BLUE ENCOUNT

INTERVIEW

Japanese

BLUE ENCOUNT

2015年07月号掲載

BLUE ENCOUNT

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Member：田邊駿一 (Vo/Gt)　江口雄也 (Gt)　辻村勇太 (Ba)　高村佳秀 (Dr)

Interviewer：石角友香

－もうひとつのキーとしては「EVE」があると？

田邊：最初、「EVE」じゃない曲で、今回「EVE」という曲ができたことも、ひとつ締まったというか。本当は、えー......あの曲だよね？ "死ぬまで"って仮タイトルの曲だったよね？それがローマ字で書かれた"SHINUMADE"（笑）。

江口：そんな深い意味はないけど、サビのアタマで"死ぬまで"って（笑）。

田邊：仮のメロディでつけてたんですけど、それがもう4年前ぐらにできてた曲だったんですよ。"これもう絶対いい！"ってなって、その『HALO EFFECT』に入れようとしてたんですけど、これはまだまだ先にやろうと。もったいないもったいないって言ってきて、いつか使えるだろうなって出したときに、"あ、今のブルエンじゃ弱え"ってなったんです。

江口：あっためすぎちゃって、鮮度がなくなっちゃったんだよね（笑）。

田邊：何回も冷蔵庫から出したり入れたり繰り返しよって。

－それ、料理人としてはしくじりましたね（笑）。

田邊：料理人としては素材の無駄遣いですよね。もうかなり衛生法違反。

辻村：賞味期限見てなかった。

田邊：そうそう、それそれ。だからそういう意味では、"ああもう過去曲に頼らなくてもいい"って感じになって。去年の春ぐらいか？「EVE」は、100曲ぐらい作ってたころに、浮かんできて"これはいいなぁ"って思った曲だったんです。で、それを今度はここで使おうみたいな。だから、それは去年の夏前ぐらいにもうプリプロし終わってたんです。で、もうほんとにこれはもう出したいときに出そうみたいな感じだったんだけど、まさか1年後にね？まさかこんなにすぐ消化できると思ってなかったんで、そういう意味では最初もっとポップスだったんですよ、この曲が。で、もうヴァイオリンとか入れましょうよって話もしてたんですね。してたんですけど、江口が入れてた仮のフレーズが思いの外みんなハマってきたというか。

江口："レズリー"っていうスピーカーがあって。普通のアンプで鳴らす部分もあって、レズリーで鳴らす部分もあって。抑揚をつけつつ鳴ってるフレーズ自体は同じフレーズなんですけど、音色を変えて最後までもたせるようにしたっていう。それで壮大さをより出せるようにっていう。

田邊：だからこそポップスすぎないというか、ちゃんとこうエモめなものになったというか。ほんとに今、BLUE ENCOUNTのライヴでみんなが好きって言ってくれてる「YOU」（2014年リリースのフル・アルバム『BAND OF DESTINATION』収録）っていうバラードの曲はわりと壮大さをメインにしたんですけど、でもそれ以上にエモさも取り入れつつ行けたかな？と。壮大さが嫌味にならない、主張しすぎないところがうまいことレズリー使ったおかげでやれたというのもあるので。ほんっとにオーケストラ使わんで良かったなと（笑）。

－そしてタイトルの"≒"は"＝"ではないわけで。

田邊：そうです。でもどっちかというとポジティヴな方ですね、この言葉に関しては。"ほとんど等しい"というか。僕はポジティヴな意見としてずっとBLUE ENCOUNTでライヴで伝えてきたことというか。ステージ立ってようがフロアにいようが、ミュージシャンだろうが、バイトだろうが学生だろうが......俺らだって食えねえときというか、別に悩んでることって変わってなくて、"こういうことでさ、うまくいかないだよ"とか。悩んでることに関しては誰もが持ってる感情で、夢を持ってるヤツもいっぱいいて、俺らも未だに夢がいっぱいあって、その夢を追ってる最中にぶつかったりやれないことだったりすることっていっぱいあったので、そう考えたら、やっぱりつくづく思えたのが僕らはどこにいようがあなたたちと悩んで戦ってますっていうことが「もっと光を」って作品で初めてちゃんと言えたので。そこから「DAY×DAY」で守りぬくと決めたと強く言えたっていう、これは改めてBLUE ENCOUNTのぶっとい芯として打ち出すためには、やっぱそれをアルバムでも持ち出したかったんです。