Japanese
ExWHYZ
Member:yu-ki mayu mikina maho now
Interviewer:宮﨑 大樹
今年2022年6月に電撃解散をした元EMPiREメンバーによる新グループ、ExWHYZ。彼女たちが、ユニバーサルミュージック内EMI Recordsに移籍し、1stアルバム『xYZ』を完成させた。EMPiRE時代から軸としてきたダンス・ミュージックを研ぎ澄ましていった本作からは、EMPiREからの進化も、ExWHYZとしての新生も同時に感じさせる。まさに"全A面アルバム"と表現しても過言ではない名盤が誕生したと言えるだろう。ExWHYZの始動とアルバムについて訊いた。
1stアルバム『xYZ』は、"自分たちのらしさってなんだろう"って探し続けて、見つけてきたことをもっと濃くさせた作品
-EMPiREが解散して、新グループ ExWHYZが始動しました。まずは解散の話を聞いたときのことから聞かせてください。
mayu:急だなぁって(笑)。みなさんに告知する1週間くらい前に聞かされたんです。ツアー・ファイナルの練習をしていたら集められて、その話をされた感じでした。悲しいとかの感情よりも先に、現実的なことを考えちゃいましたね。今まで4年~5年やってきたものが、この一瞬でスパッて終わることなんてあるのかなぁ......とか思っちゃって。だから、何かあるのかなと思って、とりあえず話を聞こうみたいな感じでした。
-"解散します"からの"新しいグループを始めます"は、間髪入れずに発表されたんですか?
mayu:いや、リアクション待ちの時間があって(笑)。
maho:全員無言。
yu-ki:で、解散に浸ったあとに"新グループを始めます"って。純粋に同じメンバーでやれるのが嬉しいというのが一番でしたね。
-解散が発表されてからのファンの人は気が気じゃなかったでしょうね。
yu-ki:みんなエージェント(※EMPiREファン)のことが気になりすぎて、私たちもファイナルまでの期間はずっとSNSをチェックして、ファンの人たちの反応とかを見ていました。
-"安心してね"と思いながら?
mayu:"本っ当にごめん!"と思いながら(笑)。でも、こんな機会で申し訳ないけど改めて愛されているんだなとも思いました。
-EMPiREの育ての親とも言える篠崎(純也)さんや赤窄(諒)さんと再びやっていくことについては、どう感じていましたか?
maho:すごく嬉しかったです。渡辺(淳之介/プロデューサー)さんからお話を貰ったときは"解散して新グループをやります"みたいな簡潔な話だったんですけど、翌日話したときに、篠崎さんや赤窄さんからも"EMPiREとしてこれから良くしていく道もたくさん考えたし、そのうえで、いったん終わらせて新しいグループとしてやっていくことに一番可能性がある"という話をいただいて。私たちもそれを信じて前向きに、自分たちにはもっとできることがありそうだなって思えたので、今も信じてやっています。
now:篠崎さんからExWHYZはこういうスタイルでやっていく、こういうコンセプトでやっていくというのを教えてもらったときに、今までにやったことがないような、楽しみなことがすごく待っているんだって思いました。新しいことを始めるにあたって、ちょっとは不安もあったんです。だけど、その不安も全部楽しみに変わっていったので、この6人でまた新しいことをできるのが楽しみな気持ちでしたね。
mikina:"解散します"と発表してから沈黙の時間が続いたので、ファンの人に受け入れてもらえるかという不安はやっぱりあったんです。でも、いろんな方がEMPiREをよりいい形にして、私たちと一緒に仕事をするためにたくさん考えてくださっているのを知って、すごくワクワクしました。それにラスト・ツアー("元EMPiREなりのラストツアー")も考えてくださって、切り替える時間だったり、ファンの人に感謝を伝える時間だったりも設けてくださったので、自分の中でもすごく前向きにいろんなことを受け入れられたというのはあります。
-ExWHYZとして始動したみなさんは、エージェントだけでなく、これから新しいファンも増やしていくことになるだと思います。少し気が早いですけど、ここまでの活動の手応えはどうですか?
mayu:やったことがないことに挑戦して、アルバムを制作したりした感じなので、すごく新鮮な気持ちでやれているなと思っていて。経験値自体は5年間でやってきたことはありつつ、気持ち的には新しい気持ちで、新しいグループをイチから作っていけるのが嬉しいですね。EMPiREの初期の初期のころの、不安ばかりで右も左もわからないところから始めていたのとは気持ちが違うというか。いろんな周りの人の支えとか信頼感とか、メンバー同士の絆みたいなのもあるので、自分がやってきたことにプライドも自信もありつつみたいな感じです。いろいろな経験値を持ったうえで新しいことができるのがすごく嬉しいなぁと思っています。ラッキーだなと。
-ところで、"蒼"がイメージ・カラーになったそうですけど、なぜ"蒼"になったんですか?
mayu:赤い炎より青い炎のほうが熱い、という意味で。
mikina:秘めた熱みたいなのがカッコいいなと。
-表面上はクールだけど内に熱を秘めている、と。アルバムを聴いて、歌声が大人っぽくなったのも変化として感じました。
now:レコーディングの回数を重ねるごとに、メンバーが"大人になったね"と褒めてくれるので、"私、大人になったな"ってしみじみと感じましたし、自信になりました。
-今回のアルバムのレコーディングでは、意識的に歌い方を変えていったんですか?
mikina:どっちかというと、素に近い感じだったのかな?
mayu:キーが高くない曲が多いから、今までより低いところで歌っていて。だから大人感、落ち着きが出たのかも。
maho:隠していたものを出しました(笑)。
yu-ki:今回は、初めましての方にレコーディングをしてもらったんです。なので、私たち自身もまっさらな気持ちでレコーディングに挑めました。
-というわけで、1stアルバム『xYZ』が完成しましたね。本当にいいアルバムになりました。相反することを言うようですけど、EMPiREからの進化も感じるし、ExWHYZとして新しく生まれ変わった感じもしたんです。
mayu:このアルバム自体は、EMPiREでやってきたことの延長線にあると思っていて。EMPiREでやっていくなかで"自分たちのらしさってなんだろう"って探し続けて、見つけてきたことを徹底的に濃くさせたアルバムだと感じます。新しいことは、これまでの経験がないと生まれないと思うので、それもあるなと。
-今mayuさんが言った"自分たちのらしさ"について、改めて聞いてみていいですか?
mayu:音楽的なことで言うとダンス・ミュージックというところで。"自由に踊ろう"みたいなことがずっとテーマとしてあったので、"Dance Your Dance"(「D.Y.D」歌詞)というところにも繋がってきているのかなと。
-なるほど。たしかに"自由に踊ろう"という言葉は、アルバムとしてもグループとしてもキーワードになっていそうです。できあがったアルバムにはどんな印象がありますか?
mikina:EMPiREでやってきたことが土台だとしたら、 一曲一曲がこれからの可能性。いろんな道を広げていく、始めの一歩の曲になっていると思っていて。だから全体を通して聴いたときには、すごくカラフルな――ラーメンのトッピングみたいな(笑)?
一同:(笑)
-と言いますと?
mikina:スープのベースは、EMPiREで培ってきた、長年継ぎ足してきたものがあるんです。そんななかでいろんなトッピングができていて、いろんな味を楽しめるんですよ。だから、これからのExWHYZの......ExWHYZの......。
-続けられそうですか?
maho:頑張れ(笑)!
mikina:ExWHYZという店が繁栄していく、広がっていく大事な1作目になったんじゃないかなと。そういうことです。恥ずかしい(笑)。
maho:mayuちゃんが言っていたことですけど、EMPiREとしてやってきたからこそ、そのなかで"こういうこともできるかもしれない"とか、自分たちのことを知っていったわけじゃないですか? だから新しいことへ前向きにチャレンジするエネルギーと、それを躊躇せずに楽しめる余裕もあって。進化を遂げつつ新しいことをやっていく感覚が、自分たちの中にもあるのかなと思いますね。やってきたこと、変わらないものを大切にしたい気持ちもメンバーの中にあるので、そういう気持ちも作品に出ているのかなと。
yu-ki:うん、EMPiRE時代に学んだことをベースに、可能性を拡げられたアルバムだなと思います。
now:EMPiREでの経験があってこそのアルバムですね。
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