊びもどんどん入れていこという。そういうヴォーカルの遊びというのも多い曲ですね。

寺中:義勝がファルセットでオクターブ上を歌って、俺が下を歌ってというユニゾンがあったり。移籍後のシングル『BUBBLE-GUM MAGIC』から、ユニゾンするというのがちょっとずつ増えてきて。この曲はこのアルバムで一番多いんじゃないかな。それがすごくこの曲にも合っているし、歌を聴いていてテンションが上がるなって完成したものを聴くと思いますね。

-もともとこれだけキャラクターが違うヴォーカリストがいて、ユニゾンでも聴かせるというのは、発想としてもあまりなかったんですかね。

寺中:あまりそういう発想はなかったですね。ユニゾンしたところでどうなるんだろうと思っていたんですけど、パワーが2倍になるものなんだなというのは、不思議に思います。一番そのことを感じた曲かもしれないですね。

-また「ララ・ラプソディー」。首藤さんの曲の中でもポップな面が出た、これも得意技を極めたような曲ですね。

首藤:こういうポップな曲は好きですね。好きなメロを書いたっていう曲です。僕のデモだともうちょっとシンセ攻めでキラキラした感じで、グロッケンとかも入れたいなと思っていたんですけど、プロデューサーと相談しながら、"逆にもっとロックで、ロカビリー調のほうがいいんじゃない?"っていうアドバイスを貰って。プロデューサーがうまくKEYTALK色を広げてくれた曲でもありましたね。今、ライヴでやればやるほどどんどん育ってきている曲で、今後も武器になってくれそうな1曲だなと感じてます。

-そしてこれぞKEYTALKというのが、小野さんの「DROP2」。

小野:これは、ロックなリフとポップなサビが欲しいなという大枠から組み立てた曲でしたね。

-最後に出てくるメロディは、ここで初めて出てくるメロディ・ラインですよね? どういうアイディアから生まれたんですか?

小野:この部分は、レコーディングのギリギリまでメロディができていなかったんです。そこまでとは違うものを入れたいなというのはありましたね。この「DROP2」は、この世にもう一度ドロップされる2回目の人生という意味合いで、その最後のパートで初めて一人称とかが出てきたりして、歌詞としてもそれまでとは違う流れになっていて。

八木:レコーディングのときはまだ何が乗るかもわからないまま叩いていたんです(笑)。僕らは、完成形がみんなで共有されていることが結構多いので、この「DROP2」の大サビみたいな、何が乗るかわからないっていうのは少ないほうだと思うんですけど。

小野:全貌が見えずにレコーディングでね。

-スピード感があって、アルバムの中ではアクセントになる曲になりますね。そして、「COMPLEX MANIA」は八木さんの曲です。

八木:攻めた曲、勢いのある曲を作りたいなと。KEYTALKのロックな部分を引き出せたらいいなと作った感じでしたね。デモはメロとコードとリズムくらいなんです。大枠は決めて、あとはそれぞれにお願いしますっていうものだったんですけど。

首藤:ベースはデモの時点で洗練されてたので、そのまま弾いてます。

八木:いや、ルートしか弾いてないから(笑)。

首藤:ちょっと爆弾みたいな音がしてたので、そこだけ耳コピするのは大変でしたけど(笑)。

八木:ベースの音質だけこだわってるから、わけのわからないエフェクターがいっぱいかかってて。

小野:こだわりすぎだよ。音が判別できないから。

首藤:で、八木君の仮歌がまたいいんですよね。ぜひ聴いてほしいです。Skream!の付録でCDつけたいくらい(笑)。

-それは聴いてみたいです(笑)。

八木:最終的には、ふたりがニュアンスとかをつけて、かっこ良く歌ってくれます。

寺中:八木君の作る歌詞は、一番特徴あるんじゃないかなと思うんです。パッと見た感じですぐわかるというか、漢字もめちゃくちゃ多いし、しかも、言葉でも遊んでいるし。今回も、曲調もそうですけど、熱さとスピード感を大事に歌ってますね。

八木:曲によるんですけど、今回はちょっとふざけたふうに聴こえたらいいなとは思いました。この4人でこの曲をやるなら、そういう作りのほうがたぶん人に届くのかなと思って。

-エンディングもミックスの遊びがありますしね。

八木:あれは僕らもびっくりしましたね。最初は音飛びでもしたのかと思いましたけど、僕らの知らなかったエンジニアさんの遊びです(笑)。チーム一丸で遊んでます。