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INTERVIEW

Japanese

ぜんぶ君のせいだ。

2019年02月号掲載

ぜんぶ君のせいだ。

ぜんぶ君のせいだ。

Official Site

メンバー:如月愛海 ましろ 一十三四 咎憐无

インタビュアー:吉羽 さおり

ぜんぶ君のせいだ。初の両A面シングル『Natural Born Independent / ロマンスセクト』がリリースとなる。昨年12月に、1月20日のZepp Tokyo公演のチケット付き超限定7thシングル『革鳴前夜』が緊急リリースされ、今年1月に入って公開された「革鳴前夜」MVでは、それぞれの担当カラーでなく真紅の新しい衣装に身を包んだ4人が歌う、まさに"革鳴前夜"のヒリヒリとした気迫が刻み込まれた。今回の8thシングルには、さらにここから大きな場所へと打って出る、スリリングなスピード感や馬力が収録されている。獰猛なバンド・サウンドを軽々と乗りこなすような4人のヴォーカルや、そのキレ具合に、まさにぜん君。の意志を感じる。Zepp Tokyo、4月には野音と、2019年は会場キャパを上げ驀進する、その一声を聴いてみてほしい。

-両A面のニュー・シングル『Natural Born Independent / ロマンスセクト』は、2曲共バンド・サウンドとガッチリと絡んだむちゃくちゃかっこいい曲になりましたね。

如月愛海:12月にリリースした7thシングル『革鳴前夜』から、4ヴォーカルをイメージして曲を作ってくださっていて、今回はまた、それが生かされている2曲かなと思います。

ましろ:前回『革鳴前夜』を出したときは、"革鳴前夜"というタイトルだけあって新しいこと、変化を意識した曲になっていたんです。その次にくる全国流通盤ということで、いい意味で今までのぜんぶ君のせいだ。を打破するじゃないけど、3年間活動をしてきて、少しずつ"ぜんぶ君のせいだ。ってこういうものかな"って固まってきたものから、いい意味でまた1個ズレたものになっているというか。それが今回のかっこ良さに出ているかなと思いますね。

-特に「Natural Born Independent」は、人がどうあろうと世の中の流れがどうだろうと、自分たちはこうだっていうぜん君。(ぜんぶ君のせいだ。)のポリシーやアンチテーゼたるスピリット、もしくは所属するコドモメンタルのあり方も背負ったような内容ですよね。その根っこをここで今一度大音量でぶつけるものになっています。

ましろ:はい、だいぶ(笑)。タイトルからして、生まれながらに孤独とか"Independent=独立"みたいなことを言っていますしね。

咎憐无:でもそれをポップに、プラスに持っていこうっていう気持ちが強く入ってます。

ましろ:ぜんぶ君のせいだ。って世の中に対してああじゃない、こうじゃないとか言っちゃうタイプなんですけど、今回もぜん君。だから言える"こういうのってどうなの?"っていうのが入っていて、ぜん君。らしい楽しさだなと思います。

-先ほど、より4ヴォーカルを意識した曲だと言っていましたが、それぞれの歌が際立っていて、且つバンドとの絡みや一体感にはライヴ感がある仕上がりになっています。これまでしっかりとライヴを重ねてきたからこそだなというのが、曲としても成立してるなと思いました。

如月愛海:ありがとうございます。

咎憐无:それぞれの歌の"節"を入れやすいメロディでもあるんです。自分の"節"が出しやすい曲になっているからこそ、これからまたライヴでちょっと変えたりもできるだろうし、そういうことも楽しめる曲になったなと思います。

一十三四:個人的にはBメロのメロディがすごく好きですね。Bメロで急に変な感じになるっていうか。

ましろ:1回ふざけるよね(笑)。

如月愛海:そういうところに作曲をしている(水谷)和樹さんとかsyvaさんの味を感じるんですよね。"捻くれすぎだろ!"っていう。

咎憐无:性格が出てる。

一十三四:この2曲は作曲した和樹さんとsyvaさんが、それぞれレコーディングでヴォーカルのディレクションをしてくださったんですけど、すごいこだわりを感じました。

-「Natural Born Independent」での水谷さんのヴォーカルのこだわりはどんなところでした?

一十三四:和樹さんは基本的に優しいから、"それもいいね"って言いつつも、和樹さん自身の中にあるここは譲れないところとかここを伝えたいっていうところは、ふんわりと先導していくっていうかね(笑)。

ましろ:わかる。"いいね。でも、こうじゃないかな"っていうか。

一十三四:"ここは優しく歌ってみよう"とか。

-1回肯定してくれてからアドバイスをくれるところに、性格が出ますね(笑)。

ましろ:繊細な性格が出てますね。

如月愛海:でも曲を聴くと、だいぶ捻くれてますから。繊細なフリしてるだけかもしれない(笑)。今回の2曲は両A面と言っているだけあって、どちらも推したい曲なんです。まず両方聴いてみて、もう1回聴き直してほしいんですよね。じっくり聴くと、ぜん君。の変化を感じるとも思うので。例えば、最初のころは4人で細かく歌詞割りをして歌っていた曲から、ここ最近はひとりが歌うパートが長くもなってきているんです。今回は、「Natural Born Independent」ではひとりが歌うパートが長く、「ロマンスセクト」は細かい歌詞割りになっているんですけど、その細かな歌詞割りでも昔とはまた変化が感じられると思います。

-はい。これまでは、4人それぞれ個性が強いぶん、短いフレーズで絡み合ったときに歪な面白さ、デコボコ感があったと思うんです。「ロマンスセクト」の細かい歌詞割りにはいいグルーヴがあって、よりスムーズに歌が入ってくる、また違った絡み合いになっているのがポイントですね。

一十三四:いろんな曲をやっていくうちに、"自分の前のパートを歌うあの子はこう歌うだろうな"とか、"自分のパートのあとにくるあの子の声はこうだろうな"って想像できるようになってきたから、より自然になったのかもしれないです。

咎憐无:進化している。

ましろ:前の4thフル・アルバム『NEORDER NATION』(2018年7月リリース)でひとりひとりが長いパートを歌うチャレンジを経ての、この「ロマンスセクト」の感じがぼくはすごく好きです。メロディと合わさってすごく届くものになったというか、ひとりひとりがちゃんと言葉を投げ掛けているように聴こえるのが、すごく好きで。いろんな伝え方を覚えたぜん君。も聴いてみてほしいですね。

-ちなみに、「ロマンスセクト」でのsyvaさんのヴォーカル・ディレクションのポイントはどんな感じでしたか?

如月愛海:正直syvaさんのレコーディングに関しては個人的にめっちゃ苦労した点があって。

一十三四:はははは(笑)。何度も歌ってたね。

如月愛海:延々とやり直ししたところがあるんです。頭の方の"ここ日の本 侍ソウル?"っていうところの"ソウル"を、syvaさんはとにかく明るく上げめで歌ってほしいって言っていて。

ましろ:おちゃらけた感じでね。

如月愛海:なんですけど、最近はかっこいい曲が多かったのでかっこ良く寄せすぎていた部分があって、何回もやり直しました(笑)。

咎憐无:それで言うと私も、最初の方のラップっぽいパートが練習していたメロディじゃなくて、syvaさんからレコーディング本番で"やっぱりこの感じに変えて歌ってみて"って言われたところが、今回は3ヶ所くらいあって、"あぁ......"みたいな(笑)。

-でもそれは、きっとできるって思われていたからじゃないですか。

咎憐无:そうですね。レコーディングでそういうのは初めてだったんですけど、アドリブもできるんじゃないかって思ってもらえるようになったのかなっていうのと、もっと"とがれ節"を引き出せよって言われているのかなっていう感じがありました。

ましろ:syvaさんは頭の回転が早い人だから、レコーディング中もその場で"こういうのがいいんじゃない?"とかいろいろ出てきちゃうんです。

如月愛海:2種類録ってみようっていうのも多いんですよ。完成して初めてsyvaさんはこっちを選んだんだなっていうのもありますね。

-「ロマンスセクト」はsyvaさんらしい、ヘヴィでノリのいいバンド・サウンドやメロディとなっていて、且つ熱いシャウトも肝ですね。

一十三四:このシャウト部分も歌詞は"うぉおぉおおおぉおおー"ってひらがなで書いてあって、見た目にはゆるいんですけど。でも内容的には自分の精神の叫びでもあるんですよね。だから、精神を解放しようと思って叫びました(笑)。

咎憐无:うん、伝わったよ。

一十三四:「ロマンスセクト」は「Cult Scream」(『NEORDER NATION』収録曲)と一緒で、ぜん君。の宗教曲というか。ぜん君。という概念をこれからもみんなで大事に共有して、愛し合っていこうぜっていう曲なんです。

ましろ:今回のシングルは「ロマンスセクト」の方が先に上がってきて、第一印象は、"ぜん君。またふざけてるな"ってちょっと思ったんです。でも、そのあとに「Natural Born Independent」がきて、世の中に自分たちは他と違うんだぞっていうことを言ったあとで、もう1回「ロマンスセクト」を聴くと、違うぞとは言ったけど、それでも側にいてくれようとしてる人や患いさん(※ファンの呼称)に対しては、どこまでも手を差し伸べる感じがあって、ぜんぶ君のせいだ。っぽいなって思いますね。ふざけてはいるけど、芯の部分でグッとくる曲だなと思います。

-ちゃんとその熱さが出てますね。

如月愛海:突き詰めていけば、ひとりの人間は宗教だと思うんです。その人の考えがあるし、この人にとってはそれが正解で、この人についていこうとかがあるなかで、ぜんぶ君のせいだ。の宗教とは「ロマンスセクト」のような形で。それははたから見たらおしゃれじゃないかもしれないし、泥臭いかもしれないけど、"君の考えがもし私たちと合えば、一緒に頑張れるよ"っていう意味も込めて歌っているので、遊び曲だけど、深く考えるとエモいというか。

ましろ:うん。同じような価値観があるけど、ついていこうかな、どうしようかなって不安に思ったりしている人たちに対しての、ぼくたちの"逃がさない感"が強いというかね(笑)。それだけぼくたちは、少しでもいいなって思ってくれる人に対しては手を差し伸べるし、側にいてほしいって思う気持ちも強く出てる。長くみんなでやってきたからこその覚悟や自信があるからだなって思います。