ライター沖さやこの『アブストラクトマイライフ』

WRITERS' COLUMN

2018年03月号掲載

2018年2月17日、a flood of circle（以下：AFOC）のサポート・ギタリストであるアオキテツさんのバンド正式加入が発表されました。このバンドにギタリストが、そしてテツさんが正式加入するというのは、ファンの方々にとってもかなり大きな出来事、喜ばしいニュースだと思います。

先月Skream!さんのサイトにも掲載されたフロントマン、佐々木亮介氏のインタビューでもテツさん加入のお話をいろいろお訊きしました。インタビューは2018年1月中旬。そのときに感心すると同時に、やっぱりそうかと納得したことがありました。それは『a flood of circle』というアルバムが"この4人でAFOCです"という意味だけではなく、それが根底にあるうえで次のステップに進んでいるということ。これは私の勝手な解釈ですが、テツさんが正式加入することでバンドが進んでいったというよりは、バンドが進んでいくうえでテツさんが正式加入していった......という気がしていて。とうとうこのバンドのギタリストが固定されるという美談以上の主題が、現在のAFOCにはあるんだなと思いました。

今回のインタビューは佐々木さんやAFOCが音楽に向き合う姿勢、観念を探っていくものになり、それは佐々木さんの生き方や考え方、人生論ともイコールになっていると実感しました。AFOCは年齢国籍関係なくリスペクトを持っているジェントルなバンドだとずっと思っていたのですが、その理由が今回のインタビューではっきりした気がします。どんな楽曲が収録されているかを解説するようなインタビュー記事ではありませんが、自然と音楽が聴こえてくるようなインタビューになったのでは......？日々をどう生きていくかを考えるきっかけになるような哲学的な金言も多いです。とは言っても堅苦しくて重いわけではなく、リラックスして読めるものになっているので、AFOCの音楽をよく知らないという人も楽しんで読める内容になったんじゃないかなと思います。skream.jpからぜひアクセスしてみてください。

インタビューで佐々木さんは"この4人で完成だな"ではなく、ここからまだ面白いことできそう！という気持ちが大きい"とおっしゃっていました。"アオキテツ正式加入式典"というサブ・タイトルがついた2018年4月7日に渋谷CLUB QUATTROで開催される[New Album "a flood of circle" Release Special Party]は、ニュー・アルバム『a flood of circle』と同様に、そんなAFOCが堪能できる1日になるでしょう。いちリスナーとしても、今後の彼らの動向にも音楽にもわくわくしています。

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