Japanese
WHITE ASH
Skream! マガジン 2013年08月号掲載
2013.07.12 @渋谷O-East
Writer 小田部 仁
ハットトリック(3点連続得点)に因み、“HATTRIX”と名付けられ開催されたWHITE ASH、初の自主企画。“僕らWHITE ASH、僕らが大好きなバンド、そして、お客さんの3点でトライアングルを作りたい”という、のび太(Vo/Gt)の熱い想いは会場に入った瞬間から、ビシバシと伝わる。ライヴハウスのフロアのど真ん中に人工芝と大きなゴール……この日のライヴはまず、WHITE ASH 対 Hermann H.&The PacemakersのPK合戦から始まった。スタッフもお客さんも、この日の為に特別に作られたWHITE ASH オリジナル・ビブスを身につけて、キャッキャと大はしゃぎ。そしてやっぱり、誰よりものび太が1番嬉しそう。真っ青なユニフォームを身に着け登場した彼は、やたらソウルフルに「君が代」を斉唱してみせた。結果は、見事、WHITE ASHの勝〜利〜!……いやいや、妙に本格的で白熱した闘いになったのは確かに楽しかったんだけどメンバーは本気でシュート決めまくるし、それを受け止めようと頑張るゴール・キーパーはレーベルの方だし……色んな人が色んなことに身体張り過ぎでしょ!
ツッコミまくりながらゲラゲラ笑った前哨戦の後は、いよいよお待ちかねのライヴ。Hermann H.&The Pacemakersの皆さんが楽器をもって登場してくれた時はさすがに安心しました(ほっ……)。ラウドなギター・リフが眩しい「東京湾」で幕が開くと、続けざまに繰り出されるキラー・チューンの数々。岡本洋平(Vo/Gt)、平床政治(Gt)、そして、山下壮(Gt)のトリプル・ギターの音圧は会場を嵐の様に巻き上げ、ファンキーなリズムを奏でるマシータ(Dr)とTOMOTOMO club(Ba)のリズム隊は観客を挑発する。ファンク、スカ、ロックンロールと、人の身体を揺り動かす音楽はお手の物といった様子の彼らのテクニックの確かさにキッズたちも圧倒されたようで、真っ赤なジャージを着た岩井悠樹(Wolf)のアジテーションに思わず拳を突き上げる。勿論、突き進むだけではなく、緩急つける大人の余裕もみせる、彼ら。「言葉の果てに雨が降る」では、r.u.koのメロウなキーボードの響きが、ノスタルジアの彼方へと誘う。今回の出演は、以前から彼らの大ファンだったWHITE ASHのたっての希望で実現したそうだが、90年代~00年代にかけて大活躍したキャリアのあるバンドとしての貫禄も感じさせながら、音楽を演奏すること、そしてそれをライヴ・ショーとしてみせることを、常にフレッシュな意識をもって更新し続けるHermann H.&The Pacemakers。WHITE ASHが彼らを仰ぎ見る理由がわかった気がした素晴らしいロックンロール・ショーだった。
しかし、後輩・WHITE ASHも、全く負けていなかった!イベントのホスト・アクトであるという気負いもあるのか、この日の演奏はキレキレ。初っぱなの「Deadmans On The Dancefloor」からパワー全開でフロアを揺らし、会場を1つの大きな流れの中に巻き込んでいく。MCでは相変わらず、観客から野太い声で“のび太!”と呼ばれ、弱々しい声で“はぃぃ”などと呟く、微笑ましい一幕もあったものの、この日のWHITE ASHは妙に艶やかでロック・スター然としていた。「Paranoia」では、ハンドマイクで観客を煽りまくるのび太に、観客は大興奮!山さん(Gt)、彩(Ba)、剛(Dr)の3人も、その熱狂振りに呼応する様に鋭いアンサンブルを聴かせる。華奢なルックスに似合わず、ゴリゴリの鬼カッコいいビート・ロックをさらりとキメる、という“違和感”が彼らの魅力の1つでもあったわけだけど、WHITE ASHは、今、堂々たる様子でロックンロールを演奏する。今年5月にメジャー・デビューを果たし、ポップ・アイコンとしての役割を引き受ける覚悟を決めた彼らの意思が垣間見えるパフォーマンスだった。そう考えると、このイベントのエンターテイメント性の高さ、そして、自らの尊敬するバンドの胸を借りる様な形式にも納得がいく。いくらでも逃げ道を作ることの出来る自分たちのアイコンとしての強さをあえて利用せず、ロック・バンドとして正攻法で観客を楽しませる方法を学びながら実践するというプロセスを、この自主企画イベントは恐らく担っていたのだ。実際、この日、WHITE ASHは、最後の最後まで観客を楽しませること、そして、自らの限界を更新し続けることに成功していた。Hermann H.&The Pacemakersと共に演奏したこの日限りのスペシャル・アレンジの1曲(どの曲かは秘密!)の迸るポジティヴなヴァイブス、そして“また、会いましょう”と一言残してクールに立ち去った、WHITE ASHの佇まいに、ロックの新たな未来を感じた。
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