DISC REVIEW
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ZiDol
the idol
"誰でも会える、お金にならないアイドルグループ。"をコンセプトに掲げる芸人アイドル、ZiDol。ピン芸人、kento fukayaの"アイドル界に革命を起こそう"という思い付きから、アイドルのために生まれていない同期芸人5人が強制的に招集され誕生した同グループが、初のアルバムをリリース。これまでに配信リリースされた既発の6曲と、本作のために制作された楽曲を収録した全9曲(初回限定盤は全10曲)入り。シティ感やどこか懐かしさを漂わせるサウンド、強制的に集められたとは思えない歌声、洒脱なムードがアルバム全体を包む。プロデューサーでもあるfukayaによるネタのリアレンジ曲「臭口臭」は、そのタイトル通り"マジで意味わからん歌"として強烈な存在感を放つ。(西平 歩由)
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バウンダリー
ミラクル
現編成から今年10周年になる大阪の3人組ロック・バンド、バウンダリーの2ndフル・アルバムが到着。本作では、様々な場面で"推し"という言葉が主流になっている現代社会で多くの人に刺さるであろう、"沼る"瞬間をリズミカルに表現したリード曲「沼。」や、これからも歌い続けることを示す歌詞が、ステージ上で煌めきを放つバウンダリーの姿に重なり、バンドの新たな一歩を感じさせるアップテンポ・ナンバー「輝く」等、彼女たちのストレートな思いが描かれる歌詞と、ポップに弾けるロック・サウンドが響く、全10曲が収録されている。どんな場面でも巡り会えたことが"奇跡"だと、10代から場数を踏みキャリアを積んだバウンダリーだからこそ証明できる一枚となった。(中島 希実)
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NOMELON NOLEMON
HALO - EP
"ガンダム"シリーズ最新作として話題となった、劇場先行版"機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-"および、TVアニメ・シリーズ"機動戦士Gundam GQuuuuuuX"で、合計3曲の挿入歌を務めたノーメロが、それらと新曲を収めたEPを発表した。作品に寄り添い挿入歌3曲には共通して"宇宙"という言葉が登場し、サウンドにも近未来感や浮遊感が宿っているのだが、そんなコンセプチュアルな一枚の最後に加えた新曲「きみの惑星」にもまた、そのムードは通底している。しかしながらひたすらに温かく、情を込めて再会を願う歌からは、ノーメロから"機動戦士Gundam GQuuuuuuX"の登場人物への熱い想いを感じずにはいられない。単なるサントラではない、作品愛の滲む一枚。(稲垣 遥)
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Benson Boone
American Heart
ヴァイラル・ヒットをきっかけに、2024年に一躍スターダムを駆け上がったBenson Boone。彼が前作から1年でリリースした最新作『American Heart』は、星条旗を背負うワイルドなアートワークに負けじとパワフルな音楽性だ。1980年代風且つ洗練されたブルーアイド・ソウル・スタイルのトラックを従え、響き渡るヴォーカルには、すでにFreddie Mercury(QUEEN)さながらのヒロイックな風格が感じられる。セクシーなダンス・ナンバー「Mystical Magical」や誠実なバラード「Momma Song」と聴きどころ十分な作品だが、中でも「Take Me Home」から「Young American Heart」で演じられる壮大でノスナルジックなフィナーレは、圧巻のポップ・スターぶり。(藤村 太智)
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HAIM
I Quit
LAのロックな3姉妹、HAIMがニュー・アルバムを引っ提げ、実に12年ぶりに"FUJI ROCK FESTIVAL"に帰ってくる。5年ぶりのフル・アルバムである今作は、抜群のポップ・センスにさらに磨きを掛け、シンプルで牧歌的なアコースティック・ギターの響きと、優しいリズム、姉妹の美しいハーモニーが心に響くコーラス等、野外ライヴでぜひ楽しみたい楽曲が並んでいる。ほろ苦い恋愛をテーマにした歌も、3姉妹にかかれば孤独感や悲壮感はなく、人生の選択を讃える女性のエンパワメント・ソングになる等、彼女たちの活力が感じられる。爽やかなリズムに身を委ね踊るも良し、聴き込んでキャッチーなメロディを一緒に口ずさむも良し、夏の風を感じながらヘビロテしたいアルバムだ。(山本 真由)
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Calum Hood
Order Chaos Order
今やオーストラリアを代表するポップ・ロック・バンドとして世界で活躍する5 SECONDS OF SUMMERの、Calum Hood(Vo/Ba)が満を持してソロ・デビュー。今作『Order Chaos Order』は、バンドとして活動する傍ら、様々なアーティストへの楽曲提供も行ってきた彼らしく、バンドの世界観とは雰囲気を変えたパーソナルな作品となっている。5SOSと言えばボーイズ・バンドというイメージがあるかもしれないが、メンバーはもうアラサー世代。落ち着いた雰囲気のヴォーカルと、ポップだが俗っぽくもないアーティスティックな空気感のサウンドが印象的だ。5SOSのファンはもちろん、インディー・ロックやベッドルーム・ポップをメインに聴いている層にも響く作品。(山本 真由)
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ExWHYZ(ex-EMPiRE)
iD
"今のExWHYZ"を多角的に表現した作品だ。表題曲「iD」は、各メンバーの歌詞を岡嶋かな多が1つにまとめあげた一曲。自己の存在証明としてリアルな言葉で綴られた彼女たちの熱き想いが、スタイリッシュ、且つグルーヴィなサウンドの上で静かにゆらゆらと燃えている。一方でカップリング「SHOWTIME」では、表題曲とは対照的に想いの炎を激しく燃え上がらせる。こうしたステージ上でのONモードな彼女たちだけでなく、「イマジン」でOFFモードの彼女たちも感じられるところが面白い。さらに、mahoが良き別れをテーマに作詞した「goodbye」がエモっエモの名曲なのだから、これはもう隙のない名1stシングルと言わざるを得ない。(宮﨑 大樹)
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THE INSPECTOR CLUZO
Less Is More
音楽×農業の二刀流で活動する、フランス南西部、ガスコーニュ出身のデュオによる10作目のアルバム。ギター/ヴォーカル&ドラムの最小編成で繰り出される荒々しく豪快なブルース・ロックが話題を呼ぶ彼等だが、わずか4日間で収録されたという本作では、その魅力を見事に凝縮した生々しいサウンドが収められている。エネルギッシュなサウンドで消費社会や愚かさに対して批判する「As Stupid As You Can」、ラウドなサウンドとハイトーンのヴォーカルが印象的な「Less Is More」等、彼等の活動姿勢にも影響を与える思想家のメッセージに触発された楽曲は、実践に基づいた説得力を持っている。彼等がファンを公言するCROSBY, STILLS, NASH & YOUNGの楽曲も聴き応えがある。(菅谷 透)
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ぜんぶ君のせいだ。
GOLD
[ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ SPLIT TOUR "NEO ROMANCE BUTTERFLY"]のファイナルとなった、5月4日の渋谷WWWでのワンマンで披露され、会場を歓喜と感涙で包んでいった「GOLD」。その歌詞には如月愛海、メイユイメイ、寝こもち、むく、煌乃光の名前が刻まれている。日本武道館公演後に無期限の活動休止をし、新体制となって活動再開をして約1年。地に足をつけたライヴ活動を重ね、1つのグループとして鼓動を分かち合えた体感があったのだろう。「GOLD」には、この5人でこれまでとこれからのぜん君。の歴史を繋いでいく意志がその名と共に記された。まっすぐな感情表現は激しいけれど、晴れやかな高揚感で聴き手の胸を撃ち抜く。20枚目のシングルに相応しい最強アンセムだ。(吉羽 さおり)
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Laughing Hick
マラカイト / ふたりの恋
現在ワンマン・ツアー真っ只中、バンド史上最高キャパとなるSpotify O-EASTでのファイナルを目前に、Laughing Hickというバンドを改めて知らしめる2曲が完成。ライヴでもすっかり定着してきたダンス・ナンバーに遊び心をたっぷり加え、その上でしっかりとした進化を感じさせる「マラカイト」と、もはや彼等の王道とも言えるミディアム・バラード「ふたりの恋」。"自信"という、誰もが欲しがる当たり前にありそうで、そう簡単には手に入らない小さな小さな武器を自らの手で掴み、大切に育んできたからこそ鳴らされる3人の今の音。愛とは何か? と、答えのない答えを探し続けるからこそ、痛い程純粋でまっすぐに響く愛の歌。ここにある全てが愛おしい。(藤坂 綾)
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WtB
years
結成20周年を迎えたWtB(ex-Who the Bitch)の実に約11年ぶり、3枚目となるフル・アルバム。先行配信リリースされていた「Image」、「yardbirds」、「おにぎり」を含む全10曲を収録した。彼女たちが歌い鳴らし続けてきた"生きるということ"という普遍的なテーマは、変わらず根底にありつつ、これまで積み重ねてきた歴史、支えてくれた人たちへの感謝、そしてこれからも走り続けていく気概や覚悟、そこにある希望を詰め込んだ楽曲たちは、強い想いと説得力を持って聴き手の胸に響く。「yardbirds」や「月光」といった楽曲に見える21年目の新たな挑戦も聴きどころだが、"選んできた道は/間違いじゃない"と断言し、"生きゆく証明"と音楽を鳴らし続ける覚悟を歌った「years」の渾身の歌と演奏は必聴。(フジジュン)
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プピリットパロ
フラワーロード
結成15年の集大成。爽快な男女コーラスと自由でジャンルレスな楽曲が武器の3ピース・ロック・バンド"プピパロ"が、4年ぶりとなるフル・アルバムを発表した。リード曲「ポッポルンガ」は、"オワコン"なんて言葉も"眼中にねぇファッキュー!"と跳ね返す、パンチラインだらけの痛快アッパーチューン。バンドマンが多数登場するワチャワチャ感満載のMVも話題で、キャッチーさも相まってTikTok再生数も上々だ。秋田のご当地アイスをモチーフにした「ババとヘラ」等ユニークな楽曲から、きっと数多の自問自答を経てバンドが辿り着いたであろう"答え"が刻まれた「ANSWER」まで全15曲。これまで歩んできた道に花を添えながら、まだまだ続いていく先への期待も募らせる渾身の一枚となった。(中尾 佳奈)
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板歯目
もんくのひとつもいいたい!
2ピース・オルタナティヴ・ロック・バンド、板歯目が満を持してリリースする初のCD作品。「親切」では激情に駆られたパンキッシュなサウンドを乱れ打つドラムが煽り、少年のような歌声が鬱屈とした世界をつんざくように響く。"親切心なら消えろ"、"バカにすんな俺はそんなもんじゃねぇ"と反抗心剥き出しの尖りまくった歌詞がぶっ刺さる強烈なナンバーだ。さらにダンサブルなスラップ・ベースが効いた「納得いかない」、不穏なリフがダーク・サイドへ誘う「さいごの天地物語」と畳み掛け、"文句"をぶつけていく。そんななか、ロマンチックなメロディが胸打つミドル・バラード「カプセル」は口直しのデザートのよう。鋭利な若さの中にも確かなバランス感覚とメロディ・センスが宿っている。(中尾 佳奈)
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ビレッジマンズストア
遊撃
結成から20年という大きな節目を経て、ビレッジマンズストアがキャリア初となるベスト・アルバムをリリースする。"Disc1 遊"、"Disc2 撃"の2枚組で、ライヴ定番曲からファン垂涎のレア曲まで全25曲を収録。ほとんどの楽曲を現体制で再録し、力強く突き刺さるような爆音とともにこれまで切り開いてきた道標と軌跡を鮮やかに掲示する。小さな"村"から始まったバンドの20年にはメンバーの脱退や加入、活動休止等決して平坦ではない歩みもあったが、本作には"今が最高で最強"という5人の充実感も余すことなく刻み込まれている。この先も"正しい夜遊び"を積み重ねながら、さらに進撃していくのだろうと、そんな期待を抱かせてくれる一枚だ。(西平 歩由)
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SIX LOUNGE
more than love
初の日比谷野音ワンマン・ライヴを控えるSIX LOUNGEがニューEPをリリース。タイトルに"more than love"とある通り、本作には愛情を超えた、より深くて強い、特別な感情や絆を表現した楽曲たちが揃った。リード曲「You&I」では、"君がいつか、大人になって疲れてしまったら、/思い出してくれよどうかこの歌を"と忙しない日々を過ごすなかで、純粋な気持ちを取り戻させてくれる優しい言葉が心に寄り添い、「グロいラブソング」は、轟き渡る攻撃的なベース・ソロからの骨太なサウンドが男臭さを感じさせながらも、端的に紡がれる歌詞はどこか切ない。そんなストレートなリリックでロックンロールをかき鳴らすSIX LOUNGEなりの"ラヴ・ソング"をぜひ受け取ってほしい。(中島 希実)
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reGretGirl
LOVERS
今年でバンド結成10周年を迎えたreGretGirlが、約2年ぶりとなるフル・アルバム『LOVERS』をリリース。寄り添う="愛"をテーマに制作された今作は、タイトなバンド・サウンドが疾走感を与える「ハンワライナー」でスタートし、自己の葛藤と人肌の恋しさを描いた「ブルーアワー」や、日常に積もる不安や喜びを壮大に響かせた「エバーソング」、彼等のダークな一面も窺える「知らんけど」、成長に付随される警鐘とエールを歌った「オトナビゲーション」といった表情豊かな全11曲で展開されていく。これまで以上に"愛"の視点が多角的になっていると同時に、よりリアル且つロマンチックにリスナーに寄り添うreGretGirlの今とこれからを指し示す一枚だ。(井出 光)
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yama
GRIDOUT
ぬゆり作詞作曲編曲のTVアニメ"ユア・フォルマ"オープニング・テーマ「GRIDOUT」。アニメの近未来感を投影したデジタル音が星屑のようにちりばめられ、切なさを纏った歌声がざわつく心の機微を丁寧に描く。疾走感溢れる澄み切ったサビは、心の奥底に空いた穴を吹き抜け、"疎んだ記憶"も解き放たれ浄化されていくようだ。そんな表題曲に加え、緊張の糸が張り詰める洗練されたサウンドからシューゲイザーが広がる「Sugarveil」。そして詞曲をyama本人が紡いだ「砂の城」が収録された。儚いからこそ美しい日々、そこに差し込む光のように温かい珠玉のバラードだ。ヴォーカリスト yamaの繊細でしなやかな魅力を存分に堪能できる全3曲。(中尾 佳奈)
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Hakubi
27
2人になったHakubiの初EP。タイトル"27"はやはり、"27歳"という特別な年齢を迎えた片桐(Vo/Gt)の"生き延びてしまった"といった気持ちから付けられており、かつてロック・スターに憧れたことのあるリスナーなら、同じような落胆を感じたことのある人も多いのではないかと思う。だが、改めて歩いてきた道のりを振り返ってみれば、なんにも成し遂げてないように感じるこれまでの日々にも、自分だけの愛おしい時間だって確かに存在したし、まだ背負っていかないといけない苦しみもあるけれど、これから楽しみなことだって少しはある。そんなふうに実は側にあった光に気付き、人生を愛してみようかな、と思えるような強さをくれる、新生Hakubiの2025年の現在地がここに。(稲垣 遥)
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RYUSENKEI
Time Machine Love 2003-25 RYUSENKEI
2001年に"流線形"としてバンド形態で結成され、後にクニモンド瀧口が男女問わず様々なヴォーカルを迎えるプロジェクトとなり、昨年シンガー・ソングライター Sincereをメンバーに迎えて話題を呼んだユニット RYUSENKEI。彼等が、初音源から最新曲までを選曲した初のオールタイム・ベスト・アルバムをリリースする。20年の月日が流れているとは思えない程一貫したサウンドは、近年のシティ・ポップ・リヴァイヴァルにまさに合致。馴染みのある人はもちろん、彼等のことを詳しく知らなかったという人も入りやすく、大人でアーバン、だけど透明感たっぷりにきらきらと輝いたシティ・ミュージックの魅力をたっぷり堪能できること間違いなしで、触れ込み通り"初めてのRYUSENKEI"にぴったりの一枚だ。(稲垣 遥)
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yeti let you notice
hontounokoto
東京のオルタナ・バンド、yeti let you noticeの2ndアルバム。"37秒"のイントロに続く「37秒で」で幕を開けるのだが、これがいきなり変拍子で、どうやって合わせているんだ? とまずその繊細さと荒々しさが同居する演奏に驚く。が、キャッチーなメロディでむしろ約2分にしてぐっと惹き込むことに成功。そこから、春ねむりを迎えたヒップホップ・テイストのポエトリー・リーディング曲「tale chasing」、一転シンプルに届きやすさを意識したような優しい「lemmings」、ピアノを基調とし、美しいヴォーカルと包容力のある詞に涙腺を刺激される「うつくしいもの」、またそれと対をなす「おそろしいもの」と次々に新たな顔を見せる展開をしながら、最後に辿り着く「ほんとうのこと」の小細工なしの魅力が凄まじくてニクい。(稲垣 遥)
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Bocchi
空に薫るは夏の影
渋谷WWWで開催する初ワンマン・ライヴは即日ソールド・アウト。"貴方の孤独に寄り添う音楽を"をコンセプトに掲げ、活動の勢いを加速させる3人組バンド Bocchiがキャリア初のフル・アルバムをリリースした。オープニング「影送り」の疾走感溢れるメロディで駆け出し、ポエトリー・リーディングを交えた「忘却、」、「追憶。」等、抑揚の効いたまさやの歌声や爽やかで繊細な旋律がドラマチックに彩り、"これがきっと僕ら最期の夏"と綴った「透命人間」でエンディングを迎える本作。まるで1本の映画を観たような満足感と、消えてしまいそうな、淡く脆い初夏の記憶を思い出すような懐かしさが感じられる、これからの夏めく日にそばにいてほしい一枚となった。(中島 希実)
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Matt Berninger
Get Sunk
アメリカのインディー・ロック・シーンを代表するバンド THE NATIONALのフロントマンとして知られるMatt Berningerのソロ2作目となる『Get Sunk』。THE NATIONALでやっても良さそうな楽曲もあるけれど、このアルバムはもっと、個人的な遊びの部分が大きいように感じる。HAND HABITSとコラボレーションしたフォーク・ソングのTrack.5「Breaking Into Acting」や、新鋭アーティスト Ronboyをゲストに迎えたジャジーなナンバーのTrack.9「Silver Jeep」等、ゲストに合わせた個性的な楽曲も興味深く、ソングライターとしての懐の深さを見せつける。Matt Berningerの親しみやすくてチャーミングなところを濃縮したような作品だ。(山本 真由)
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PULP
More
BLURやOASISといったブリットポップのレジェンドたちが活発化する昨今、一大アンセム「Common People」で知られるPULPも実に約24年ぶりとなるアルバム『More』で見事なカム・バックを果たした。Jarvis Cocker(Vo/Gt)の纏うダンディズムは晩年のDavid Bowieを思わせる艶やかさを誇り、「Spike Island」のエレクトロや「Farmers Market」の端正なメロディ・センス、「Got To Have Love」のキッチュなディスコ・フレーヴァーは、40年を超えるバンドのキャリアを感じさせる堂に入ったもの。流麗なストリングスとポストパンクの気密性のなか、ブリットポップの時代の作品群からは聴こえてこなかった老練な表現が冴え渡った会心の一枚だ。(藤村 太智)
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Damiano David
Funny Little Fears
今をときめくロック・スター、MÅNESKINのフロントマン Damiano Davidが満を持してソロ・デビュー。ソロでの曲作りは以前から進めていたものの、ステージでのカリスマ性、歌唱力、ソングライティングのセンスに加えて、類い稀なる美貌の持ち主でもあるDamianoのソロ活動ということもあったのか、バンドへの影響を考え、その時期は慎重に計画されたようだ。ワイルドなMÅNESKINと比べて、ソロでの彼は繊細で軽やか。そして、歌詞の内容はとてもパーソナルで等身大で、自身を誰もが共感できるありふれた1人の男性として描写している。ダンス・ポップもバラードも、シンプルで、無垢で、思わず無防備に聴いてしまう心にグサグサ刺さりまくる。優しい凶器のようなアルバム。(山本 真由)
RELEASE INFO
- 2026.03.10
- 2026.03.11
- 2026.03.13
- 2026.03.14
- 2026.03.17
- 2026.03.18
- 2026.03.20
- 2026.03.21
- 2026.03.23
- 2026.03.24
- 2026.03.25
- 2026.03.27
- 2026.04.01
- 2026.04.03
- 2026.04.06
- 2026.04.08
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