オワリカラ : タカハシヒョウリの「火星から来た漫読家」【第12回】
もしもあなたが久しぶりにドラゴンボールを読んだら、悟空がヒョロヒョロになっていて、オッス、今後はサイヤ人じゃなくてモニャラット星人だぞ、よろしくな!というようなことになっていたら、どうしますか?
『マンガは決まった曜日に定期的に読めるもの』なんかじゃ無い、というのは偉大なるTOGASHI先生によって何度も知らしめられていることだけど、大好きなマンガが連載中断、いつ再開するともわからない状態っていうのは、これ非常につらいものがありますね。そんな連載中断マンガの極北が9年ぶりに連載再開した、というのが今回の話題です。「わー、良かったね、おめでとう」という心の優しい人よ、しかしことはそんなに単純ではない・・・。というのも、その再開の仕方が衝撃的だったためファンは騒然となっているのだ。そのマンガは『ファイブスター物語』(略称FSS)。月刊ニュータイプというアニメ誌に連載しているマンガだ。
『ファイブスター物語』は、SFファンタジーとでも言ったらいいのか、ロボットから女子高生経由、神様まで登場するとにかくなんでもアリすぎのマンガで、1986年にスタートしているのでもう25年以上の歴史を持つ。なげぇ。25年で単行本は12巻。おせぇ。作者の永野護は、もう天才なんだなぁとしか言いようのないデザイナー。80年代のロボットアニメのデザインで一躍脚光を浴びたこの人は、それまでのずんぐりむっくりした、全身ゴム製?というロボットから、人型のフレームの周りに装甲がくっついてるっていうスマートなロボットを生み出し、日本のすべてのロボットデザインに影響を与えた。現在の活動の中心は『FSS』関連になっている。
僕は、永野護のメカをずっと『ロボットの神様』だと思っていた。子供の頃、ガンプラ欲しさに行った吉祥寺のプラモ屋で初めて永野護がデザインしたモーターヘッド(FSSに出てくるロボットの総称)を目にした時から。小学生だった。もちろん永野護のことは知らないし、そのショーケースの中のロボットが何なのか知らないんだけど、もう直感として「これはどうやらロボットの最上級、神様みたいなものらしい」っていうのがわかったんだ。そこで見たのが、全身黄金に輝くFSSの主役ロボット、ナイト・オブ・ゴールドだったんだけど、「なんじゃこりゃ!すごすぎる」と思った。自分が手に持ってるガンダムのプラモデルっていうのが、子供向けというか、ものすごく簡素な物に思えるくらいその存在感はすごかった。でもそれが欲しくなったかというとこれが逆で、「これは自分の手に負えるもんじゃない」って思った。それくらい畏怖の対象になって、だから『神様』だった。
そのあと、ハードルを越えて原作を読んだのは最近になってからで、それでも最初は意味がわからなかった。時系列やキャラクターの見た目までどんどん移り変わっていくし、とにかく1冊読むのにめちゃくちゃ体力が必要で、読むとげっそりした。でも読めば読むほど没頭して、気づいたらツアーの合間に足が棒になるまで資料集を探し回っていた。そんなわけで、歴史の長いこのマンガでは、僕は『にわかファン』ということになります。「にわかだって良いじゃないか!」そりゃそうなんだけど、このマンガはちょっとその辺の事情が違う。というのもFSSの開始以来、買い支え続けている熱狂的なファンがたくさんいるのだ。そういうファンにも支えられつつFSS自体は2004年に連載中断、そして今年2013年の4月に、待ちに待った連載再開となったのだが・・・
連載再開したFSSを読んだ多くの人が「何が起きたんだ!?」と時空がぐにゃりと曲がった感覚を感じたとか感じなかったとか。連載再開されたFSSでは、25年間かけて生み出されてきたあの『ロボットの神様』たちが、全部、1機残らず…見た目も名前も別物に変わっていた!作中で何の説明もなく突然に。モーターヘッドという名称も、ゴティックメードに変わりましたー!「再開したら多くのファンが離れると思う」と永野護は予告していたが、ここまでの大改変があるとは多くの人の予想以上だったと思う。これにファンは怒ったり困惑したり屈服したりした。25年愛した時間を返せ!という人もいれば、さすが天才!そこにシビれる、あこがれるゥ!という人もいる。この連載再開劇はどでかい衝撃をもって受け止められた。
さて、僕個人としては…感動しました。そりゃ今までの『ロボットの神様』たちがもう描かれないのはさびしい。しかし、昔からのファンに優しく愛でられながら細細と縮小していくはずだったマンガの掲載誌が完売し異例の重版、ツイッターのトレンドには「FSS」がランクインした。すべてを捨てる永野護のパフォーマーっぷりは刺激的だし、それはすべて「俺の考えた新しいかっこいいデザインを見てくれ」につながるんだとしたら、ものすごく異形で傲慢だが、猛烈にデザイナーなのかもしれない、と思ったのです。それに、これからもこんな連載再開劇、二度と見れないだろうなー。
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