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INTERVIEW

Japanese

空想委員会

2015年01月号掲載

空想委員会

Member:三浦 隆一 (Vo/Gt, 委員長) 佐々木 直也 (Gt) 岡田 典之 (Ba)

Interviewer:沖 さやこ

2014年6月にメジャー・デビュー、その後ワンマン・ツアー、シングル・リリースに、自身が魅力的だと思う若手のロック・バンドを共謀者として招き全国31ヶ所での対バン・ツアー"大歌の改新"を開催するなど、休む間もなく精力的な活動を続ける空想委員会が、早くも新作『空想片恋枕草子』を新春リリース。"春はあけぼの"の書き出しで有名な枕草子から影響を受けた委員長・三浦隆一が四季折々の片想いや恋愛模様を描く、コンセプティヴな4曲入りEPが完成した。彼の実話がふんだんに盛り込まれた、切ないけれど夢のある恋物語。それを引き立てるサウンドも連日のライヴでより強力になった。2015年、彼らはさらに加速するだろう。

-まず、様々な共謀者を招いて行われた対バン・ツアー"大歌の改新"31公演、完遂お疲れさまでした。手応えはいかがでしたか?

佐々木:最後の立川BABELで、アンコールで「マフラー少女」を演奏したんですけど、そのときにいろんな会場のフロアの様子が、ばーっとフラッシュバックしてきて。あ、終わるんだな......っていう気持ちを噛みしめてアンコールやりましたね。終わって楽屋に戻ったときに(その日の対バン相手だった)テスラは泣かない。の皆さんに"ファイナルを終えた顔してる"と言われて(笑)。だから本当にやり切った、出し切ったという感じですね。

三浦:終えることができてほっとしました。31本という本数のツアーは今までで初めてだったので、最後までしっかり体調万全で終わることが目標で。ライヴをやることが1番の目的なので、打ち上げも楽しみながら気を遣って、お酒の量を控えたり。喉のケアもしっかりできて、それが自信になりました。

岡田:ツアー中に他のライヴやレコーディングと、ミュージック・ビデオの撮影もあって。だからいろいろ全部含めて無事に終えられて良かったです。みんな大きな風邪も引かずにすんだし、事故もなく移動できたし、もちろんライヴは楽しかったし、美味しいものいっぱい食べたし......なのに体重も増えなかったし(笑)。

三浦:それ、すごくツアーっぽいね(笑)。

-共謀者(対バン相手)たちからの刺激も多かったでしょうね。

佐々木:毎会場そうでした。嫌になるぐらいほんっとかっこよくて! みんなちゃんと自分たちのライヴをやってたから......俺は"やられたからやってやるぜ!"くらいの感じでやってたけど(笑)。あと、連続して出てくれたバンドは俺らのステージに乱入してくれたり、"大歌の改新"でしかできないことができました。ステージの上に違うバンドの人が立ってるのは本当に面白かった(笑)。お客さんも超面白がってくれてたよね。それが何よりも嬉しかったです。あらかじめコピー曲をやるとかではなく、咄嗟に"呼んでいい?"みたいなノリで呼んできたり、勝手に出てきたり......っていうね(笑)。

-(笑)空想委員会のキャラクターがあってこその楽しいライヴだったんですね。そんなツアー中に制作とレコーディングが行われたメジャー1st EP『空想片恋枕草子』、まず枕草子を題材に四季折々の恋模様を描くことになった経緯は?

三浦:レギュラーでやっているラジオで"教科書に載っている言葉で空想委員会の曲になりそうなものがあったら送ってね"というコーナーを設けたんです。そしたら"春はあけぼの"という言葉を送ってきた人がいて、それがきっかけですね。ああ、そういえば習ったな......と思って思い出してみたら内容にすごく共感できたので、あ、清少納言と僕は気が合うな、と。清少納言が枕草子の第一段で書いているのは四季の最も良い時間帯なんですけど、それとたまたま、僕が考える女性が最も素敵に見える時間帯と一致したので......これは清少納言とそれを語ったらだいぶ楽しいだろうな!と思って(笑)。それでこういうコンセプトのあるCDを作りたいなと思ったんですよね。だから"春はあけぼの"という言葉をもらってなかったらこのCDはできてないと思います。

-以前リリースされた『空の罠』シリーズも雨をコンセプトに作られたものでしたが、コンセプチュアルな作風は三浦さんに向いてそうですね。

三浦:そうですね。テーマがあってそれに向かって曲を作るのは好きです。それにこの前の『純愛、故に性悪説』がシングルというのもあって1曲に注目が当たったので、今度はCDに入ってる4曲でちゃんと物語を作るというのをやりたくて。

佐々木:三浦君っぽいアイディアだよね。

岡田:うんうん。こういうCDを作りたいと聞いたときも面白そう~って思って。

佐々木:三浦君は毎回いろんな言葉を使ってくるので、言い回しでわからないことがあったら調べて"なるほどこういうことね~"と思って制作にあたってます。今回も"枕草子ってなんだっけ?"と思って調べて(笑)。