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INTERVIEW

Japanese

"DRAMA FESTA 2022"座談会

2022年02月号掲載

"DRAMA FESTA 2022"座談会

ドラマストアが3月6日に自身主催のフェス"DRAMA FESTA 2022"を開催する。"DRAMA FESTA"が開催されるのは今回が4年半ぶり5度目。会場は日比谷公園大音楽堂と過去最大の規模となっており、BIGMAMA、the shes gone、reGretGirl、Hakubiの出演が発表されている。このたびライヴ開催を記念して、各バンドのヴォーカリスト/ソングライターに集まってもらい、お互いに対する印象や当日への意気込みなどを語ってもらった。

ドラマストア:長谷川 海(Vo/Gt)
BIGMAMA:金井 政人(Vo/Gt)
the shes gone:兼丸(Vo/Gt)
reGretGirl:平部 雅洋(Vo/Gt)
Hakubi:片桐(Vo/Gt)
インタビュアー:蜂須賀 ちなみ

-ドラマストアはどんな想いでこの4組を誘ったのでしょうか。

長谷川:今回は、切磋琢磨しながら一緒に頑張りたいと思っている仲間と大好きな先輩に出演してもらいたかったんです。BIGMAMAが決まったとき、僕と悠真(髙橋悠真/Ba)は正直"マジか......!"ってなっちゃいましたね。喜びより驚きで。MAMA(BIGMAMA)は僕らにとってルーツのひとつで。大学時代はサークルでコピーしてたし。

-こういうふうに後輩からライヴに誘われるの、どうですか?

金井:嬉しい以外の気持ちはないですね。特に僕らは、メンバーが抜けたり入ったりして、もう1回新人のつもりでやり直すタイミングですから。今日来る前にみんなの音源を聴いてきたんですけど、やっぱり現在進行形だなと感じたし、言葉に魔法がかかっているなぁとか、いろいろと思うところがあって。どうやってもう一度バンドを成長させていこうかというタイミングで、"仲間に入れてくれてありがとう"と伝えたいですし、"何を盗んで帰ろうかな?"って気持ちです。まぁ、誘われても、得体の知れないところだったら行けなかったかもしれないけど(笑)。

長谷川:でもお誘いしたとき、MAMAからしたら僕らは得体の知れない連中だったんじゃないですか?

金井:そこは見ればわかるというか。こうやって周りのバンドを呼べるのも、この規模の会場を押さえられるのも当たり前ではないし、信頼の積み重ねだと思うので。なので、自分たちからしたら出る以外の選択肢はほぼなかったです。

長谷川:嬉しい! ......ごめん、3人のこと気にせず普通に喜んじゃった(笑)。

兼丸&平部&片桐:(笑)

-the shes gone、reGretGirl、Hakubiとは対バン経験あるんでしたっけ。

長谷川:そうですね。

兼丸:最初がどのタイミングだったかは思い出せないんですけど、コロナ以前から対バンしていたので、打ち上げでお話しして仲良くなって。数少ない先輩のひとりではありますね。

平部:僕らはツアーに呼んでもらって、それがきっかけで対バンするようになりました。ここ3組(ドラマストア、the shes gone、reGretGirl)はフェスやサーキットで前後だったり裏被りだったりすることが多くて。"お疲れ様です~"って言い合う仲ですね。

長谷川:reGretGirlは『ラブソングはいらない』(2019年の2ndシングル)のリリース・ツアーに出てくれたんですけど、平部がMCで"これ、僕ら呼ぶの合ってます?"という話をしていたんですよ。それで和也君(松本和也/Dr/Cho)が"めっちゃおもろいこと言うな!"と言ってた記憶があります。

片桐:私たちも『ラブソングはいらない』のツアーに誘っていただきました。そして、そのあとに、関西の大学の学園祭でご一緒して。

長谷川:学祭の出店まわったりしたよなぁ。

片桐:懐かしいですね。そのときにたくさん喋って仲良くなれたなぁという印象がありました。そこからツアーに誘っていただくようになって、イベントで一緒になることも多くて。関西のお兄さんみたいな存在です。

-the shes goneとreGretGirlとHakubiはお互いに面識はあるんですか?

片桐:兼丸さんはサーキットで一度お会いしたことがあるんですけど――

兼丸:ちゃんと対バンしたことはまだないですよね。だけど僕はHakubiのライヴを一方的に観ていて。何年か前に下北のサーキットで初めて観たんですけど、思っていた以上にロック・バンドで、力強くて、話す言葉に嘘のないよう魂を削ってやられている方なんだなと思いました。ただ、歌詞やTwitterを見ていると、片桐さんの負のパワーがすごくて(笑)。

長谷川:わかる(笑)。ホンマすごいよな。

兼丸:でもそれに僕も惹かれるというか。人からしたら"そこまで思わなくていいよ"と思うこともしっかり受け止めて――たぶん本人からすると、受け止めているのではなく勝手に降りかかってくるものだと思うんですけど――それを自分の言葉にして、音楽にして、バンドに昇華して......ということをできるのが本当にすごいなぁと思います。

片桐:ありがとうございます。平部さんもちゃんとご一緒するのは初めてなのですが、曲は好きでいつも聴いています。

平部:ありがとうございます。やっている音楽やライヴのスタイルは違うと思うんですけど、自分の負の部分を音楽に曝け出しているのは共通する部分なのかなと。だから仲良くなれるんじゃないかと勝手に思っています。

片桐:嬉しいです。よろしくお願いします。

平部:ところで、髪めっちゃきれいですよね。きれいな黒色をしているなぁと。

片桐:あ......地毛です!

平部:地毛か! 地毛ね!

片桐:......! すみません、すみません。

平部:いやいや、大事にしていってください。

長谷川:どういう会話(笑)?

平部:で、僕ら(兼丸&平部)は近所に住んでいるので、今日ここまで一緒に来ました。

長谷川:そうなんや(笑)。

-ドラマストアとBIGMAMAの初対面はどんな感じだったんですか?

長谷川:去年の"メリロ(MERRY ROCK PARADE 2021)"で楽屋がすぐ近くだったんですよ。悠真と"挨拶行きたいけど、ちょっと行かれへんなぁ"と話してたんですけど、そしたら上機嫌な真緒(東出真緒/Vn/Key/Cho)さんが目の前を通って、(※両手を広げながら)"BIGMAMAで~す!"ってやってきて。

金井:たぶん今のは完コピです。うちのヴァイオリンのお姉さんはそういう感じなので。

長谷川:(笑)で、"もちろん存じ上げてます"、"僕らBIGMAMAがすごく好きなんです"、"『The Vanishing Bride』のツアーに行きました"という話をして。"わかってるね! 『The Vanishing Bride』の中でなんの曲が好き?"と聞かれたので"「Royalize」が好きです"と答えたら、"ちょっと待って、名前なんていうの? メンバーに会わせたいから行こう!"、"みんな聞いて! 「Royalize」が好きなんだって! 天才!"みたいな感じで楽屋に連行されて......。そのときアルカラの太佑(稲村太佑/Vo/Gt)さんもいはって、"お前そんなにしゃべるやつやったんや? おもろいな"みたいな感じで言ってもらって、嬉しかったから僕もはしゃいじゃったんですけど、もしかしたら金井さんはこういうの嫌いやったかもしれへんなぁ......とちょっと気になってて。ホンマすみませんでした。

金井:いやいや、謝らなくても。真緒さんが盛り上がってそういう感じになるのは想像つくし、メンバーみんなが楽しい感じで帰ってくれれば僕はすごくハッピーなので。

-すでに対バン経験のあるお三方からすると、ドラマストアってどんなバンドですか?

兼丸:ドラマストアはギターのとり(鳥山 昂)さんがキーボードも弾きますけど、僕は鍵盤が入る前の曲も聴いていたので、対バンをするたびに、楽曲の幅がめっちゃ広くなっているように感じていて。ポップに大きくなられているなぁという印象を持っています。

片桐:でもみなさんすごく熱くて、ロック・バンドだなぁと思う瞬間もたくさんありますよね。そこに自分たちと近いものを感じたんですけど、お客さんを楽しませつつ自分たちも楽しめるライヴをする感じは自分たちとは真逆だなと思いました。......はい、すみません。

長谷川:何を謝る必要が(笑)。

片桐:上手く喋れなかったので......。それで前に聞いたんですよ。"どうしてそんなに楽しくライヴできるんですか?"、"悲しいときもそういうふうにライヴできますか?"って。

長谷川:そうやったっけ? 俺なんて言ってた?

片桐:"お客さんにいい気持ちで帰ってもらいたいやん?"みたいなことを言ってた気がします。

長谷川:コメント薄っ(笑)。

-みなさんはどうですか? 悲しいことがあったときも楽しく音楽をやれるかどうか。

金井:僕はめちゃめちゃ逆ですね。いいことが続くと、"このあと絶対悪いことが起きるだろうな"と思っちゃうし、状況が悪いときこそ希望を描きたくなる。悲しいときに吐き出すように曲を書いても何も解決しないような気がしてしまうし、上手くいっているときほど"気持ち悪っ"と思ってしまうところがあって。だから常に逆のアウトプットをしてバランスをとろうとし続けています。

長谷川:えー、すごいですね!

金井:いや、いいか悪いかわからないですけど、そういう性格なだけで。自分とは逆の人のことをすごくうらやましく思うし。

長谷川:僕は目先の楽を取りまくっちゃうタイプなんですよ。1年先、5年先のことはわからへんし、今日笑えるならちゃんと笑おうっていうタイプやから。だから楽しいときは"楽しい!"って感じになるし、悲しいときは"ちょっと聞いて......"みたいな感じになるし。結構露骨に出ちゃうかも。

平部:僕は悲しい歌しか歌ってないので......。

長谷川:あははは!

兼丸:僕は楽しいことがあっても素直に受け取れないというか......家に帰ってひとりになったらいろいろと考えちゃいません?

-ということは、兼丸さんは金井さんと近いかもしれないですね。

平部:え、UK.PROJECT(所属レーベル)はそういう社風?

長谷川:お前それがあるから入れたの(笑)?

兼丸:(笑)