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INTERVIEW

Japanese

ぜんぶ君のせいだ。

2018年04月号掲載

ぜんぶ君のせいだ。

Member:如月愛海 ましろ 一十三四 咎憐无

Interviewer:吉羽 さおり

-グループでもこれだけ感じ方が分かれるくらいだから、聴く人それぞれの物語になってくれる曲になりそうですね。

ましろ:実は、後半のサビはあとから足されたものだったんですよ。ぼくは、ここから物語がどうなるのかなって待っていたんです。そしたら、試されるような歌詞がきて。これはやっぱり、今回の維新的に試されてるんだなと思いました。結局、投げ掛けられて終わるんだっていうのが、もどかしくて。

如月愛海:そこもぜん君。っぽいなって思いますね。だからこそ、歌うのも難しかったです。

-どう捉えるかで、歌い方も変わりそうですしね。

如月愛海:みんなそれぞれの想いで歌っているから。私たちの声が乗っても、結末は聴いているその人次第になっちゃうんだろうなって。

ましろ:メンバーも素に近いというか、自分の感情がダイレクトに出てると思う。ぼくは結構日常感がある感じになったから。個人差があって面白いなって。

-いいシングルだなって思いました。パッと聴いた瞬間に変わっていくんだなっていう意志も感じましたし。また、ここからなんだっていう想いが詰まっている。

一十三四:そうですね。またこの次の(作品)でガツンといくかもしれないですけどね(笑)。

如月愛海:ちょっとずつぜんぶ君のせいだ。っていうジャンルをね、作れている気がしますね。

-先ほど話に出た31本のライヴ・ツアー("みんなごとTOUR 2017~2018")で得たものも、きっと今作に大きく反映されていると思いますが、ツアーはどうでしたか。

一十三四:半年間という長いツアーだったんですけど、私たちよりも、患いさんのロスが大きいみたいで。よく"寂しいね"って言ってくださるんです。

咎憐无:これだけツアーを回ると、遠征してきてくれる人もいるんです。あとは、初めて行った地方では、お客さんも初めての人ばかりのときもあって。それを経験できたのも、私は大きかったです。

如月愛海:ノリ方がわからない人もたくさんいたんですよね。でも、みんな自由に遊んでいるのを見て、私たちとしても、そういう遊び方もあるんだっていう発見が多かったんです。

-ツアーだからこそ、チャレンジできることもあるし、ツアーの間にブラッシュアップもできるのは、大きいですよね。

一十三四:ありがたいことに、こっちが新しいことをしようとすると、向こうもそれをわかったうえで自分たちの楽しみを見つけてくれるし、支えてくれるんですよね。すごくいい31公演でした。いろんなことを学んだし、経験できたし。これを生かしていきたいなと思います。

-患いさんたちも、これはぜん君。にとってある種の試練のツアーなんだろうな、というのはわかっていたんですかね。

如月愛海:そうだと思います(笑)。初めて来る人は、その日にめがけてたくさん作品を聴き込んできてくれたりとかしてくれるんです。ぜん君。は、ライヴ動画をほとんど(ネットに)上げていないので、患いさん同士でも"どういうライヴなの?"っていうやりとりがあって。そういうのを見ても、私たちのことを知ろうとしてくれている人たちが増えているのがわかりました。なおかつ、一緒に戦おうとしてくれてる人たちが増えたなっていう感じなんです。

ましろ:面白いのが、最初の方に初めて来てくれた人が、楽しかったからって、もう1回来てくれることが、長いツアーだからあるんですよね。1回のツアーでたくさんおかわりができるのが、31公演ツアーらしくて。後半になればなるほど、患いさんが増えているのが実感できました。

如月愛海::受け入れてくれる人が増えたのと、それこそ、昔からいる人たちがぜん君。を広めてくれることが増えていて、ありがたい状態というか。だからこそ、ちゃんと今変わる準備をしないと、いつか本当にでっかいハコになったときに、心が折れたら申し訳ないので。すごい変わらなきゃっていう思いで、いっぱいですね。

-こうして長いツアーが終わって、今はどういう時期なんですか。

如月愛海:ツアーが終わって、自分たち的にはゆっくりはしているんですけど、決めていかなきゃいかないところもたくさんあるので、その話し合いがあったりもして。あとは、3月24日には名古屋 CLUB QUATTROでレーベル("コドモメンタル")のライヴ"こどもめんたる~はっぴょうの玖~ごめんねの振替無料SP"があるんですけど(※取材日は3月23日)、ぜん君。はずっとレーベルの先頭を走っていたいので。今、幽世テロルArchitectとかも勢いがあると思うんですけど、負けずに"コドモメンタル"を引っ張っていくためには、というところで、明日(3月24日)から、全国の有線で曲をかけてもらえるようになったんです。

-デビューからここまで、そういうプロモーションはしてなかったんですね。

如月愛海:一切してなかったんです。幽世(幽世テロルArchitect)は今ファミリーマートで曲が流れていたりするんですけど。ぜん君。は基本的に、ライヴに来てほしいというのがメインであったんですよね。音楽にしても、CDを買ってほしいという昔ながらの精神があったので(笑)。今ここにきて、もうちょっと間口を広めてもいいのかなとか、全国で流れて、一瞬でも聴いて気になってくれる人が増えた方がいいのかなとか、考えるようになりました。そうなったら、今いる患いさんたちと新しく来てくれる人が、どうやったら楽しめるかなって。考える日々ですね。