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INTERVIEW

Japanese

空想委員会

2016年12月号掲載

空想委員会

メンバー:三浦 隆一(Vo/Gt) 佐々木 直也(Gt) 岡田 典之(Ba)

インタビュアー:沖 さやこ

『ダウトの行進』(2016年2月リリースの2ndフル・アルバム)時のインタビューで、岡田曲には岡田さんによる仮歌詞が乗っていたとおっしゃっていましたが、今回もそうですか?

岡田:あ、あのとき三浦さんから"やりづらい"と言われて、あれ以来、仮歌詞は乗せないようにしてます(笑)。

三浦:最近気を遣ってくれているんです(笑)。

岡田:歌詞は自由に書いてほしかったので、"こういうテーマで作った曲です"という話も三浦さんにはしなかったんです。

三浦:これも曲に引っ張られました。昔から"見返り美人"というタイトルの曲を作りたいなと思っていて、それについてのテーマを思いついて歌詞になっていった......という感じですね。僕の通常です。常に思ってることですね。Perfumeさん然り、憧れの人、前を走っている先輩に対する気持ちそのままの歌詞。なんの捻りもなく僕です。

-では恋愛というよりは、広い意味で憧れの人のことを歌った曲ということでしょうか。

三浦:そうですね。

-"いつか全てを振り向かせるよ"という、最後に前向きな言葉が来るところは去年頭までの三浦さんにはなかったところですし。

三浦:あぁ、『GPS』(2015年リリースのメジャー1stミニ・アルバム)より前は、最後まで前向きにならずに終わる曲が多かったですね。聴いている人の希望にならなきゃと思ったし、なりたいなという希望を込めて書いたのが『GPS』の曲たちで。ようやく今は嘘なく自然に前向きなことを書けるようになってきたんです。ライヴに来る男子たちを見ていると、"俺がしっかりしないでどうするんだ!"とも思うし。そんな俺を見て、"俺もこんなふうに変われるかもしれない!"と思ってもらえるかもしれないし。

-男子を引っ張る三浦さん、頼もしいですものね。Track.4「上書き保存ガール」は生産終了している自主制作盤『回顧録』(2010年リリース)の再録曲。こちらは2016年6~7月にかけて5都市で開催した"みんなで作るリクエストワンマン vol.1の投票でもかなりの票を集めていた曲です。

佐々木:お客さんの声もあって再録を決めました。当時とはギター・ソロの尺を変えたくらいで、アレンジもほとんど変えず。

岡田:ベースもメロと当たってた音はちょっと変えてるんですけど、基本は当時のままです。"ここはこうしたいな"とも思ったし、がっつり変えるかどうか悩んだんですけど、作ったときの感じを残したいから大きく変えませんでした。今の僕らが演奏したら音も全然違うから、アレンジを変えなくてもパワーアップしていると思うし。

-三浦さんは昔の自分が作った曲を再録音することについて、思うことはありますか?

三浦:6年くらい前の曲なんですけど、当時の自分の歌を聴くと"どうせ上書きするんでしょ"みたいな駄々っ子的なニュアンスがあったんですよ。でも今の自分の歌を聴いてみると、"まぁしょうがないかー"というテンションというか(笑)。同じ歌詞なんですけど、前とは歌うときの心持ちが違うんですよね。心境も声も違うし。時間の経過がちゃんと入ってるなと思います。

-昔の三浦さんは自分の歌いたいことを歌にするというスタンスを取っていらっしゃったから、この曲を書いた当時は落ち込んだ心情と腹を立てる気持ちと、両方が入り乱れてたでしょうしね。

三浦:この曲を作ったときはひと悶着あったときでしたね......。その勢いで書いたから生々しいです(笑)。昔はピッチを取るのに必死で、外さないように歌ってましたけど、今はだいぶ慣れたのもあるし。あと、この曲で歌ってる女性は今、子供がひとりいるお母さんなんですよね。その人と最近喋ったんです。

岡田:あ、また元カノと再会したんですね......(笑)。

三浦:レコーディングする前かな? "向こうはお母さん"という現実に、お互いもう大人だね、と再確認して。そういうのも歌には反映されているかも。

-"過去を振り返る"のではなく、"過去の現在に会いに行く"というのは前に進むために大事なのかもしれませんね。

三浦:うん、そういうところもあるかもしれませんね。......あと、『回顧録』はオークションに出ていたりするんですよ。でもオークションで高値を出して買うようなものではないと俺は思うんです。

佐々木:今聴いてほしいのは今回の「上書き保存ガール」なので。"手に入れられなかった!"と思っている人はぜひ今回の再録を聴いてほしいですね。