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INTERVIEW

Japanese

BLUE ENCOUNT

2017年05月号掲載

BLUE ENCOUNT

Member:田邊 駿一(Vo/Gt) 江口 雄也(Gt) 辻村 勇太(Ba) 高村 佳秀(Dr)

Interviewer:石角 友香

-悲しいけどそういうことを忘れないようにしたいですね。

辻村:そうですね。悔やむっていうよりはその人のことを忘れないで前に進むっていうことが、改めてすごい大事だなと思いますね。

田邊:辻村もね、武道館のあとに。

辻村:昨年、うちのおばあちゃんが亡くなってしまって。昔から楽器とかいろいろ買ってもらったり、専門学校に行くとき相談に乗ってもらったりもしてたんですよ。そういう人が亡くなったあとに、こういう歌詞とかを作ってくれたので。それはやっぱ俺のために作ってくれたのかなと思うぐらいでしたね。そういう人たちのために何ができるかって、何年後も何十年後もその人のことを話したり、忘れないことが一番その人にとって幸せなことだなと思ってるので。

-"お天道様は見てる"じゃないけど、存在してなくても自分の心にはいるし。

田邊:だからこの歌詞に"気が向いたら 会いに帰ってきてよ"ってあるのも、上から見ててくれよって気持ちもありますね。

-そして今回のシングルの後半は江口さんにお話ししてもらわないといけないと思うんですが(笑)。江口さんが「The Chicken Song」(初回生産限定盤Track.3)のような曲を作るのは意外でしたけど。

江口:これまでBLUE ENCOUNTの曲を田邊以外、誰も作ってなかったので、とても新鮮な感じだと思うんですけど。僕的には、僕がこういう曲を作るのってわりと普通で、そんなに意外じゃないんです。

-今まで聴いてないだけで?

高村:僕は"あ、そういえばそうだった"と思いました。えぐっちゃんて、バンド始めたころは175Rとかも好きだったし、そういう曲をバンドで一緒にやってたなっていうのを思い出しました。インディーズのころは歌詞も書いてたんですよ。

田邊:初期の「夢花火」(2010年4月リリースの1stミニ・アルバム『the beginning of the beginning』収録曲)は彼が半分書いてますし。

高村:他の世に出てない歌詞も書いてたんで、そういえばえぐっちゃん、こういう歌詞書くなと思って。

田邊:最初(歌詞が)来たときに"え?"と思って。"めっちゃかわいいやんこいつ"みたいな。

江口:昔からわりと自己投影型の歌詞を書くので、自分のことですよ。俺は告白とか簡単にできなくて、いざ言おうとしたときになかなか言えないってタイプの人間だから。でもそういう人ってたぶん俺だけじゃないと思うし、結構"あるある"なのかなと思って。

-しかも曲調がフレッシュです。

高村:僕はそのフレッシュさがすごくいいと思ったんですよね。例えば田邊が作る曲だったら、すごく緻密に考えたりするんですけど、えぐっちゃんのこの曲はドラムからしたら、もうストレートに叩こうとすぐ思えたというか。そう思えたのも久々で、すごく新鮮ですね。各々そうなんですけど、そういうフレッシュさは出てると思います。

-表題が表題なだけに「Wake Me Up」(Track.2)も「The Chicken Song」も振り切ってるなぁと。

高村:特にシングルのメインがバラードなんで、だからこそより振り切ったカップリングにしようっていうのはあって。

辻村:江口の曲は余計、江口らしく。だから、俺らもそんな言ってないですね。江口がやりたいようにやってみて、そっから俺らが乗っかるみたいな感じだったので。だからもう"江口感"全開ですね。そのぶん「Wake Me Up」は、楽器隊各々が攻められるところはマックスで攻めてっていうアレンジになっていて。

江口:「Wake Me Up」との、その楽器のアレンジの差が激しい(笑)。同じバンドとはとても思えん。

辻村:それも意図的にやっているので(笑)。

江口:それをできるのが、俺らの強みでもあると思う。そこらへんが1枚のシングルで――まぁ3曲ですけど、3曲以上の色を出せたのがこれはこれで2017年、ひとつ面白いシングルになってると思います。