a flood of circle 佐々木亮介の「ディグ・ディグ・ブルース」【第3回】
2015年12月号掲載
鹿児島SR HALLでROTTENGRAFFTYのツアーに参加した。顔は怖いが根は優しい。MERRYと繋げてくれたのもNOBUYAさんだった。ジャンルの壁を壊し続ける最高に熱い兄さん達である。また一緒に演りたい。
鹿児島は好きな町で、全県ツアーで演奏したTIMELESSも雰囲気のある店だし、WALK INNという素敵なスタジオもある("GO"はここで作った)。飯も焼酎も旨い。更に良いレコ屋まであるのだ。今回は、通いたくなる町・鹿児島でディグ・ディグ。
第3回 鹿児島レコードステーションの巻
<鹿児島県鹿児島市中央町21-8>
味のある表看板を眺めて入ると、壁にはピクチャーレーベルの盤が飾られている。軒先の新入荷棚にゴドレイ&クレームやザ・バンドの好きなアルバムを見つけ、良い予感を持って奥へ。7インチを物色すると、衝撃のエサ箱......「鹿児島の歌コーナー」なる独創的すぎるヤバい棚が。
民謡"おはら節"<ソノシート>
西郷隆盛のユルい似顔絵の元に鹿児島にまつわる民謡、童謡、ポップスのシングル盤が50枚程......質にも量にも衝撃を受け、感動の余り「おはら節」を即購入。そしてLPコーナーへ。
良い店ほど無限に欲しいものが出て来る為、御題を決めて探すこともある。今回は「メンバーが好きなバンド」。
* Irakere "Chekere Son"
まずは渡邊君に昔教えてもらったキューバのバンド、79年のライブ盤。彼はこのバンドが好きで、以前やっていたバンド名はイラケレの曲名からとったとか。ラテン音楽やアメリカンロックやジャズが一緒くたの摩訶不思議で楽しいサウンド。
* Cibo Matto "Pretty Super Relax" <7inch>
次はHISAYO姐さんが大ファンであるチボ・マットの逆輸入盤。これはもう、買った傍から姐さんにプレゼントした。喜びようは写真の通り。
.....という具合でメンバーのルーツに統一感皆無のAFOCは、最高傑作「花」をリリースし、9mm Parabellum Bullet、HEY-SMITH、グッドモーニングアメリカを招いたBATTLE ROYALツアーを終え、10周年に向かって動いている。今後をお見逃しなく。
個人的には、最近は先輩の録音にも参加している。イマイアキノブさんの傑作アルバム「暢気楼」にはギターで。これはアナログも発売していてアナログだけの特典盤もあるんだが、素晴らしい内容。そして12月はthe pillowsの楽曲にゲストボーカルとして参加した音源が解禁になる。ラジオにまつわる名曲!どちらもよろしくどうぞ。
新品で買ったアナログ作品としてはGary Clark Jr.やRoots ManuvaやOmar Souleymanの新作、あとはThe AlchemistとOH NOが共同プロデュースしたグランドセフトオートというゲーム(やったことはない......)に関するアルバムが凄く格好良かった。新譜は東京で買うことが多い。次回は東京の店の話もしたいな。
佐々木亮介 / a flood of circle
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