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INTERVIEW

Japanese

ExWHYZ

2024年08月号掲載

ExWHYZ

Member:yu-ki mikina maho now

Interviewer:宮﨑 大樹

-ライヴで言うと、特に楽しみなのはSeihoさんプロデュースの「NIGHT COASTER」で。このタイトル以外にありえないとすら思える、夜の情景と疾走感を感じる曲ですよね。

mikina:めっちゃ高速道路ですよね。

maho:マジでそう! ドライヴすぎる!

-高層ビル群の夜景を観ながらのドライヴ、みたいな。

mikina:たしかに。カラオケの映像は絶対そうなる。

maho:「NIGHT COASTER」は都会っぽい感じで、「Sweet & Sour」はちょっと静かな、電車に揺られながらの自然みたいなイメージなんです。だからこのEPは冒険している気持ちになるんですよね。

yu-ki:この曲は私たちのライヴのイメージを夜のジェットコースターと比喩で書いてくださっていて、すごいなって思う。"急降下 急上昇"とか、ありがたい。

-「教えない」もすごい曲ですよね。コンテンポラリーというか変態的というか。一筋縄ではいかない、今までのExWHYZにはない曲で、こういう曲は個人的に大好物です。

maho:私も!

mikina:うん、めっちゃ好きだった。去年の冬にデモが送られてきたんですけど、ずっと聴いていました。いつ入れるんだろうと思っていたら、このタイミングになりましたね。でも、歌うのがすごく難しい......。

yu-ki:これはマジで歌っているのが想像できなかったです。家でレコーディング前とかに練習していたんですけど......"ん? 合ってる?"みたいな(笑)。

mikina:ライヴが未知すぎる曲ではあるかな。やったら時が止まりそうじゃない?

maho:もう本気で時を止めに行くかどうかだな。そういう覚悟で、本気で時を止めに行こうか。

-レコーディングはやっぱり苦労しました?

now:マジでヤバかった......。べそかきながらやりました。歌いやすいようにあとからクリック音を入れてくださったりしました。

yu-ki:それでも、1回沼にハマるともう抜け出せないんですよ。"5数えたら入る"みたいに教えてくれて、数えているはずなんですよ? 数えて歌っているのに"......え?"って(笑)。

maho:これもうライヴは無理じゃん!

yu-ki:難しくて、変なふうに覚えちゃって、入れない......。何回も"すみません、もう1回......"って。めちゃめちゃ苦戦しました。

-歌詞がミステリアスなので、この曲はライヴのシーンを思い浮かべながら歌うのも難しかったんじゃないですか。

mikina:そうですね。この曲は、KBSNKさんのニュアンスをどれだけ自分に入れ込むかみたいなところに重きを置いていたかもしれないです。デモをめちゃくちゃ聴いて、身体に覚え込ませるみたいな。

-歌詞についてはどんな印象ですか?

mikina:あれみたい。炭酸泉のお風呂。なんか、薄いひんやりとした膜みたいなイメージ。わかんないか(笑)。

maho:膜って何?

yu-ki:タンサンセンって何?

-そこから(笑)。

mikina:熱くも冷たくもない、気持ちいい、さらさら~みたいな。

now:覆われている感じってこと?

mikina:そうそう! 風! シルクのシーツって感じ。干渉しすぎないけど淋しくない、みたいな。

-"僕"と"君"の関係性がポイントですよね。

yu-ki:わかってもらえなくても君がいればいいや、みたいな。2人を守ってくれる世界がここにはあるから、周りから何を言われようと、君がいれば私は大丈夫みたいな感情なのかなって。2人は密着しすぎていない、隣同士というよりは背中合わせな感じ。何も言わなくても伝わっている関係性というか。その中での2人の話。口に出さない、心の中での会話だなって思います。

mikina:そう! そうかも!

-その距離感や心地よさが炭酸泉や、風や、シルクのシーツのイメージなんですね。

maho:関係性はわかんないけど、すごく大切なんでしょうね。ただ大切な人がいて、自分がいてという歌。あと、この曲は歌割の"教えない選手権"がありましたね。

mikina:一番大事な"教えない"というところは、やっぱりみんなが歌いたくて。

maho:レコーディングは最後まで残ってみんなの"教えない"を一通り聴いたんですよ。私はここの歌割が欲しかったんですけど、mayuちゃんが良すぎて。"これはmayuだぁー!"と思ったら、本当にmayuちゃんでした。

-EPには、ExWHYZ+cross-dominance名義の「present [ExWHYZ Ver.]」も収録されていますね。既発のコライト楽曲を"ExWHYZ Ver."として歌っています。完成した"ExWHYZ Ver."を聴いてみて、どうでしたか?

maho:すごく自然だなって、すぐにスッと入ってきました。私とmayuちゃん2人のもの(原曲)が聴き馴染みがあるはずだけど、"ExWHYZ Ver."の言葉をメンバーで繋げている感じとかは、1人が歌っていると思うくらいスッと入ってきた気がします。

-たしか、誰かがExWHYZとして歌いたくてコソ練していたそうですが。

yu-ki:私です(笑)。ずっと歌いたくて、2人の声をずっと聴いていましたね。mayu×mahoの声って大人びている感じだなと思っていて、私の想像上では、mayu×mahoのときは色で表現すると青紫っぽい曲だったんですよ。それが、5人で歌ったものになるとnowの差し色ならぬ差し声がいいアクセントになって、等身大の曲になったというか。急にパッと明るめの、暖色系に寄ったなと思いました。

mikina:うん。カラフルになった印象があるね。

maho:mikinaちゃんが行きすぎない声だから、芯のある感じもして良かった。

yu-ki:だから聴いた印象はちょっと変わったと感じました。

now:nowはこの曲がEPの中で一番表情が出ました。ずっと笑って歌っていましたね、楽しくて。

mikina:録ってくださった麦野優衣さんが、そういうものを大事にして指示をくださる方だったので、私たちも表情豊かに歌えたと思います。

-さて、最後の質問は趣向を変えさせてください。今回のEP『Sweet & Sour』にちなんで、最近の甘い感情になった、または酸っぱい感情になったエピソードはありますか?

mikina:すっごいヘトヘトだった帰り道があって。もう何をするにも気力がないヘロヘロな状態だったんですけど、ドリ(midoriko)から仕事とはまったく関係ないさらっとしたLINEが来て、それを見たらめっちゃ元気が出たんです(笑)。自転車を引きずって歩いていたんですけど、そのLINEで笑顔になって自転車を漕いで帰りました。

-どんなLINEだったんですか?

mikina:私がXで"私っぽい職業はなんですか?"みたいなことを言っていたんですけど、ドリから"私はいつも専業主婦って言っているよ"と来て(笑)、あんなお洒落なイケてる専業主婦はそうおらん! って(笑)、それですごく元気が出たんですよね。

-甘くてほっこりするエピソードですね。酸っぱいエピソードはありますか?

now:みんなで映画を観る約束したのに観ることができなかった......。

mikina:疲れちゃったんだよね。3泊4日で名古屋と大阪のほうに行ったときに"みんなで映画観よう"と言っていたんですよ。マスターに観る映画の募集を掛けていたりもしたのに、一切観ずに解散......(笑)。

now:nowは部屋に帰ったときに映画のことを思い出して、みんなに"映画どうする?"ってLINEしようと思ったんですよ。でも、みんな疲れているだろうしな......と察して、何も言わずに寝たのが......個人的に酸っぺぇ!

-nowさんは映画を観たかったんですね。

now:夜も起きていられるタイプですし、1回約束をしたらそこに全部モチベが行っちゃうから"アレぇ......?"って。酸っぱかったですよ。

yu-ki:エピソード......あとは、焼き肉屋さんで年齢確認されました!

-え、よくされるんじゃないですか?

mikina:いや、されたことあんまりなくて。

yu-ki:その日は(mahoが)ツインテールをしていたんですよ。さすがに20歳を超えてツインテールはしないだろって思ったのかもしれない。

一同:(笑)