DISC REVIEW
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MAN WITH A MISSION
XV e.p.
数々のアニメ主題歌を携えワールド・ツアーを開催する等、各地を沸かしてきた狼たちが約3年ぶりの新作『XV e.p.』をリリース。結成15周年を記念したオール新曲の意欲作だ。さらに、スケール感のあるサビとシンガロングが爽快なスタジアム・ロック「Circles」ではDJ Santa Monica(Djs/Sampling)も作曲に携わり、カントリー感を醸すノスタルジックなアコギが印象的な「whispers of the fake」ではTokyo Tanaka(Vo)が作詞作曲に参加。全4曲に"らしさ"も新鮮さも詰め込んだ。そしてボーナス・トラックには北米ツアーの熱狂を収めたライヴ音源も収録。楽曲も活動も着実にスケールアップしてきた15年の充実度をこの1枚が物語る。(中尾 佳奈)
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Poppin’Party
POPIGENIC
今年2025年で結成10周年を迎えるPoppin'Partyが通算3枚目のアルバム『POPIGENIC』をリリースした。そのリード曲「Tomorrow's Door」は結成10周年を記念して制作された1曲。彼女たちが歩んできた10年の軌跡が思い浮かぶような歌詞を、とびっきりエモーショナルに、とびっきりポップに歌い奏でる、キラキラが詰まったPoppin'Partyらしい楽曲に仕上がった。Ayaseが提供した「イントロダクション」のほか、バラエティに富んだ曲たちが収められているが、ギター・ロックの王道サウンドを力強く鳴らす「TARINAI」は特にSkream!読者にもお薦めしたい。5月には3度目の日本武道館公演を控えたPoppin'Partyの今後も要チェックだ。(宮﨑 大樹)
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マコトコンドウ
不完全ルーティン
作詞、作曲、編曲、演奏はもちろんアートワークやMVでのアニメーション等も手掛けるアーティスト、マコトコンドウ。前作『いききる』から約1年半ぶりとなる2ndフル・アルバム『不完全ルーティン』は、変わり映えしない(と思っている)日々や景色にも愛着が湧いてくるような曲が並ぶ。モータウン的でキャッチーなソウル・ミュージックやポップス、またモダンなR&Bからラテン・ミュージック等が、彼のフィルターを通すことでより柔らかに丸みを帯びて、誰かの日常や、ちょっとした浮き沈みのあるときにも溶け込んでいく。体温に近い、そんなサウンドやビート感が心地いい。ハッピーにしてくれるだけじゃない、その時々の心の形と呼応してくれるアルバムだ。(吉羽 さおり)
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マジカルチョコミントクラブ
オーバーヘッドキック
東京 下北沢を拠点に活動する3ピース・バンド マジカルチョコミントクラブ。2023年に結成し、着々とシングル曲を発表してきた彼等がこのたび1stフル・アルバムをリリース。「メロウ経路」や「ブルーライトソング」を筆頭に、爽やかなメロディと中毒性の高いフレーズが耳に残るキャッチーな音楽性が軸にありながら、退廃的なヴォーカルによるダブリング的な独特のうねりが存在する「焦燥パイロット」や、現実と虚構のあわいを漂うような詞世界が広がる「新倒れて光沢」等、馴染みのポップ・ソングとはどこか一線を画すような儚さを覗かせる楽曲も多数。多彩なポップネスがちりばめられた、今後の活躍に期待が膨らむ初アルバムは必聴だ。(山本 剛久之)
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NEK!
TR!CK TAK!NG
昨年7月に初の全国流通盤をリリースした、新生ガールズ・ロック・バンド、NEK!が約半年ぶりに放つEP。前作以上にパワフルさを増したバンド・アンサンブルは、新人離れした演奏力で聴く者を圧倒し、もともとネット界隈で一目置かれていた実力者たちが揃ったバンドだけに、期待を裏切らない完成度だ。強烈なスラップ・ベースを軸に駆け抜けるアップテンポなリード曲「zero-sum」、ネット社会に中指を突き立てるような「Fool」、各メンバーの技巧的なプレイが光る「Loner」、一転してアコギでしっとり聴かせる「moon」、そして今作を締めくくるエモーショナルな「Dreams!!!!」という全5曲を収録。国内外から注目を集める彼女たちのさらなる飛躍を確信させる一枚となっている。(山田 いつき)
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水平線
Howling
はっぴいえんどから続く日本語フォーク・ロックのDNAを継承しつつ、極めてジャンルレスに自由なポップスを奏でる京都発の4人組バンド 水平線。新作『Howling』は、新たな旅立ちを祝福する1stアルバム『NEW HORIZON』で描かれた夜明けから、喜びも憂いも抱えて旅に出る情景が紡がれる。まばゆい光の粒が降り出すような「シリウス」の壮大なイントロで幕を開け、四つ打ちを基調とした明快なビートに心模様を乗せた「selfish!」、日々の愛おしさを力強く歌い上げるバラード「メモリーズ」へと続いていく。生活に寄り添う等身大の詞とミドル・テンポで温もりのある全5曲は穏やかな風となり、泣いたり笑ったりしながら生きる僕等のかけがえのない日々にそっと溶け込んでくる。(山本 剛久之)
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Sam Fender
People Watching
ロック系の男性シンガー・ソングライターとしては昨今珍しく、ソロで成功したアイコニックな存在、Sam Fender。そんな彼の3枚目のアルバムがこちら。一見シンプルなポップ・ロックだが、波乱万丈な人生のリアリティをドリーミーなギター・ロックに溶かしたサウンドは、彼にしか出せない独特の味わいとなっている。過去2作と比べて、全体的にダイナミックでリッチなアレンジには進化しているものの、本質的な素朴さは失われておらず、むしろどんどんピュアに研ぎ澄まされていくようなメロディに引き込まれていく。派手さはなく穏やかで、達観したような眼差しと、それでいて初々しいフレッシュな魅力のあるヴォーカルもSam Fenderらしさを貫いていて良し。(山本 真由)
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THE WOMBATS
Oh! The Ocean
前作『Fix Yourself, Not The World』で初の全英1位を獲得した、リヴァプール出身のトリオによる6thアルバム『Oh! The Ocean』。グラミー受賞のプロデューサー John Congletonを迎えた新作では、代名詞のポップ・ロックだけではない新たな魅力を発揮している。チルなアンサンブルにファルセットが絡むTrack.1「Sorry I'm Late, I Didn't Want To Come」、エレクトロとピアノを用いたウェットなTrack.4「Kate Moss」、壮大なコーラスのTrack.11「Swerve (101)」等、キャッチーなメロディを活かしつつ奥深いアレンジで幅広いサウンドを提示。Track.3「Blood On The Hospital Floor」のような軽やかで溌溂としたナンバーも起伏を生み出していて、ベッドルームでもアリーナのライヴでも映える楽曲が揃っている。(菅谷 透)
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THE LUMINEERS
Automatic
デビュー・アルバム以来、コンスタントにヒット曲を提供し続け、堅実にキャリアを積み重ねてきたインディー・フォーク・デュオ THE LUMINEERS。5作目となる今作でも、マルチプレイヤーであるメンバー2人の才能が存分に発揮され、楽曲ごとに様々な楽器を用いているだけでなく、多彩なサポート・ゲスト・アーティストも参加し、層の厚いバンド・アンサンブルとメロディを引き立たせるバック・コーラスが充実している。柔らかな日差しの当たる窓辺や、雨上がりの湿った匂いのある片田舎の畦道。そういった時間がゆっくりと流れる場所が目に浮かぶような文学的な世界観は、決して明るく楽しげなものではないが、聴く者の心に寄り添う優しさや慈愛に溢れている。(山本 真由)
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GOODWARP
Somewhere In Between
2012年の結成以来メジャーで、インディーズで作品をリリースし、一方でライヴを重ねながら4人のエンターテイメントを作り上げてきたGOODWARP。今作はその1つの集大成と言える、バンド初のフル・アルバムだ。磨き掛かった芳醇なソウル/ダンス・ミュージックに1さじの青さ、いなたさも忍ばせた人懐こさや遊びのあるサウンドが、日常の温度を上げてくれる。誰かの側にある、そんな音楽が詰まっている。スージー(ゴホウビ/Vo/Key)をゲストに招いた都会の讃美歌のような「カワズ」や、バンドのレンジを広げた6人組実況グループ ワイテルズに書き下ろした「夜市」、提供曲「ジブンシ」等も収録した、バンドのこれまでとこれからを感じる1枚。(吉羽 さおり)
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Caity
女子高生じゃなくなる日
日本とイギリスをルーツに持つシンガー・ソングライター Caity。小学5年生でウクレレを、中学からギターを始めて、J-POPのカバーやオリジナル曲の制作をスタートしたというCaityのメジャー・デビュー・シングルとなるのが「女子高生じゃなくなる日」。高校卒業を間近に控え岐路に立った今の思い、令和の女子高生らしいシーンがある一方で、小さくもそれが世界の全てのような学生時代という普遍性がキャッチーに描かれた卒業ソングは、共感や懐かしさ等、聴き手によって様々な感情がかき立てられる。アコギを基調にしたバンド・サウンドとピュアなヴォーカルが眩しい1曲だ。初めて作ったオリジナル曲「Big Change」も収録した記念すべきシングル。(吉羽 さおり)
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Laura day romance
合歓る - walls
前後編に分かれた約3年ぶりとなるアルバムの前編『合歓る - walls』は、静謐な煌めきを纏ったポップ・ソングが、過去と現在の情景をシームレスに繋ぐように鳴り響いている。駅構内の環境音とスキャットで幕を開ける「5-10-15 I swallowed|夢みる手前」に続き、「Sleeping pills|眠り薬」のビデオを巻き戻す音、「深呼吸=time machine」の終わりでは学校の風景を想起する声が録音される等、いつかどこかで聞いたことのある音は聴き手をあらゆる記憶の中へと誘っていく。"君"と過ごした大切な時間に想いを馳せ、後悔と歓喜で満ちた思い出にふけるような「渚で会いましょう|on the beach」で、"合歓る"時間がひとたびエンドロールを迎える本作。確かな感触だけが残る、愛すべき音がここには存る。(山本 剛久之)
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カネヨリマサル
昨日を生きない私達へ
メジャー3年目に突入、タイアップ2曲も含む充実のミニ・アルバム。映画主題歌に決定した「君の恋人になれますように」は、"明日は話せますように"といった小さな祈りに一喜一憂していた甘酸っぱい青春が鮮明に蘇る。いしわたり淳治をプロデューサーに迎え昨夏を彩った「嫌いになっちゃうよ」、「ゆびきりげんまん」は粒立ったバンド・サウンド、洗練されたコーラス・ワークで新たな魅力の扉を開く。どんな一日も輝かせるおまじないのような言葉を冠した"めざまし8"EDテーマ「ハッピーニューデイ」は、"ワンツー!"からかき鳴らすギター・ソロが痛快。パワフルな温かさに笑顔と涙がこぼれる。恋も夢も追いかけながら日々を重ね大人になっていく"私達"のお守りのような1枚。(中尾 佳奈)
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Bye-Bye-Handの方程式
nostalgic lovers
結成から約10年、メンバー・チェンジも経て進化し続けてきたバイハンが、現体制で再録/初音源化した全5曲。重厚感を増したイントロから高まる「熱帯夜と遊覧船」でまずは磨き上げたロック・サウンドを提示。高校時代の代表曲と語る「君と星座の距離」や"小論文"をモチーフにした「自論文」でも王道J-ROCKを鳴らす一方で、アレンジにSUNNYを迎えた2曲、洗練された失恋バラード「湿恋」とキラキラなポップ・ソングへと生まれ変わった「Flower Dance」は上質なJ-POPに。そのハイブリッドなスタイルで、大切な楽曲たちを今の手腕で昇華し閉じ込めた。愛しい過去が詰まったタイムカプセルのようでありながら、確かな成長を実感させる新しさで未来へと繋いでいく。(中尾 佳奈)
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神聖かまってちゃん
団地テーゼ
生と死は常に隣り合わせであり、何気ない日常もまた、死と地続きのものだ。ラテン語の成句にメメント・モリという言葉があるが、神聖かまってちゃんは一貫してそれを叫んできたバンドだと思う。幼少期から30年以上、千葉ニュータウンの団地に住み続けるの子(Vo/Gt)が、日常の中で積み重ねてきたアンチテーゼを1つの作品としてまとめ上げた、5年ぶり11枚目のフル・アルバム。「オルゴールの魔法」を彷彿とさせるTrack.6、四つ打ちサウンドが高揚感を生むTrack.8、メロディ・メーカーとしての手腕が光るTrack.11、さながらヴェイパーウェイヴのような後奏のTrack.12等、渦巻く希死念慮の中で垣間見える遊び心がいちいちぶっ刺さる。キャリア史上、最も発売スパンが長く、そして最も死生観が色濃く滲み出た新体制初アルバム。これぞ最高傑作。(山田 いつき)
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indigo la End
MOLTING AND DANCING
前作収録の「名前は片想い」のロングヒットとときめきも記憶に新しいindigo la Endから早くもニュー・アルバムが到着。美的計画でも川谷絵音と抜群の相性の良さを見せたにしなを客演に迎えた「夜凪」では、2人のアンニュイな歌声と、大仰ではないが存在感のある絶妙な弦楽オーケストラで深く物語に惹き込み、タイトル通り高湿度のサウンドを貫いた豊潤な音で躍らせる、ラストの展開も素晴らしい「雨が踊るから」、美しくも本質を突いたドキッとさせる言葉選びで曲世界に没入させる「心変わり」等全11曲を収めた。結成15周年、いくつ作品を重ねてもどんな時代でも、常に新鮮で繊細で一筋縄ではいかない藍色を描き続ける彼等の音楽に唸らせられっぱなし。(稲垣 遥)
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THE BACK HORN
親愛なるあなたへ
キャリアを重ねる程音楽的な自由度と貪欲さを増すバンドは稀有だ。結成25周年イヤーの先に"光と影"をテーマにした配信シングルを立て続けに出した彼等は、アルバムでもそのテーマのもとでさらに最新のTHE BACK HORNを放つ。ファンへの感謝を込めたバクホン節をブラッシュアップしたタイトル曲に始まり、身近な社会に存在するダーク・サイドを描いた曲が続くが、ロック・バンドがライフステージの変化を(物語だとしても)描く誠実さを感じる。そしてギリギリのところで救いと楽しさが同居する多ジャンル混交ナンバー「Mayday」を差し込み、脱力気味のスカ、R&Bテイストのミディアム・スロー等で光の面を表現。成熟に向かわないオリジナリティが圧巻だ。(石角 友香)
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ASIAN KUNG-FU GENERATION
ライフ イズ ビューティフル
目を背けたくなるような悲惨でやるせないニュースや、うんざりするような社会の状況、他人の言動等が溢れる現実の中で、"それでも"という想いを歌にした表題曲「ライフ イズ ビューティフル」。盤石なサウンドと落ち着いた歌唱、澄んだコーラスからは、このメッセージに迷いが一切ないこと、彼等がまっすぐ見つめる先に光が存在することが窺えて奮い立たせられる。カップリングには、のんに提供したパワー・ポップ「Beautiful Stars」のセルフカバーを収録(本家音源/MVもアジカンがバックバンドを務めており要チェック)。2曲共、シンプルだからこそ日々の生活のお供に携えられる、自分なりの"美しい人生"を諦めない私たちへの応援歌だ。(稲垣 遥)
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NANIMONO
" NANIMONO 2nd ANNIVERSARY ONEMAN 『インキャが世界を救う★~なにものといっしょ ~ 』"at TOKYO DOME CITY HALL
NANIMONOのライヴは、人生に生きづらさを感じている"どこかの誰か"に寄り添い、一緒に歩んでくれるようなパワーを持っている。結成2周年ライヴを映像化した本作は、インキャのリスナーにとって活力剤のような役割を果たしてくれるだろう。見どころは盛りだくさんだが、中でもネガティヴな気持ちの集合体"つらたん"の襲撃から、アニメ"なにモンになっちゃった?!"、テーマ・ソング「死ぬまで眠りたい」、そして、メンバーが魔法少女に変身を遂げる(早着替え!)までの一連の流れは必見。かわいいだけじゃない、メッセージ性もエンタメ性も高い本作は、"NANIMONO"って"何者"?――そんな疑問に答える、入門書的な作品だ。(宮﨑 大樹)
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DIALOGUE+
TREASURE!
音楽ユニットとして1つの完成を目指して制作された3rdアルバムから4ヶ月で、早くも12枚目のシングルが到着。タイトル曲は、TVアニメ"いずれ最強の錬金術師?"OPテーマで、作詞は大胡田なつき(パスピエ/Vo)、作編曲はAkkiというこれまでDIALOGUE+で秀作を生み出してきたタッグが担当している。瑞々しく跳ね上がるピアノやストリングスと骨太なバンド・サウンドが、高揚感を引きずり上げていくアップチューンだが、特筆すべきはやはり8人の歌声。美麗且つ緻密なコーラス・ワークを交えつつ、伸びやかに届けられる主旋律に綴られた、"何だってできそうだって僕ら 自由だ!"という一節が、とにかく眩しいまでの輝きを放っている。(山口 哲生)
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鈴木実貴子ズ
あばら
苛立ち、苦悩、違和感......。社会や生活に対するあらゆる感情を強烈なパンチラインに乗せて歌う、アコギとドラムの2ピース・バンド 鈴木実貴子ズ。結成14年目となる年にリリースされたメジャー1stアルバムは、これまでの活動を振り返りつつ、今もなお自身を奮い立たせるエネルギッシュな詞で溢れ返る。シノダ(Gt/ヒトリエ)、五味岳久(Ba/LOSTAGE)を招いた、強固なバンド・アンサンブルが繰り出す「かかってこいよバッドエンド」、田渕ひさ子(ex-NUMBER GIRL etc.)のソリッドなギター・リフが冴える「暁」等、鈴木実貴子が曝け出す心情を鼓舞するように花を添えるアプローチも印象的。「ベイベー」や「私、天使だっけな」では、わずかな希望を見いだし前進する軽快さも感じられる。(山本 剛久之)
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FINLANDS
HAS
前作『FLASH』から約4年ぶりのフル・アルバム。結婚や出産といったライフステージの変化を迎え、さらに昨年3月にはメジャー・デビューも果たす等、この4年間で塩入冬湖(Vo/Gt)を取り巻く環境は大きく変わった。それでも、彼女のまっすぐな歌声と人間性、バンドの姿勢はこれまでと変わらず、芯の強さを感じさせる。サウンドの奥行きとレンジの広さを見せる「ララバイ」、気だるげなヴォーカルとキャッチーなメロディが絶妙にマッチした「割れないハート」、今作の中でも一際エッジィなロック・チューン「VS」、親密な空気感を纏った丁寧なサウンドメイクの「シルエット」、アルバムを象徴するタイトル・トラック「HAS」等、新曲7曲を含む全12曲。(山田 いつき)
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MOGWAI
The Bad Fire
結 成30周年、ポストロックのトップ・アクトによる11枚目のスタジオ・アルバム。初の全英1位を獲得した『As The Love Continues』の続編となる本作は、メンバーの個人的な喪失や困難からインスピレーションを受けており、レコーディングは避難所のような役割を果たしていたのだという。それもあってか、フィードバック・ギターが生み出す轟音、静謐なメランコリー、壮大なサウンドスケープといったバンドの代名詞的な要素=MOGWAIらしさをより自覚的に取り入れている印象。一方で抑制の効いたアレンジは円熟味を感じさせる。タイトルはスコットランドの口語で"地獄"を意味するそうだが、さながら地の底から見上げる光のように、仄かな希望が差し込む作品。(菅谷 透)
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CHARLI XCX
Brat Japan Edition
世界各国で激賞され、2024年を象徴するアルバムになり、ポップ・アイコンとしてのCHARLI XCXの存在をより確固たるものにした大傑作『Brat』の、日本企画盤『Brat Japan Edition』が登場。先鋭的且つ刺激的なハイパーポップと、00年代のクラブ・ミュージックへの憧憬を感じさせる熱狂のダンス・ビートが混ざり合った楽曲群は、アグレッシヴでありながらも、とてつもなくキャッチー。自身の原点に立ち返りつつも、それをもって未来を切り拓いていく姿が見て取れる。日本盤には、かねてより名コラボ曲を生み出してきた、盟友のTroye Sivanを迎えた「Talk Talk Feat. Troye Sivan」を追加収録。解放感とそれがもたらす圧倒的な恍惚をぜひ堪能してほしい。(山口 哲生)
RELEASE INFO
- 2026.03.10
- 2026.03.11
- 2026.03.13
- 2026.03.14
- 2026.03.17
- 2026.03.18
- 2026.03.20
- 2026.03.21
- 2026.03.23
- 2026.03.24
- 2026.03.25
- 2026.03.27
- 2026.04.01
- 2026.04.03
- 2026.04.06
- 2026.04.08
FREE MAGAZINE

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Skream! 2026年02月号
Cover Artists
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