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DISC REVIEW

Less Is More

THE INSPECTOR CLUZO

Less Is More

音楽×農業の二刀流で活動する、フランス南西部、ガスコーニュ出身のデュオによる10作目のアルバム。ギター/ヴォーカル&ドラムの最小編成で繰り出される荒々しく豪快なブルース・ロックが話題を呼ぶ彼等だが、わずか4日間で収録されたという本作では、その魅力を見事に凝縮した生々しいサウンドが収められている。エネルギッシュなサウンドで消費社会や愚かさに対して批判する「As Stupid As You Can」、ラウドなサウンドとハイトーンのヴォーカルが印象的な「Less Is More」等、彼等の活動姿勢にも影響を与える思想家のメッセージに触発された楽曲は、実践に基づいた説得力を持っている。彼等がファンを公言するCROSBY, STILLS, NASH & YOUNGの楽曲も聴き応えがある。(菅谷 透)

GOLD

ぜんぶ君のせいだ。

GOLD

[ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ SPLIT TOUR "NEO ROMANCE BUTTERFLY"]のファイナルとなった、5月4日の渋谷WWWでのワンマンで披露され、会場を歓喜と感涙で包んでいった「GOLD」。その歌詞には如月愛海、メイユイメイ、寝こもち、むく、煌乃光の名前が刻まれている。日本武道館公演後に無期限の活動休止をし、新体制となって活動再開をして約1年。地に足をつけたライヴ活動を重ね、1つのグループとして鼓動を分かち合えた体感があったのだろう。「GOLD」には、この5人でこれまでとこれからのぜん君。の歴史を繋いでいく意志がその名と共に記された。まっすぐな感情表現は激しいけれど、晴れやかな高揚感で聴き手の胸を撃ち抜く。20枚目のシングルに相応しい最強アンセムだ。(吉羽 さおり)

マラカイト / ふたりの恋

Laughing Hick

マラカイト / ふたりの恋

現在ワンマン・ツアー真っ只中、バンド史上最高キャパとなるSpotify O-EASTでのファイナルを目前に、Laughing Hickというバンドを改めて知らしめる2曲が完成。ライヴでもすっかり定着してきたダンス・ナンバーに遊び心をたっぷり加え、その上でしっかりとした進化を感じさせる「マラカイト」と、もはや彼等の王道とも言えるミディアム・バラード「ふたりの恋」。"自信"という、誰もが欲しがる当たり前にありそうで、そう簡単には手に入らない小さな小さな武器を自らの手で掴み、大切に育んできたからこそ鳴らされる3人の今の音。愛とは何か? と、答えのない答えを探し続けるからこそ、痛い程純粋でまっすぐに響く愛の歌。ここにある全てが愛おしい。(藤坂 綾)

years

WtB

years

結成20周年を迎えたWtB(ex-Who the Bitch)の実に約11年ぶり、3枚目となるフル・アルバム。先行配信リリースされていた「Image」、「yardbirds」、「おにぎり」を含む全10曲を収録した。彼女たちが歌い鳴らし続けてきた"生きるということ"という普遍的なテーマは、変わらず根底にありつつ、これまで積み重ねてきた歴史、支えてくれた人たちへの感謝、そしてこれからも走り続けていく気概や覚悟、そこにある希望を詰め込んだ楽曲たちは、強い想いと説得力を持って聴き手の胸に響く。「yardbirds」や「月光」といった楽曲に見える21年目の新たな挑戦も聴きどころだが、"選んできた道は/間違いじゃない"と断言し、"生きゆく証明"と音楽を鳴らし続ける覚悟を歌った「years」の渾身の歌と演奏は必聴。(フジジュン)

フラワーロード

プピリットパロ

フラワーロード

結成15年の集大成。爽快な男女コーラスと自由でジャンルレスな楽曲が武器の3ピース・ロック・バンド"プピパロ"が、4年ぶりとなるフル・アルバムを発表した。リード曲「ポッポルンガ」は、"オワコン"なんて言葉も"眼中にねぇファッキュー!"と跳ね返す、パンチラインだらけの痛快アッパーチューン。バンドマンが多数登場するワチャワチャ感満載のMVも話題で、キャッチーさも相まってTikTok再生数も上々だ。秋田のご当地アイスをモチーフにした「ババとヘラ」等ユニークな楽曲から、きっと数多の自問自答を経てバンドが辿り着いたであろう"答え"が刻まれた「ANSWER」まで全15曲。これまで歩んできた道に花を添えながら、まだまだ続いていく先への期待も募らせる渾身の一枚となった。(中尾 佳奈)

もんくのひとつもいいたい!

板歯目

もんくのひとつもいいたい!

2ピース・オルタナティヴ・ロック・バンド、板歯目が満を持してリリースする初のCD作品。「親切」では激情に駆られたパンキッシュなサウンドを乱れ打つドラムが煽り、少年のような歌声が鬱屈とした世界をつんざくように響く。"親切心なら消えろ"、"バカにすんな俺はそんなもんじゃねぇ"と反抗心剥き出しの尖りまくった歌詞がぶっ刺さる強烈なナンバーだ。さらにダンサブルなスラップ・ベースが効いた「納得いかない」、不穏なリフがダーク・サイドへ誘う「さいごの天地物語」と畳み掛け、"文句"をぶつけていく。そんななか、ロマンチックなメロディが胸打つミドル・バラード「カプセル」は口直しのデザートのよう。鋭利な若さの中にも確かなバランス感覚とメロディ・センスが宿っている。(中尾 佳奈)

遊撃

ビレッジマンズストア

遊撃

結成から20年という大きな節目を経て、ビレッジマンズストアがキャリア初となるベスト・アルバムをリリースする。"Disc1 遊"、"Disc2 撃"の2枚組で、ライヴ定番曲からファン垂涎のレア曲まで全25曲を収録。ほとんどの楽曲を現体制で再録し、力強く突き刺さるような爆音とともにこれまで切り開いてきた道標と軌跡を鮮やかに掲示する。小さな"村"から始まったバンドの20年にはメンバーの脱退や加入、活動休止等決して平坦ではない歩みもあったが、本作には"今が最高で最強"という5人の充実感も余すことなく刻み込まれている。この先も"正しい夜遊び"を積み重ねながら、さらに進撃していくのだろうと、そんな期待を抱かせてくれる一枚だ。(西平 歩由)

more than love

SIX LOUNGE

more than love

初の日比谷野音ワンマン・ライヴを控えるSIX LOUNGEがニューEPをリリース。タイトルに"more than love"とある通り、本作には愛情を超えた、より深くて強い、特別な感情や絆を表現した楽曲たちが揃った。リード曲「You&I」では、"君がいつか、大人になって疲れてしまったら、/思い出してくれよどうかこの歌を"と忙しない日々を過ごすなかで、純粋な気持ちを取り戻させてくれる優しい言葉が心に寄り添い、「グロいラブソング」は、轟き渡る攻撃的なベース・ソロからの骨太なサウンドが男臭さを感じさせながらも、端的に紡がれる歌詞はどこか切ない。そんなストレートなリリックでロックンロールをかき鳴らすSIX LOUNGEなりの"ラヴ・ソング"をぜひ受け取ってほしい。(中島 希実)

LOVERS

reGretGirl

LOVERS

今年でバンド結成10周年を迎えたreGretGirlが、約2年ぶりとなるフル・アルバム『LOVERS』をリリース。寄り添う="愛"をテーマに制作された今作は、タイトなバンド・サウンドが疾走感を与える「ハンワライナー」でスタートし、自己の葛藤と人肌の恋しさを描いた「ブルーアワー」や、日常に積もる不安や喜びを壮大に響かせた「エバーソング」、彼等のダークな一面も窺える「知らんけど」、成長に付随される警鐘とエールを歌った「オトナビゲーション」といった表情豊かな全11曲で展開されていく。これまで以上に"愛"の視点が多角的になっていると同時に、よりリアル且つロマンチックにリスナーに寄り添うreGretGirlの今とこれからを指し示す一枚だ。(井出 光)

GRIDOUT

yama

GRIDOUT

ぬゆり作詞作曲編曲のTVアニメ"ユア・フォルマ"オープニング・テーマ「GRIDOUT」。アニメの近未来感を投影したデジタル音が星屑のようにちりばめられ、切なさを纏った歌声がざわつく心の機微を丁寧に描く。疾走感溢れる澄み切ったサビは、心の奥底に空いた穴を吹き抜け、"疎んだ記憶"も解き放たれ浄化されていくようだ。そんな表題曲に加え、緊張の糸が張り詰める洗練されたサウンドからシューゲイザーが広がる「Sugarveil」。そして詞曲をyama本人が紡いだ「砂の城」が収録された。儚いからこそ美しい日々、そこに差し込む光のように温かい珠玉のバラードだ。ヴォーカリスト yamaの繊細でしなやかな魅力を存分に堪能できる全3曲。(中尾 佳奈)

27

Hakubi

27

2人になったHakubiの初EP。タイトル"27"はやはり、"27歳"という特別な年齢を迎えた片桐(Vo/Gt)の"生き延びてしまった"といった気持ちから付けられており、かつてロック・スターに憧れたことのあるリスナーなら、同じような落胆を感じたことのある人も多いのではないかと思う。だが、改めて歩いてきた道のりを振り返ってみれば、なんにも成し遂げてないように感じるこれまでの日々にも、自分だけの愛おしい時間だって確かに存在したし、まだ背負っていかないといけない苦しみもあるけれど、これから楽しみなことだって少しはある。そんなふうに実は側にあった光に気付き、人生を愛してみようかな、と思えるような強さをくれる、新生Hakubiの2025年の現在地がここに。(稲垣 遥)

Time Machine Love 2003-25 RYUSENKEI

RYUSENKEI

Time Machine Love 2003-25 RYUSENKEI

2001年に"流線形"としてバンド形態で結成され、後にクニモンド瀧口が男女問わず様々なヴォーカルを迎えるプロジェクトとなり、昨年シンガー・ソングライター Sincereをメンバーに迎えて話題を呼んだユニット RYUSENKEI。彼等が、初音源から最新曲までを選曲した初のオールタイム・ベスト・アルバムをリリースする。20年の月日が流れているとは思えない程一貫したサウンドは、近年のシティ・ポップ・リヴァイヴァルにまさに合致。馴染みのある人はもちろん、彼等のことを詳しく知らなかったという人も入りやすく、大人でアーバン、だけど透明感たっぷりにきらきらと輝いたシティ・ミュージックの魅力をたっぷり堪能できること間違いなしで、触れ込み通り"初めてのRYUSENKEI"にぴったりの一枚だ。(稲垣 遥)

hontounokoto

yeti let you notice

hontounokoto

東京のオルタナ・バンド、yeti let you noticeの2ndアルバム。"37秒"のイントロに続く「37秒で」で幕を開けるのだが、これがいきなり変拍子で、どうやって合わせているんだ? とまずその繊細さと荒々しさが同居する演奏に驚く。が、キャッチーなメロディでむしろ約2分にしてぐっと惹き込むことに成功。そこから、春ねむりを迎えたヒップホップ・テイストのポエトリー・リーディング曲「tale chasing」、一転シンプルに届きやすさを意識したような優しい「lemmings」、ピアノを基調とし、美しいヴォーカルと包容力のある詞に涙腺を刺激される「うつくしいもの」、またそれと対をなす「おそろしいもの」と次々に新たな顔を見せる展開をしながら、最後に辿り着く「ほんとうのこと」の小細工なしの魅力が凄まじくてニクい。(稲垣 遥)

空に薫るは夏の影

Bocchi

空に薫るは夏の影

渋谷WWWで開催する初ワンマン・ライヴは即日ソールド・アウト。"貴方の孤独に寄り添う音楽を"をコンセプトに掲げ、活動の勢いを加速させる3人組バンド Bocchiがキャリア初のフル・アルバムをリリースした。オープニング「影送り」の疾走感溢れるメロディで駆け出し、ポエトリー・リーディングを交えた「忘却、」、「追憶。」等、抑揚の効いたまさやの歌声や爽やかで繊細な旋律がドラマチックに彩り、"これがきっと僕ら最期の夏"と綴った「透命人間」でエンディングを迎える本作。まるで1本の映画を観たような満足感と、消えてしまいそうな、淡く脆い初夏の記憶を思い出すような懐かしさが感じられる、これからの夏めく日にそばにいてほしい一枚となった。(中島 希実)

Get Sunk

Matt Berninger

Get Sunk

アメリカのインディー・ロック・シーンを代表するバンド THE NATIONALのフロントマンとして知られるMatt Berningerのソロ2作目となる『Get Sunk』。THE NATIONALでやっても良さそうな楽曲もあるけれど、このアルバムはもっと、個人的な遊びの部分が大きいように感じる。HAND HABITSとコラボレーションしたフォーク・ソングのTrack.5「Breaking Into Acting」や、新鋭アーティスト Ronboyをゲストに迎えたジャジーなナンバーのTrack.9「Silver Jeep」等、ゲストに合わせた個性的な楽曲も興味深く、ソングライターとしての懐の深さを見せつける。Matt Berningerの親しみやすくてチャーミングなところを濃縮したような作品だ。(山本 真由)

More

PULP

More

BLURやOASISといったブリットポップのレジェンドたちが活発化する昨今、一大アンセム「Common People」で知られるPULPも実に約24年ぶりとなるアルバム『More』で見事なカム・バックを果たした。Jarvis Cocker(Vo/Gt)の纏うダンディズムは晩年のDavid Bowieを思わせる艶やかさを誇り、「Spike Island」のエレクトロや「Farmers Market」の端正なメロディ・センス、「Got To Have Love」のキッチュなディスコ・フレーヴァーは、40年を超えるバンドのキャリアを感じさせる堂に入ったもの。流麗なストリングスとポストパンクの気密性のなか、ブリットポップの時代の作品群からは聴こえてこなかった老練な表現が冴え渡った会心の一枚だ。(藤村 太智)

Funny Little Fears

Damiano David

Funny Little Fears

今をときめくロック・スター、MÅNESKINのフロントマン Damiano Davidが満を持してソロ・デビュー。ソロでの曲作りは以前から進めていたものの、ステージでのカリスマ性、歌唱力、ソングライティングのセンスに加えて、類い稀なる美貌の持ち主でもあるDamianoのソロ活動ということもあったのか、バンドへの影響を考え、その時期は慎重に計画されたようだ。ワイルドなMÅNESKINと比べて、ソロでの彼は繊細で軽やか。そして、歌詞の内容はとてもパーソナルで等身大で、自身を誰もが共感できるありふれた1人の男性として描写している。ダンス・ポップもバラードも、シンプルで、無垢で、思わず無防備に聴いてしまう心にグサグサ刺さりまくる。優しい凶器のようなアルバム。(山本 真由)

GANG RISE

GANG PARADE

GANG RISE

GANG PARADEが完成させた全20曲(厳選盤は10曲)入りのメジャー3rdアルバム。KENTA(WANIMA/Vo/Ba)が提供した表題曲「GANG RISE」をはじめ、KEYTALK、超能力戦士ドリアン、草野華余子等錚々たるアーティストが参加した本作は、ギャンパレの魅力である楽しさ、熱さ、エモさの濃縮を重ねたものを、CDという容器がはち切れそうになるまでこれでもかと詰め込んだような会心作だ。ギター・ロック、ダンス・ロックなど全体的にロック色が強いものの、ポップス、エレクトロ系の楽曲が味変的に収められていることで、収録曲が多くても食傷気味になることなく最後まで楽しめる点も◎。これから彼女たちが"RISE"していく未来を確信させる一枚。(宮﨑 大樹)

浮遊

HEP BURN

浮遊

"オルタナティヴ・シティ・ロック"という、一見すると相反するイメージのジャンルを掛け合わせたワードも、聴けば納得。ジャズやブラック・ミュージックをルーツに持つリズム隊の骨組みに、キーボードやDJが多彩なアイディアを足し算していき、優音(Gt/Vo)が作り上げる"目に見えないもの"の世界観を広げていく。今作でも、宇宙から幽霊まで未知との遭遇を繰り広げながら、終盤の「Bremen」で"歌って生きる"という現実に足のついた決意を歌い上げるストーリーを展開。ポップな「宇宙旅行」という広い入口から、浮遊しながらコアなHEP BURNワールドへと心地よく迷い込める。5人の演奏力も優音の想像力も伸びしろを感じるので、今後にも期待。(高橋 美穂)

SONIC

VOI SQUARE CAT

SONIC

昨年9月、ミニ・アルバム『THREE』リリースと同時に、正式メンバーとしてYumika(Gt)が加入したVOI SQUARE CAT。3人組の完全体となってミニ・アルバム『SONIC』を完成させた。疾走感のある「ソニックランドリー」で始まり、様々な表情を見せながら音速で駆け抜ける全7曲を収録している。生きる理由や幸せを探して、がむしゃらに走る全ての人を全肯定する楽曲たち。女性メンバーが加わり、しなやかさとたくましさを増したサウンドが痛快に響き、何より大事にしているライヴの画も想像できる。ラストに収録された1分36秒のショート・チューン「負けるな!」には、彼等が今伝えたいこととバンドの勢いや充実っぷりが凝縮されている。(フジジュン)

B.O.G "Bragging out garbage"

DOLL PARTS

B.O.G "Bragging out garbage"

前作『DOPE』から2年ぶりとなるフル・アルバム『B.O.G "Bragging out garbage"』には、イントロのベースがダークで妖艶な空気を濃密にしていく「支配」や、ポップながらも歪んだギターが不穏さを醸し出す「Step&Bomb」等全14曲を収録。かねてよりグランジ、パワー・ポップ、ブリットポップを軸にしたサウンドが持ち味のバンドではあるが、気だるさの漂う「My place」を筆頭に、今作ではグランジ濃度が高め。それでいて「Daite」や「壊したい」のようなメロディアスなバラードも収録しているところがDOLL PARTSの特徴でもあるだろう。ARISA(Vo/Gt)が今の心情を曝け出した歌詞によってメッセージ性も爆増。全てにおいて破格のパワーアップを遂げている。(山口 哲生)

DOPE'7

XINXIN

DOPE'7

ジエメイが所属するHATENA CREATIONが新たに送り出す7人組グループ、XINXINのデビューEP。コンセプトに["真新"感覚MIXTURE IDOL]を掲げている彼女たちは、メンバー・ヴィジュアルを解禁する前に、ハードなサウンドを叩きつける「デスパレードグローリーデイズ」と、清涼感がありながらもエモーショナルな「GHOST」という、ベクトルの異なる2曲のMVを先行公開した。そんなところからも、楽曲やパフォーマンスに絶対的な自信があるプロジェクトであることが窺い知れる。フロアを激しく沸かせるアッパーチューンはもちろん、ここから歩み出す決意や信念が綴られた伸びやかでパワフルな楽曲まで、多彩な全9曲を収録。(山口 哲生)

SUPER ME-GUMI COLLECTION

め組

SUPER ME-GUMI COLLECTION

結成10周年を記念して制作された初のベスト・アルバム。ファン投票で選ばれた⼈気曲10曲+メンバー4名のセレクト曲のうち、「悪魔の証明」は、ライヴの熱狂をそのまま閉じ込めたような形に、「あたしのジゴワット」は、キーボードの久佐賀 麗が歌唱したバージョンにアップデートしての再録だ。さらに、凄まじい勢いで駆け抜ける「タソガレモード」や、華やかでソウルフルな「はっとすりゃ喜劇」、ユーモアを交えつつも心にすっと⼊り込む歌詞も見事な「いちぬけぴ」といった、昨秋冬リリースの楽曲に加え、"あぁ歌はきっとAI が作っちゃうから"と、なんとも現代的な悲哀から始まる新曲「AIのうた」も収録とお祭り感満載。ひねくれながらもまっすぐなめ組のポップ・センスを堪能できる1枚に。(⼭口 哲生)

Hertzmetre

yutori

Hertzmetre

"ヒロアカ"のスピンオフ・シリーズのアニメ"ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-"EDテーマ「スピード」でメジャー・デビューしたyutoriのミニ・アルバム。同曲は、ヒーローとして"選ばれる"ことはなくとも、目の前の⼈を救わずにはいられない非合法ヒーロー"ヴィジランテ"を描く作品の世界観に、徹底的に寄り添う言葉たちと、佐藤古都子のパワフルで突き抜けるヴォーカルが刺さるストレートなロック・チューンだ。そんな浦⼭ 蓮(Dr)作の怒りや皮肉が滲む曲もいいが、「白い薔薇」等、古都子が手掛けたナンバーでの恋愛の機微の筆致もリアル且つひりついていて心を掴む。勢いに乗る未だ二十歳過ぎの彼等。その今後にも期待する、才能が滲む1枚である。(稲垣 遥)