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Japanese

cinema staff

2014年09月号掲載

cinema staff

ライター:沖 さやこ

今年4月にリリースされたメジャー2ndフル・アルバム『Drums,Bass,2(to) Guitars』のリリース・ツアー"Death Bandwagon 2(to) Glory"を、ファイナルのZepp DiverCity TOKYO公演で締めくくったcinema staff。彼らがそのライヴの模様を収録したDVD『"Death Bandwagon 2(to) Glory"TOUR FINAL@2014.06.26 Zepp DiverCity』をリリースする。DB2G(Dekai Bua2(tsu)i Gouka)"なスリーブBOX仕様で、ブックレットがついた2DVD+1CDの3枚組作品だ。本編DVDのDisc1にはZepp DiverCityでのライヴをほぼノー・カットで収録。副音声にはメンバーとスタッフが参加したオーディオ・コメンタリーが入っている。
この"Death Bandwagon 2(to) Glory"について、ファイナルでも"バンド人生で1番楽しいツアー"と言った飯田瑞規(Vo/Gt)は、その理由についてこう語る。"今cinema staffはこうあるべきだ!そして、こうしたい!ということを4人ともちゃんと統一できたのが大きいです。それは盛り上がるライヴがしたかったということではなくて、皆で盛り上がる曲もスロウで静かな曲も演奏する側とお客さんがもの凄く噛み合ってたんですよね。それが気持ち良かったんです。今までは噛み合わせることから逃げてただけなのかも。今回はそれができて、そして僕らの音楽をしっかり受け止めてくれているなという実感があって、本当に良いツアーでした"。辻 友貴(Gt)も"お客さん対自分を見つめ直せて、どうしたら楽しんでもらえるかを改めて考えて、いろいろな挑戦ができたツアーでした"と言う。

cinema staffにとって『SALVAGE YOU』以来となるワンマン・ツアー。辻が"ナマステさん"というシタール奏者に扮したりと、ワンマンならではの遊び心も見られた。"ワンマンは普段はなかなか演奏する機会のない曲をやれたり、特別な演出をできるのが魅力です。とにかく時間はたっぷりあるのでやりたいことを詰め込めます(久野洋平、Dr)"

そしてツアーの充実を象徴するのが"世界を救うとか大それたことを言えるようなバンドじゃない"と前置きしながら三島想平(Ba)が発した"皆さんの前ではスーパーマンでありたい"という言葉だ。本人は"僕は基本的には自分にまったく自信がないので、ステージ上だけでは自分が中心であり、ヒーローである、と思わないと、思い込まないと逆に凄い恥ずかしいんですよ"と言うが、大勢の観客がステージに熱視線を向けるあの場所でそう言い切った彼を見て、改めてバンドが更なる高みを目指す覚悟をしたのだと思った。

特典DVDのDisc2には"Death Bandwagon 2(to) Glory"のツアー・ドキュメントと、過去のライヴ映像を全16曲収録。これには活動初期のライヴ映像も含まれる。Disc3のCDにはZeep DiverCity公演以外のライヴ音源と過去のライヴ音源を全13曲収録。過去の作品に収録されたライヴ音源と比較しても音像がふくよかになっていることを感じさせる。この2DVD+1CDは、cinema staffの11年の歴史を総括する作品とも言っていい。"昔の自分たちは4人の向かおうとしてる方向がばらばらというか、そもそも向かおうとしてる方向なんてないぐらい、ただ内向きなライヴをしてるように見えました。そこは今は違うとはっきり言えるし、成長したところだと思います(飯田)"

過去のライヴ映像は時系列で並んでおり、7年間の成長過程を走馬灯のように目の当たりにできる。内向きな時代がありながらも、彼らはひとつひとつ自分たちの信じた道を進み、上京後は時に悩み、苦しみ、葛藤し、そのなかで素直に自分の心へと向き合い『望郷』という大作アルバムを作り上げた。そんな彼らに追い風を吹かせたのはTVアニメ"進撃の巨人"後期エンディングテーマとなった『great escape』。その後も地元岐阜への恩返しとして立ち上げた自主企画フェス"OOPARTS"、ソールド・アウトしたSHIBUYA-AXでの単独ライヴと次々と大成功を収め、勢いを止めぬまま『Drums,Bass,2(to) Guitars』を完成させ、このZepp DiverCity公演へと駆け抜けた。

このツアーで"まだまだ僕らはやれると思えた"と言う飯田と、"今後のcinema staffのやりたいこと、やらなきゃいけないこと、これはできないなということ、その線引きが見えた"と言う三島。もともとcinema staffの音楽は喜怒哀楽が存在する人間らしい音楽だ。誠実に歩み、様々なことを感じたからこそ、今の彼らはそれをより豊かに、深く伝えることができるし、このツアーを成功させることができた。これからの彼らは間違いなく、もっと広い場所でも、もっと多くの人々とでも、音楽でコミュニケーションを取ることができる――改めて映像でZepp DiverCity公演を見て、そんなポジティヴな予感しか生まれなかったのだ。



cinema staff
『"Death Bandwagon 2(to) Glory"
TOUR FINAL@2014.06.26 Zepp DiverCity』
[PONY CANYON]
3枚組(DVD2枚&CD1枚)
PCBP-52298 ¥5,500(税別)
2014.9.3 ON SALE

【Disc1】
6月26日にZepp DiverCityにて行われた"Death Bandwagon 2(to) Glory"のツアー・ファイナルの模様をアンコール含め全曲収録
dawnrider / sea said / 奇跡 / borka / shiranai hito / super throw / unsung / fiery / 君になりたい / LOVE LOVE SHOW / sitar of bizarre / チェンジアップ / ニトロ / KARAKURI in the skywalkers / great escape / 西南西の虹 / tokyo surf / theme of us / AMK HOLLIC (EN) / Poltergeist (EN) / GATE (EN)

【Disc2】特典DVD
"Death Bandwagon 2(to) Glory"のツアー・ドキュメントに加え、過去のライヴ映像を10曲以上収録
theme of us / dawnrider / tokyo surf / borka / shiranai hito / sea said / sitar of bizarre / unsung / fiery / great escape / 待合室 / 蜘蛛の巣 / 錆のテーマ

【Disc3】特典CD
"Death Bandwagon 2(to) Glory"Zeep DiverCity公演以外のライヴ音源や、過去のライヴ音源を多数収録

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