ライター沖さやこの『アブストラクトマイライフ』

WRITERS' COLUMN

2018年10月号掲載

みなさんは音楽配信サブスクリプション・サービスをお使いでしょうか？ AWA、LINE MUSIC、Apple Music、Google Play Music、Spotifyなどなど、様々なサービス会社があります。いったいどこが一番いいんだろう......と悩んでいるうちに3年経ってしまった私も、今年の初夏ごろにSpotifyのプレミアム会員の契約をしました。使う前は"ネット回線繋いでないと聴けないなら、電車での移動時間が長い私には向かないな"なんて思っていたし、契約したあとは"いくらお金を払っているとはいえ聴き放題なんて悪いことをしている気分！"なんて思っていたんですが、今はもっと早く始めてれば良かったなと思います。

その理由はなんといっても"海外のアーティストとの出会いがある"ことです。今、私がハマっているのがアジア。弟と話していたときに"この前見掛けたCDのジャケットがおしゃれだったから、バンド名だけメモってきた"と彼が言ってきたので、もしかしたらSpotifyにあるかも？と思い"SOBS"と検索して聴いてみたら、まぁこれがいいのなんの！ネットで調べてみたところ、シンガポールのバンドでした。素性も知らない海外のバンドのアルバムをまるまるすぐに聴けるなんて魔法のようです。

それがきっかけで、アジアのバンド・シーンを探るようになりました。そのバンドがおすすめしている他のアジア圏のバンドであったり、Spotifyのアルゴリズムから辿ってみたり。YouTubeでも同じようなことはしていたのですが、サブスクは"ジャケ写"と"音楽"という限られた情報で探していくのが面白いし、音だけなぶん聴き流しながらいろんなこともできるので、暇さえあればいろいろ聴いています。

最近、自分的にいいなと思ったのは、台湾のSWEET JOHNというギター・ロック／ポスト・ロックにシティ・ポップを掛け合わせた音楽性のバンド（今月のリスナー数が4万人以上だったので台湾では結構有名なアーティストなのではないかと思われる）、韓国のSAY SUE MEというインディー・ロック・バンド、台湾のFLESH JUICERというメタル・バンドなど。これからもっといろいろ広げていきたい所存です。

台湾やシンガポールの方々が、日本のアマチュア・バンドの音楽と出会う機会も大いにあると考えると、サブスクは夢がありますね。今後の音楽業界や各国との文化的な繋がりというものも徐々に大きく変えていくのでしょう。CDも配信もサブスクも上手にいいとこ取りしていきたいなと思う今日このごろであります。