Japanese
ExWHYZ
Skream! マガジン 2024年10月号掲載
2024.09.08 @Zepp Shinjuku (TOKYO)
Writer :宮﨑 大樹 Photographer:山川 哲矢
ExWHYZにとって"Futura Free"ツアー("ExWHYZ TOUR 2024 'Futura Free'")は、グループの思わぬ形でのターニング・ポイントとなってしまった。2024年5月より19都市20公演を回る全国ツアーとして始まったこのツアーの期間中に、メンバーのmayuが体調不良により活動休止となり、彼女たちは4人でツアーを回ることになる。そして以前より活動休止中だったmidorikoがグループを脱退することに。当然このダメージは深刻だ。実際、本誌で最新EP『Sweet & Sour』について取材した際(※2024年8月号掲載)に、筆者は4人(yu-ki、maho、mikina、now)のいつもの笑顔の中から影を感じ取っていた。それでもこの逆境は、奇しくもグループにとっての成長痛になっていたことも事実だ。歌唱、ダンスと個のスキル的な成長はもちろんだが、それ以上に精神的な面での成長が目覚ましかった。
前置きが少し長くなってしまったが、この経緯はどうしても記事という形で残しておきたかったのでご容赦いただきたい。そんな"Futura Free"ツアーの追加公演が、サポート・メンバーにExWHYZの楽曲も手掛ける音楽プロデューサー/アーティストのShin Sakiura、米津玄師やiri、ちゃんみな等のサポート・ドラムを務める堀 正輝を招いて開催された。
オープニングはShin Sakiuraと堀 正輝のJAMセッションからスタート。セッションの後半でExWHYZメンバーが登場し「DIVE」のパフォーマンスが始まった。ステージを照らすのは深海を思わせるブルーのライト。その中で有機的なドラムのビートと歪むギターが躍動し、メンバーは大人びた艶のある歌唱を聴かせる。サビの"揺れろ yeah 揺れろ baby"の声に応えて、マスター(※ExWHYZファンの総称)はフロアで音楽の波にゆらゆらと揺れていた。「DIVE」から「メトロノーム」へと繋げてBPMを上げて加速し「WEEKEND」へ。4人の歌声は、サポート・メンバーの鳴らす音と合わさる調和的な美しさを見せたかと思えば、要所のパートでは一歩前に出て個性と存在感を放つ。そうやって1曲の中でも多様な魅力を見せていた。
自己紹介とサポート・メンバーの紹介を終えると、フロアの様子を見たmahoは"みんなのテンションが上がっているのが分かる"と話しご満悦。序盤からステージ、フロア共にヴァイブス高めな状態のまま「Unknown Sense」でライヴは再開した。イントロで大歓声が上がり、バチバチのレーザーが会場を縦横無尽に駆け巡る。重低音が身体にビビビっと響くと否応なしにテンションが上がるもので、マスターはドロップのパートで叫びながら飛び跳ねている。曲中で"みんなまだいけるの?"と挑発的に煽るmikinaの姿もカッコ良かった。さらにエレクトロを並べる形で「ANSWER」に移ると、再びイントロで歓声が上がる。歌舞伎町という土地柄もあるだろうが、本格ダンス・ミュージックにスタイリッシュなVJ演出、自由に踊るオーディエンスが作り出す波――この光景はガールズ・ユニットのライヴとは思えず、まるで大型のクラブ・イベントにでも足を踏み入れたような感覚だ。そんなことを思ったばかりなのに、続くバンド・サウンドの「FIRST STEP」でロック・バンド然とした熱いライヴも見せてくれるのだから、してやられた。nowが"新宿最高じゃん!"と声を上げてから駆け抜けていった末に、バンドの演奏に後押しされ120パーセントのパワーで歌うmahoの落ちサビの迫力がすごかった。ExWHYZはつい最近某テレビ番組にゲスト出演して"おもしろ美女軍団"なんて呼ばれていたが、やはり彼女たちの魅力の核はライヴだ。"おもしろ美女軍団"の面影はステージにはない。
中盤のMCでは、ライヴ前夜にmahoからメンバーに向けて"明日が楽しみだから、みんなでお家でオムライスを作ろう"と提案したエピソードが語られる。その後は言いだしっぺのmahoがそのくだりを忘れてしまったのだが、帰宅途中にnowから"オムライス作った!"というメッセージが送られてきて、mahoもオムライスを作らざるを得なくなったという。ちなみにyu-kiはオムライスの話をスルー、mikinaはそもそも話を聞いていなかったらしい。前言撤回。"おもしろ美女軍団"の片鱗はありました。
そんな緩めのMCの直後に、この夜のハイライトの1つとも言える「4:00 a.m」を披露。Shin Sakiuraがエレキ・ギターから持ち替えたアコースティック・ギターを鳴らし、ExWHYZメンバーはマイク・スタンドを使うスタイルで歌唱。振付も特別バージョンになっている。バックのスクリーンには生映像がモノクロ加工で投影されていて、演奏、パフォーマンス、演出が三位一体となってなんとも美しいアートな世界を築き上げた。
本編後半は圧巻のセクションだった。「xANADU」からシームレスに繋がれた「BLAZE」で燃え上がるような歌唱とダンスを見せ、さらに「Obsession」を続けアグレッシヴに攻め立てる。mikinaの放つ殺し文句"見逃さないで"にも力が入っていた。続いて「Our Song」へ。この曲は、タイトル通りにExWHYZとマスターたちの歌だ。だからこそ、この曲をライヴで聴いていると1曲を通してメンバーとマスターが会話をしているように感じられる。今日の楽しさを分かち合うように、メンバーとマスターで大きなシンガロングを起こす。楽しさと、幸せと、もうすぐライヴが終わってしまう淋しさで胸がいっぱいになる瞬間が訪れた。そうして「Everything」で本編を締めくくる。「Our Song」から一転、最後は一人一人の歌声にじっくり耳を傾けるマスターの姿が印象的だ。パフォーマンスをする4人の表情はキラキラと輝いていた。
アンコールは1曲目に「NIGHT COASTER」を初披露。この曲で生まれる、深夜の高速道路を走るような疾走感がたまらない。ライヴとしては、緩急のある振付でダンスの見せ場が多い印象だ。パフォーマンス終わりのMCでは激しいダンスでメンバーの息が上がっていたが、最後は「NOT SORRY」で拳を上げ、声を上げ、全てを出し切った。
ExWHYZは、2024年を締めくくるツアー"ExWHYZ TOUR 2024 'HOPE'"を12月に回る。冒頭に記した通り、"Futura Free"ツアーはポジティヴなことだけではなかった。だがしかし、今回のツアーでyu-ki、maho、mikina、nowの4人がパワーアップしたのは間違いない。ここにmayuが復帰したらどうなるか、とても楽しみな気持ちになれるライヴだった。いろいろあった2024年だが、ここからのExWHYZには"HOPE=希望"しかない。
[Setlist]
1. DIVE
2. メトロノーム
3. WEEKEND
4. Unknown Sense
5. ANSWER
6. FIRST STEP
7. Secret Secret [Shin Sakiura REMIX]
8. Higher
9. Shall We
10. 4:00 a.m [Acoustic Ver.]
11. Sweet & Sour
12. Fleeting
13. xANADU
14. BLAZE
15. Obsession
16. Our Song
17. Everything
En1. NIGHT COASTER
En2. NOT SORRY
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