Japanese
ExWHYZ
Skream! マガジン 2023年11月号掲載
2023.10.19 @Zepp Haneda(TOKYO)
Writer : 宮﨑 大樹 Photographer:sotobayashi kenta
ExWHYZが7月から回ってきたツアー"eLATION"。そのパート1"Live House Series"では全国のライヴハウスをワンマン形式で回り、続くパート2では"with Special Guest Series"と題して、ExWHYZのサウンド・プロデュースに携わってきたSeiho、大沢伸一、yahyelを招いてツーマン・ライヴが行われた。こうしてゲストの面々を見返してみると、ExWHYZ楽曲の高いクオリティが錚々たるアーティストのクリエイティヴィティによっていかに支えられてきたかがわかる。だからこそ、このようなアーティストたちとのツーマン・ツアーが成立するようなガールズ・グループは、ExWHYZ以外にほかならない。本稿では、パート2のファイナルとしてZepp Haneda(TOKYO)で行われたyahyelとの公演の模様を記す。
会場は、mayuの影ナレでウェーブが発生するなど、開演前からパーティーのような様相だった。実現しただけでも価値があるこのツーマンに、誰もがすでに高揚状態になっていたのだ。フィードバック・ノイズが鳴りだし、大歓声が上がるなかyahyelのライヴ・パフォーマンスが始まる。1曲目の「Mine」から赤い照明を背に、篠田ミル、大井一彌、山田健人が鳴らす重厚なサウンドと、池貝 峻の甘くセクシーな歌声が会場を異空間に塗り替える。オーディエンスが一瞬にしてyahyelの圧倒的な音楽に引きこまれていくのがわかる。続く「Sheep」からはVJ演出も施され、彼らが創造する音世界がさらにその解像度を上げていった。「Why」、「Once」と楽曲をパフォーマンスするたびに、世界の景色が次々と移り変わっていく様子に、まるで星々を旅する壮大なSF映画の中に入り込んだような錯覚すら覚えた。
前半はキーボードを演奏しながらの歌唱スタイルを取る池貝だったが、続く「The Flare」からはステージ中央でスタンド・マイクを手にし、「Highway」、「ID」と昨年2022年にリリースされたシングル曲を並べる。彼らの容赦なしの攻めっぷりには舌を巻いた。後半に差し掛かると池貝が「Mex」の曲中にフロアへ飛び降り、yahyelの音楽で恍惚とした表情になっているオーディエンスの表情を窺うようにしながら彼らの眼前を歩いていった。ステージに戻った池貝は、フロアに向かって"寝ぼけてんじゃねえぞ!"と一喝。最後は「TAO」を披露し無言でステージを去っていく。徹頭徹尾、鮮烈なパフォーマンスで魅せたyahyelから醸し出されるすごみが強く印象に残る時間だった。
そんなyahyelからバトンを繋がれたExWHYZ(※midorikoは活動休止中のため5人での出演)は、ファンク調の「6WHYZ」で口火を切った。本楽曲はまさにそのyahyelの山田健人と篠田ミルが提供した自己紹介ラップ曲ということもあり、必然的とも言える選曲だ。ExWHYZメンバーは目の前のマスターからパワーを貰ったことで、音源以上に生き生きとした声の表情でフロウしていく。メンバーそれぞれに焦点を当てたパートに切り替えるたびに、フロアからは大きな歓声が上がった。ここからロック・サウンドの「FIRST STEP」、大人なExWHYZで観る者を"虜"にする「虜」と、ジャンルをまたいで音楽を届けていく。ダンス・ミュージックのイメージが強いグループではあるが、彼女たちはもっと自由な存在なのだと改めて思い知らされた。
MCではメンバーがyahyelのライヴを観て大興奮していたことが語られる。実際yahyelのパフォーマンスに触発されたこともあるのだろう、この日のExWHYZメンバーはある種のゾーンのようなものに入っていたように思えた。アルバム『xANADU』と同じく表題曲から繋げられた「BLAZE」では、まさに炎のように熱が入った歌とダンスでマスターと一体となってZeppを揺らし、「Obsession」、「ANSWER」とキラーチューンを畳み掛ける。続いて最新EP『HOW HIGH?』から「There's no limits」を披露したのだが、目まぐるしい曲展開に合わせてステージ上では楽曲が様々な表情に変わっていくところが痛快で、想像していた以上にライヴで化ける楽曲だった。また、この「There's no limits」から「Universe」への流れも最高に気持ち良かった。
本編ラスト・スパートは、mikinaが"最後、みんなで一緒に歌ってひとつになりましょう!"と声を上げて「STAY WITH Me」を披露する。その言葉通りにExWHYZとマスターがひとつになる空間を作り上げてから、再びmikinaが語り掛ける。
"次にやる曲もyahyelの山田健人さんと篠田ミルさんが作ってくださった曲になるんですけど、ちょうど1年前くらいに、私たちは名前ごとグループがガラっと変わった瞬間がありまして。そのときはパフォーマンスだったりとか、いろんな面で急ピッチで変わらなきゃいけないなって当時思っていたので、心もそのスピード感に合わせて走らせていたんですけど、山田さんたちが作ってくださる楽曲の中にはいつでも私たちの芯の部分が入っていて。だから、そのスピードに心がもみくちゃにされそうになっても、いつでもその楽曲が私たちの心とリンクしてくれるから、ずっと自分のままの姿でステージに立ち続けていられたんだと思っています"
yahyelとオーディエンスへの感謝の想いを述べてから、本編ラストには「Everything」を届けた。この時点で会場のZepp Hanedaは充実感と幸福感でいっぱいだったのだが、いつどこで大きな仕掛けをしてくるのがわからないのがExWHYZチームだ。アンコールに応えて登場した彼女たちは、突如"As you wish"とタイトルコールをして、生バンド&ストリングス編成で新曲をサプライズ披露した。この「As you wish」は、EMPiRE楽曲以来となるoniによるプロデュース、且つ作詞はJxSxK(渡辺淳之介)が務めるという、メンバーにとっても元エージェントのマスターにとっても特別な想いを抱く楽曲だ。そして、ストーリーとしてのエモさに負けないくらいのエモーショナルなバラードで歌い上げる"愛してよ 愛してよ"というサビメロは、初見でも目頭が熱くなるほど情感たっぷりなものだった。アンコールの締めくくりに、ExWHYZ史上最速のバンド・サウンド曲「NOT SORRY」で全力疾走。本誌インタビュー(※2023年10月号掲載)で"来年はフェスに出られる存在になりたい"と野望を口にする彼女たちにとって、その起爆剤になりそうなバンド編成の「NOT SORRY」のパワーを見せつけて"eLATION"ツアーのパート2はフィナーレを迎えた。
なお"eLATION"ツアーはここで完結と思われたが、"Final Series: YEAREND PARTY"と題したクラブハウス・ツアーがこの日発表された。彼女たちにとって濃厚すぎた2023年がどう締めくくられるのか、刮目していこう。
[Setlist]
■yahyel
1. Mine
2. Sheep
3. Why
4. Once
5. The Flare
6. Highway
7. ID
8. Mex
9. TAO
■ExWHYZ
1. 6WHYZ
2. FIRST STEP
3. 虜
4. xANADU~BLAZE
5. Obsession
6. ANSWER
7. There's no limits
8. Universe
9. STAY WITH Me
10. Everything
En1. As you wish
En2. NOT SORRY
TOUR INFORMATION
"ExWHYZ TOUR 2023 'eLATION'part.3 [Final Series: YEAREND PARTY]"
11月25日(土)福岡 LIVEHOUSE evoL
OPEN 15:00 / START 15:30
Starring:mikina[ExWHYZ]DJ SET / ExWHYZ
12月9日(土)CLUB PICCADILLY UMEDA OSAKA
OPEN 15:00 / START 15:30
Starring:mikina[ExWHYZ]DJ SET / ExWHYZ
12月13日(水)東京 渋谷 WOMBLIVE
OPEN 25:30 / START 26:00
Starring:80KIDZ / Shin Sakiura / ExWHYZ
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