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INTERVIEW

Japanese

ぜんぶ君のせいだ。

2016年11月号掲載

ぜんぶ君のせいだ。

Member:如月愛海 成海5才 ましろ 十字 一十三四

Interviewer:吉羽 さおり

-そして、Track.8「フィリアフィリア」。これもロック・チューンですが、サウンドはヘヴィでシャウトもありと、かなり激しい1曲になってます。

如月愛海:シャウトやセリフもあってぜん君。らしい曲なんですけど、そのセリフの前には"吐息"が入っていて。たまーに、エロい吐息も入ってます。

ましろ:誰のかな? って思って聴いていただければと思います。

如月愛海:まぁたぶん、(一十三)四だと思うんだけどなぁ。

ましろ:ぜん君。はあまりセクシーさがないから(笑)。新しいかな。

如月愛海:セクシーは欠けがちだよね......。この曲はごもち(成海5才)のパートがすごく良くて。頭の[ねぇ君は信じられる? 僕の"飢え""枯渇""嫉妬"]って歌詞を見た瞬間、むちゃくちゃごもちでしかないって思いました。

成海5才:もう飢えすぎだよね(笑)。

如月愛海:『やみかわIMRAD』の「ヤンデレクイエム」じゃないけど、ごもちの女としての重い部分が──

成海5才:さらに重くなって帰ってきました。

一十三四:すごく進化しちゃったね。

十字:ごもちのレコーディングをモニターで見ていたときも、ものすごい感情が溢れ出ていて。"so sweet..."のところはかなりすごい。

如月愛海:「僕喰賜君ノ全ヲ」(Track.10/2016年7月リリースの2ndシングル表題曲)のレコーディングのときも溢れてたよね。溢れすぎて、"これはもう1回録り直し"ってなったこともありました。

成海5才:ちょっとね、やりすぎました(笑)。

如月愛海:そのときを彷彿させるような、溢れ出し感。しかも、コップのふちギリッギリのラインからこぼれ出るような感じが今回はあるんですよ。ごもちのエロスと女の重みを存分に感じていただければ。

十字:ごもちの声で、耳が孕む! みたいなね(笑)。

-それぞれのカラーが、かなり色濃く出せるようになってますね。

ましろ:1年でだいぶ出るようになりましたね。サウンド的にもキレがあってカッコいい曲で。アルバムでまた新しい切り口が増えていってます。

如月愛海:「オルタナティブメランコリー」を限定公開したときに、誰かが"明るい曲が多くなった"みたいなことを言っていたんですよ。「僕喰賜君ノ全ヲ」があって、「オルタナティブメランコリー」があると明るめの曲が続いてる感じがするんですけど、ぜん君。はそればかりではないし。そこが「フィリアフィリア」とか「ルーザーごすぺる」に出ているかな。こういう曲を聴いたあとに、どんな反応があるか楽しみなんです。

-そして1stシングルにもなったTrack.2「無題合唱」と対をなすような、Track.11「独唱無題」。「無題合唱」は切ない痛みをまっすぐに歌った曲でしたが、「独唱無題」はそこから時間を経ての独りの思いが綴られた曲です。

如月愛海:"合唱"から"独唱"になりました。

ましろ:これは歌詞がすごく良くて。ごもちも僕も半泣きでやってましたね。

一十三四:レコーディングのブースから、みんな泣きそうな顔で出てくるという。

ましろ:特に、レコーディングではブースに独りぼっちだし。みんながモニターで聴いていたり、隣の部屋にいるのはわかるんだけど、独りの空間で歌わないといけないその寂しさが、曲でさらに引き出されてしまって。

如月愛海:聴けなかったな、みんなのREC。無理、無理ってなって。外出ちゃいました。

-「無題合唱」もとても切ない1曲でしたが、今回は独りであるけれど、強くなろうと思っている感じがありますね。

如月愛海:そうですね。「無題合唱」はもう遠い人になってしまった感じですけど、「独唱無題」はそばにいる感じがあるので、「無題合唱」のときよりは近しい。でも独りなんだよなぁ。