Japanese
ぜんぶ君のせいだ。
2018年07月号掲載
Member:如月愛海 ましろ 一十三四 咎憐无
Interviewer:吉羽 さおり
-この歌の中では、まだ救われてないですもんね。
一十三四:そうなんです。だから、余計に自己投影も、共感もできるし。これを聴いて泣いている患いさんもきっとそういう状況なんだろうなって察することもできるので。すごく苦しいけれど、愛しい気持ちになる曲です。
如月愛海:"例え誰に理解されなくてもいい~笑える日が来るようにと"っていう最後のフレーズだけは、全員で歌っているんです。そこがまたいいんですよね。この主人公は、自分のことを認めてあげられていないけれど、それを、自分で認めてあげて進んでいこうとしていて。周りには誰もいないかもしれないけど、それでも進もうっていう意志を全員で歌うからこそ、強い意味になるのかなって。
ましろ:レコーディングとか、歌うぶんにはひとりで歌っているし。そこでひとりぼっち感も出るし、結局ひとりなんだなって思うんだけど、客観的に見ると全員で歌っているっていうか。自分はひとりだと思うかもしれないけど、傍から見たらそうじゃないんだよっていうのも出るんです。
一十三四:そうだね。あとは、今はひとりでもあとで絶対に出会うからねっていう気持ちもあります。
-歌詞割りにも意味があるし、それを聴くとより心強い歌になりますね。
如月愛海:あと「MONOLOGUE」は前作の3rdフル・アルバム『Egoistic Eat Issues』(2017年リリース)の1曲目の「独白園」のアンサー・ソングのような形になっているんです。「独白園」は、君宛ての苦しい自分の想いが深く描かれているんですけど。そこから、このまっすぐなメロディで「MONOLOGUE」を歌うことで、もしかしたらあのときよりも、自分の自信も少しあるし、もしかしたらあのときよりも、誰かのために生きようと思えている節もあるのかなって。そう思うと、「MONOLOGUE」は、歌詞よりももっと希望に近い曲なのかもしれないなって思うので。そこも合わせて聴いてほしいところはあります。
ましろ:特に「独白園」は、混沌としていて、メロディもどんどん変わっていく曲で。そのあとにこの「MONOLOGUE」を聴くと、本当に眩しいんですよ。ポップスに近い爽やかなロックで。これもライヴで、バンド・サウンドで演奏したこともあるんですけど、めっちゃグッとくるんです。ぼくたちも、患いさんを見たり、楽器隊を見たり、見ることを大事しながらやっているので。患いさんを見て、いろんな気持ちにもなるし、バンドと合わさったときの曲の眩しさが、本当にすごくて泣けちゃうんです。
これからもぜん君。なりに進んでいくから、不安にならずについてきてほしい
-アルバム・タイトル"NEORDER NATION"とは、どんな意味合いがあるんでしょう。
如月愛海:これは新しいルールということなんですけど。今まで、ぜんぶ君のせいだ。って"ぜん君。教"だったり、私たちが宗教、私たちこそが神っていうのがちょっとあったんです。私たちにちゃんとついてきてくださいっていう。歌詞にも、信仰とか、そういう言葉でも入っていたんですけど、それをもう一度再確認するというか。これから先も、ぜんぶ君のせいだ。として新しい世界を作るから、君たちと一緒に新しいルールのもとで、ぜんぶ君のせいだ。を作っていきたいよっていう。その私たち個々の集合体を"NEORDER NATION"としていて。
一十三四:そこには、既存の概念をぶち壊して、また新しいぜん君。という秩序を作り出していく意味も含まれてると思います。
ましろ:もう1回"世界征服しますけど?"と宣戦布告をしているのはありますね。ぜん君。って何にも属してなくて、何にも似てないし、なんでもしちゃうから、結局どういうグループなの? って思う人はたくさんいると思うんです。例えば、2曲くらい聴いてもわからないし。でもそれがわからないんじゃなくて、そうであるべきで、それがぜん君。なんですよっていうのが、もっとみんなに浸透したらいいなと思っていて。
咎憐无:ロックでもなく、アイドルでもなく、ぜん君。というジャンルですっていう。
-それくらい、入り口はいっぱいありますよと。
ましろ:ほんとどこから入ってきてもいいんです。
-ここからさらに進んでいくんだなっていう意志は、アルバムから伝わりました。
ましろ:わかりづらいかもしれないし、行く末がないところとか、概念をぶち壊していくことって怖いじゃないですか。あまり不安にならないでついてきてくれたらいいなと思うんです。ぼくたちは今まで、こうやって道のないところを進んできて、これからもぼくたちなりに進んでいくから。でも全然怖いことじゃないし、できなかったらぼくたちは続いてないから。あまり不安にならずについてきてくれたらいいなと思いますね。
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