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Skream!×MUSE音楽院公開講座

2016年10月号掲載

Skream!×MUSE音楽院公開講座

メンバー:hozzy(Vo) 田中 ユウイチ(Gt) 藤森 真一(Ba) 渡辺 拓郎(Dr)
インタビュアー:渡邉 徹也

-アルバムを手に入れた際は、こういったところもイメージしながら聴いていただけると、より面白いんじゃないかと思います。個人的には、最後のTrack.11「存在とパン」がこの壮大なアルバムのシメに相応しいと感じました。

渡辺:僕が作った曲なんですけど、アルバムの最後にってことは考えてないです(笑)。この曲ができた経緯は――『ノクティルカ』(2012年リリースの6thアルバム)ってアルバムに収録してる「花火計画」という曲で、作曲をhozzy、アレンジを僕がやってたんです。そのアレンジの最中に思い浮かんだイメージがあって、それを"曲にしたい"ってずっと思っていました。そのあとに「雨、照らす」(2013年リリースの2ndミニ・アルバム『S/Normally』収録曲)って曲を作ったんですけど、この曲も「存在とパン」も、音は「花火計画」で思い浮かんだイメージを形にしたいって作ってきたものなんです。だから、アルバムの最後を飾るとかまでは考えてなかったですね。

-それを曲順の最後に持ってきたポイントは?

hozzy:俺が"これがいいんじゃないか"って思って曲順を変えさせてもらったんですけど、この曲の歌詞は俺が書いてて、内容は肯定的なものなんですよ。今まで、こんなに言い切って書けたことがなかったんじゃないかなっていう。アレンジもフィナーレ感がすごくあったし、この曲が終わったあとに1曲目の「ボトルシップ」に戻って聴いてもらえたら、すごくいい流れだなって思って。で、曲順が全部決定してマスタリングして、家でリピートして聴いていたら、「存在とパン」と「ボトルシップ」のサビで結構同じ言葉を使ってたんです。"そら"って言葉が共通して出てくるんですけど、「ボトルシップ」の"そら"は青空の"空"で、「存在とパン」の"そら"は"宇宙"。「ボトルシップ」は"空を 抜けて 君へ 届け"、「存在とパン」は、"宇宙をとおりぬけ/存在に愛された 直線の上に ぼくたちはのっかっている"って歌詞なんですけど、「ボトルシップ」はほんとに始まりみたいな曲で、「存在とパン」は全肯定するような曲。それがリピートされる感じは、ミラクルが起きたかもしんないなと思えて嬉しかったですね。

-自然と聴けてしまうような流れになっているので、ぜひCDをゲットしてリピートで聴いていただければと思います。このフル・アルバムをリリースしたあと、年内の活動予定は具体的に決まってるんでしょうか?

藤森:今回はライヴでやることをイメージしながら作った曲が多いので、レコ発ツアーを久しぶりにちゃんとやりたいなと。アルバムのツアー(※"aobozu TOUR 2016 ~月夜の晩はルクルク踊れ~")が10月20日、札幌cube gardenから始まり、全国いろんなところに行かせてもらいます。

-アルバムのお話からは少し外れるんですが、新しいアーティスト写真もすごく印象的なものなので、写真を作った経緯をうかがえますか?

田中:小田原の後輩みたいな奴に作ってもらいました。一緒に仕事をしたのは今回が初めてなんですけど、彼はデザイナーで、前からバンド関係の仕事もやっていて。作品を見たら好きだったんで、"一緒にやろうぜ"っていうことになりました。彼と打ち合わせしたときにこの作品の案が出てきたんですけど、一度曲を聴いてから、イメージを考えてくれたんです。

-非常に目を引くものになってますね。あとはリリースを待つばかりですが、今回は公開講座となっておりますので、質疑応答の時間に移りたいと思います。質問のある方がいらっしゃいましたら、挙手でお願いします。

質問者:グッズの希望なんですけど、Luno君キーホルダーはどうですか?

田中:『Luno』のジャケットになっているアレですね。あれは生命体なのかウイルスなのか、ただのオブジェなのかわからないけど、僕らは勝手に"Luno君"っていう名前をつけているわけですが、それのグッズ化はどうかってことですよね? どうなんですかね、考えてます?

藤森:最近だよね、その話が出たのは。ちょっとツアーが始まるまでには間に合わないんだけど、なんとか作れないかなってLuno Records内で議題に上がってるところなんです。

質問者:おぉ!

田中:なので、なんらかの形でお届けすることができるとは思います。

質問者:楽しみにしてます。

-他、質問等ある方がいらっしゃったら、ぜひ。

質問者:曲作りの際、リフレッシュやストレス発散のためにどんなことをしてますか?

藤森:すごくたわいもない話なんですけど、コーヒーが好きで。事前に買っておいて家で飲むっていうよりは、コンビニやコーヒー屋さんまで買いに行く過程も含めてリフレッシュですね。平日の昼間に、僕みたいな30代半ばの人がコーヒーを買いに行くわけなんですけど......。

hozzy:別にいいじゃん(笑)

藤森:いや、俺も全然いいと思ってたんだけど、今回のアルバム制作中に2回も職質されてるんですよね(笑)。

渡辺:嘘!?

hozzy:やべぇ、なんかそういう人に見えてきた(笑)。

一同:(笑)

藤森:荷物の中とか全部見られたり。ほんとに今回の制作中だから、結構な頻度だよね。......っていうのがリフレッシュの方法っていうか(笑)。

渡辺:それに勝てる話、まずないでしょ。僕は普段、音楽以外の趣味がないじゃないですか。だから、リフレッシュ方法も特にないので、みんなに送るデモができた! とか、そういう瞬間を楽しみにやってますね。

田中:俺も一度作業に入ると、ずっと何も食わないでやってて、気づいたらずっと同じ姿勢で、12時間経ってるみたいな感じですね(笑)。だから、こうやって喋ったりするのがリフレッシュだし、作品になったときにどうなるのかなっていうのがひとつの楽しみではありますね。

hozzy:俺はね、リフレッシュするのが下手くそなんですよ。それもどうにかしたいところなんですけど、それ以前にストレスが溜まるか溜まらないかが問題で、ストレスが溜まるやり方はやっぱり良くないじゃないですか。それでストレスが溜まる時期もあったんですけど、最近はおかげさまで、行き詰まるとか、それがイライラに変わることがなく、今回はフレッシュな感じでした。

田中:あ、俺1個思い出した! 作業してるときってデスクトップのパソコンを開いてるじゃないですか。それで、Twitterをずっと開いとくの。なんかやるわけじゃないんだけど、Twitterってさ、新しい発言がどんどん上がってくるじゃん。アレを見て、何か動いてんだなって思うんだよね。Twitterで、世の中で起きてることを知るというか。ずっと立ち上げっぱなしにしておくだけなんだけど、ちょっと作業を休んだときにツイートしてみたりとか、それくらいですかね。