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INTERVIEW

Japanese

THE BACK HORN

2017年10月号掲載

THE BACK HORN

メンバー:岡峰 光舟(Ba) 山田 将司(Vo) 菅波 栄純(Gt) 松田 晋二(Dr)

インタビュアー:石角 友香

来年結成20周年を迎えるTHE BACK HORNが、通算2作目となるベスト・アルバム『BEST THE BACK HORN Ⅱ』をリリースする。この10年、東日本大震災直後のアクションとして『世界中に花束を』の発表、表現力を増したうえで原点を見つめた最新アルバム『運命開花』の口火を切った『悪人/その先へ』、そして宇多田ヒカルとの共同プロデュース・シングル『あなたが待ってる』と、バンドの本質を損なわず、およそ20年前には想像もつかなかった作品を形にしてきた4人。その時々に一曲入魂の活動が結果として豊かな彩りを持つ作品に結実した、この稀有で信頼されるバンドのこれからも生き続ける楽曲に、今スポットライトを当てる意味合いはとても強い。

-いきなりですが、1998年結成バンドってパッと思いつきますか?

松田:俺らは来年が結成20周年で、今年20周年のバンドとごっちゃになるんですけど、MONGOL800とかストレイテナー、1年結成が早いバンドでいうとACIDMANもですね。

-あとは同期ではないとしても20年選手というとASIAN KUNG-FU GENERATIONやくるりも同じ時代を走ってきた感じなのかなと。

松田:まさに。くるりはちょっと上で、僕らがSPEEDSTAR RECORDSに入るときに『さよならストレンジャー』(くるりの1stアルバム)をもらって、"(SPEEDSTAR RECORDSは)こういうレーベルなんです"っていう紹介があったのをほんとによく覚えてるんですよ。そのころまだ練馬に住んでたんで、表参道(※当時のビクターエンタテインメントの所在地)の場所を調べるのにまずすごく時間かかって(笑)。

-(笑)全然違う話ですけど、今年は『OK Computer』(RADIOHEADの3rdアルバム)20周年でもありますね。

菅波:あぁ、それこそ合宿とかで『OK Computer』聴き込んだりしたなぁ。

松田:他にもMUSEの『Showbiz』ってデビュー・アルバムが出たタイミングで俺ら東京に来て、あのCDは狂ったように聴いてましたね。

-そうしたシーンのタイムラインがありましたね。さて前回のベスト盤(2008年リリースの『BEST THE BACK HORN』)から今回のベスト盤を見ると、選曲の仕方が今回はちょっと違うのかな? と思って。最初のベスト盤はすべてがシングル曲でもなかったですし。

松田:今回のDISC-1が、前回のベスト盤からの続きと言いますか、おおよそ2008年ぐらいから今までのシングルをセレクトして。でも、アルバムの曲も選べるだけ選びました。DISC-2はファンの人たちからも投票いただきつつ、インディーズ盤の再録も含めて収録してるんで、DISC-2は結構時代が交ざったかなっていうのはありますね。

-ではベスト盤にありがちな質問なんですけど、DISC-1でターニング・ポイントになった曲とその理由を聞かせてください。

菅波:うわー、気が遠くなるな。じゃ「覚醒」を挙げましょうかね。「覚醒」はほんとに歌詞ですごく悩んだ曲で。ライヴの期間中に考えて一応できあがったんですけど、なんか違うなって思ったんです。でも、締め切り前日がライヴだったんで、もう歌詞できた! って自分に思い込ませながら打ち上げをやってたんですよ、楽しく(笑)。そしたらまた打ち上げやってる間にだんだん、"いや、できてないんじゃないか?"ってなり、ひとりでホテルで歌詞の言い回しを――特にサビが、暗い言い回しだったんですよ、"誰しも孤独だ"みたいな。それがずっと引っ掛かってて。ほんとにそれが言いたいのかな? みたいな気持ちになって、結局"独りじゃない"っていうふうに歌詞を変えていいのか変えちゃダメなのか朝まで悩んでました。でも変えて、今は良かったなと思います。結局、"孤独だ"ってことは拭えないんですけど、"独りじゃない"って書いたから、その希望と、事実としての孤独が両方立った感じになってるんだなと思いますし、思い出深いですね。ターニング・ポイントというか、書きたいことの過渡期っていう意味では、たぶんそうだったんだろうなと。

松田:そのエピソードはすごく覚えてますし、そのあとの『パルス』(2008年リリースの7thアルバム)がわりとダークなアルバムを目指そうとしてた感じだったんですね。そのシングル候補として「覚醒」があったので、「覚醒」で一段階前向きな言葉を選ぶと、向かってるアルバムが違く見えないかな? って話はちょっとしました。ただ、「覚醒」はシングルって決めてたし、今もこうしてベストの1曲目を飾るぐらい残っていく曲だったので、1曲単位の大切さっていう意味では、栄純の表現の向かうべきところにいって良かったのかなって気はします。

岡峰:「覚醒」は1回目の武道館の1曲目だったな。演出も極端だったんですよね。武道館なのに松明の明かりだけで1曲やりきるの、逆に緊張感増したよね?

-覚えてます。観てる方もすごく緊張しました。

岡峰:じゃあ、自分言っていいですか? やっぱり「世界中に花束を」ですかね。これがもう、曲も......。(※松田、山田を見て)被った?