WHITE ASH 剛の「音楽通になりたい」vol.7
2015年11月号掲載
Vol:7 県民性について考える
10月はバンドにとって怒涛だった。
ワンマンツアー真っ只中という事もあるのだが、2週間ばかりの内に、
各地の大都市でのワンマンと合わせ、イベント、学祭、そして海外と
ここまで周ったのは正直久しぶりである。
当然良いモチベーションを維持する為に、
美味しいものも食べたし、行きたいところにも行った。
どうせ肥るなら美味しいものを食べて肥る方が良いし、
行ったことがない場所に行って、
見聞を自分の糧と癒しに変えたいのは誰しも思う事である。
あれこれ食べ放題の如くバイキング活動と勝手に名付けたこれらの行動はツアーともなれば顕著だった。
しかし、こう全国各地周っていると気になるのが県民性とも言うべき各地の反応であるのだが、
それもそのはずで、今回、新たな試みとして各地の皆さんからリクエストを募り、
各地で集計した楽曲の中から上位を決め、リクエストコーナーとしてセットリストに組み込むという手法を用いたのだが、その集計結果が意外も意外。
福岡では歌モノに偏り、東北ではスローテンポのダウナーな楽曲に偏り、関西ではパーティーチューンに偏ったのだ。
色んな価値観が存在して当たり前なので一概には言えないが、
例えば過去にメジャーデビューしたアーティストの出身県などをこれに照らし合わせても、
何となく満更でもない結果になりそうで興味深かったのである。
県民性と簡単な言葉で片付けても、
統計を出してみると、音楽業界へ輩出している県の貢献度が視覚化されるし、
そういう功績を県民が誇りを持って後押ししているかのように文化が出来上がって見える。
当然地元に旗を振って凱旋すれば、影響を受ける後追いが増え、理想の音楽的な循環は生まれる。
J-ROCKというフィールドにおいて、昨今、関西圏のアーティストの発展が目覚ましいのも、
こうしたアーティストと県民性のバランスが上手く成り立っているからなのではと思わされるし、
音楽と県民性というものが密接な関係性で繋がっていると否が応でも思わされる結果となったのである。
地元に愛されるっていいなぁ。
東京出身、埼玉育ちの僕にとって
勿論一番はそこなのだが。
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