ライター沖さやこの『アブストラクトマイライフ』

WRITERS' COLUMN

2019年11月号掲載

今月号のSkream!さんではzo-sun parkのインタビューを担当しております。札幌のバンドさんということで、ビデオ通話インタビューというかたちで執り行われました。

インタビューには対面インタビュー、メール・インタビュー、ビデオ通話インタビュー、電話インタビューの4パターンがあります。一般的なのは対面インタビューですが、お時間が合わない場合などのときはメール・インタビューに、遠方の場合はビデオ通話や電話でのインタビューになるパターンが多いです。

9年半ライターのお仕事をしていますが、過去に2度"取材場所に行って帰る時間がもったいない。効率が悪いから全部の取材を家でSkypeにしたい"と言われたことがあります。ミュージシャンのみなさんはお忙しいですからごもっともだとも思うのですが、正直ちょっとしょんぼりしました。私はめちゃくちゃ引っ込み思案でおしゃべりも得意ではありませんし、遠方住まいなので取材場所に行くまでに片道2～3時間かかるのですが、それでも対面インタビューができるとありがたいなと思います。

インタビューも会話なので、テンポと空気感が重要になってきます。そこで押すか引くかを考えながら距離を詰めたり、微妙な表情や声のトーンの変化もできる限りキャッチするようにしたりしています。だけどビデオ通話インタビューだとそれがなかなかうまくいかない。こちらの質問に対してアーティストさんが返信をしてくださるメール・インタビューというものも、お相手が伝えるべきだと思うことだけを伝えられる、取りこぼしが少ないという利点もありつつ、その回答に対してツッコミを入れられないのがもどかしいところでもあります。

私もインタビューに関してはほぼ自己流ですし、正しいインタビューの仕方というものがどんなものなのかは正直わかりません。でも"取材場所に行って帰る時間がもったいない"と思われるということは、お相手にとって有意義な時間になっていないということだとも思います。お話をうかがうたびに"アーティストさん、スタッフさん、編集部さんに貴重な時間をいただいているのだから頑張らないと"と身の引き締まる思いです。それは記事を読んでくださる読者さんに対しても同じです。

zo-sun parkのメンバーさんとお話をしたのは初めてでしたが、さり気なく挟み込まれるボケに気づかなかったりツッコミが遅れたり......とっても申し訳ない気持ち！ WEBにアップされるロング・インタビューはどんなバンドなのかちょっとわかる内容になったかなと思いますので、ぜひチェックしてみてください。