Japanese
BLUE ENCOUNT
2016年07月号掲載
Member:田邊 駿一(Vo/Gt) 江口 雄也(Gt) 辻村 勇太(Ba) 高村 佳秀(Dr)
Interviewer:石角 友香
-全曲尺が短いじゃないですか? スパッと終わっちゃう(笑)。その中に収めきれる時期なんだなと。Track.2「S.O.B」は、田邊さんの半分ラップなヴォーカルもリズムも遊んでますね。
田邊:とても遊ばせていただきましたね。この曲も、2年前の「だいじょうぶ」ができた時期に作ってた曲なんですよ。
高村:ただ、その時期は演奏技術的に再現できなかったんです。そのときの録音データがあるんですけど、ちょっと聴けたもんじゃないぐらいで。でも曲としてはかっこいいリフやメロディとか、そのときからあったものが多かったんですね。それが2年経って、"あ!あの曲あるじゃん"と思ってもう一度やったら、ちゃんと再現できるレベルに僕たちが成長してた。だからこうやってようやく今回のシングルに入れられたんです。
田邊:2年前、いろいろあった年でしたよ。「MEMENTO」(2014年リリースのEP『TIMELESS ROOKIE』収録曲)ができたし、「もっと光を」もできたときで、同時期に「だいじょうぶ」も「S.O.B」もあったので、たぶんメジャー・デビュー前にいろんな引き出しを開く時期だったんだと思います。対照的に「GO!!」(Track.3)は今年の3月ぐらいに作った曲なので、そういう意味ではいい感じに新旧が織り交ざってますね。
-8ビートでここまでのハイパー感が面白くて。
高村:これはライヴでお客さんをどう踊らせるかをひたすら考えて作った曲で。フェスとかでも合うんじゃないかなって、今からワクワクしてますね。瞬間的な爆発を作れる曲じゃないかなと思ってます。
-ドラマチックな起伏のある曲と、「GO!!」のように潔いショート・チューンの両極にどんどん振ってきてますね。
田邊:それが自然にできるようになりましたね。昔は考えないと構成できなかったんですけど、今は"次の曲はこれについて書くんだったらこういう展開にするだろうな"っていうのが、メンバー全員の天邪鬼な部分も含めて想定したうえでスムーズに曲作りできるようになって。レコーディングもすぐ終わりましたし。4人の"BLUE ENCOUNTスピリッツ"みたいなものがちゃんと歯車としてグワーッと回ってるので、そういう意味でこの3曲はぶっちぎりな感じはあります。
-目下、鋭意ツアー中(※3月29日~6月22日にかけて開催の対バン・ツアー"TOUR2016 THANKS~チケットとっとってっていっとったのになんでとっとらんかったとっていっとっと~")なわけですが、今回のツーマンはより意味深いものになっていってると思います。
田邊:残り8本だね(※取材日は6月8日)。
江口:今さっき帰ってきたばっかりだもんね、北海道から(笑)。
-北海道はTHE ORAL CIGARETTESとのツーマンでしたね。今回のツアーで対バンしているのはそれぞれがいろんな局面に立ってるバンドばかりで、濃い対バン・ツアーですね。
田邊:本当におっしゃるとおりで。僕らも自分たちで呼ばせてもらって、この対バン・スケジュールを見たときに、運命的だなと思いましたし、バンドひとつひとつにちゃんと今目の前のトピックがあって、僕らも負けずに何かをやり続けてて、それがちゃんと合致して、さらにツーマンというトピックになってますね。昔はお互いそうでもなかったのにとか、昔からずっと憧れてたりとか。残り8本、さらに対バンはエグくなってく。ファイナルはFear, and Loathing in Las Vegasですからね(笑)。
-ワンマン・ツアー(※6月30日~7月10日にかけて開催の"TOUR2016 THANKS~チケットとっとってっていっとったのになんでとっとらんかったとっていっとっと。熊本ワンマンてや?そりゃよかばい!~")のファイナルは熊本ですね。
田邊:7月ぐらいになると音楽の力をみんなが欲してるころだと思うし、やっぱりBLUE ENCOUNTとしても、今できることと、地元に恩返しをしたいなという気持ちがあって。やっぱりそれって熊本に生まれたからこそやらせてもらえることだと思うので。
-奇しくも武道館に至るまでにいろんな経験をすることになりましたね。
田邊:こんなにいろんなことが起きるっていうのは、結成してからの13年の中でも一番でかい年だなと。去年もまぁまぁでかいなと思ってたんですけど、今年に比べたらもう全然、去年の方がまだ楽だったっていうぐらいで。BLUE ENCOUNT自体も休むことなく走っているので。でも昨日、札幌ライヴ終わりで、へとへとになりながらみんなと楽屋で話してたんですけど、"こっちの方がブルエンだよね"って話になったんですよね。"休みねぇよ"って文句言ってるんですけど、でも結局、目の前のライヴを終えた瞬間のみんなの気持ちの映えっぷりが。なんかこれでライヴが月に1回とか、2ヶ月に1回とか、あとはリリースに集中してとかのバンドだったら、また言葉の質量も変わってくるんだろうなと思いますし。もちろんそれはそれでいいものができると思いますけど、確実に今年のBLUE ENCOUNTは今の走り方で間違いないんだなって上半期終わってすごく思いますね。
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