Japanese
ラックライフ
2023年02月号掲載
Member:PON(Vo/Gt)
Interviewer:藤坂 綾
ラックライフが両A面シングル『しるし / ℃』をリリース。それぞれTVアニメ"文豪ストレイドッグス"の第4シーズンED主題歌とTVアニメ"ツルネ -つながりの一射-"のOP主題歌となる今作は、どちらも彼ららしいまっすぐで情熱的な楽曲となっている。この2作品に込めた想いはもちろんのこと、そこに重なる自身の想い、これまでの道のりを振り返りながら頭に浮かぶたくさんへの人への想いをPONにたっぷり話してもらった。
-両A面シングル、完成されて手応えはいかがですか。
この2曲ができたことは、自分にとってすごく自信になった気がします。自分の好きな歌がちゃんと書けてるなっていう感じがして。あんな歌にしたいな、こんな歌にしたいなって必死に書いてるうちに曲ができて、できたときは完成した達成感でよっしゃ! ってちょっとハイになってるじゃないですか。でもそこから抜けて改めて聴いたり、練習で歌ったりしたときに、"あー、これすごくいい歌じゃないか"ってちゃんと思えているので、自分たちにとってとても大事な2曲になるんじゃないかなと感じます。
-これまでの曲もそうだったと思うのですが、それをまた越えてきたという感じですか。
書けば書くほどハードルは上がっていくじゃないですか。この曲を越えていかなきゃダメだとか、今が一番かっこ良くありたいとか。それは常々思ってるけど、やっぱそれってめっちゃ難しいと感じるんですよね。でも新しく作った歌で自分が感動できているということは、それがちゃんとできている証拠なのかなって今すごく思いますね。
-アニメのタイアップとしてずっと続けてきてのプレッシャーというのは?
プレッシャーはあんまりないかも。"文豪ストレイドッグス"に関しては(同作のタイアップが)もう5曲目で、"ツルネ"に関しては3曲目なんですよ。だから作品の内容もちゃんとわかってるし、自分も好きで読んだし観たし、その作品が自分の中に入ってる。だからこそ絶対間違えへんし、大丈夫みたいな謎の自信があるというか。この2作品はもう自分と一体化してるんですよ。自分とキャラクターが重なるところも知ってるし、どんなやつらが出てきてどんなふうに思って、みたいなことが自分の中に全部もう入ってるから、PONが勝手に書いても大丈夫くらいに思ってる作品というか。いい曲を書くぞっていうプレッシャーはもちろんあるんですけど、作品に対してのプレッシャーはもうないかもしれないな。
-それはどこのタイミングくらいからなんですか?
えー、ここからかも、もしかしたら。
-それは今おっしゃったようにPONさんが作品と一体化してきたから、ですか。
そうそう。もうなんも考えんでも書けるくらいの感じで、あとはどのシーンを切り取って自分と重ねようかって思ってるくらいだから、原作を読んでどこのシーンが映えるかがわかったらそこを切り取って、そのシーンに重なる俺の人生のシーンに重ねる。「しるし」やったら誰かに見つけてもらった瞬間とか。今回はそういうことがパパーンってできたというか。もう知ってるというかね、もう出てきてるんですよ、僕も。"文豪ストレイドッグス"にも"ツルネ"にも、もう僕出てきてるんですよ(笑)。
-あー、なるほど、そういうことですか。
もうそれくらいの気持ちですね。自分と重なりまくってるから、誰に乗り移ろうかなってそれくらいの感じ。"文豪ストレイドッグス"は原作の中で、それぞれのキャラクターがそこにいるきっかけみたいなものがあるんですよ。探偵社とかポートマフィアとか、みんなそれぞれの組織に属してるんですけど、それぞれがそこにいるきっかけは誰かが作ってくれてるんです。自分がここにいるきっかけを作ってくれた大切な人がいるんですよ。だからそれを自分と重ねて、自分が今ラックライフでいるきっかけとかPONであるきっかけ、ライヴハウスにいるきっかけとかそういうのを歌にしようと思って。
-そこまで一体化できる魅力というのはどういうところなんでしょうか。
人間臭い人たちがたくさん出てるところですかね。異能力を使ったりしてぶっ飛んだ設定ではあるけど、そこにすごく生々しい人間が描かれてるというか、いいも悪いも含めて、弱いところ、強いところ、かっこいいところ、情けないところが全部描かれていて、そこに惹き込まれるんかな、好きになっちゃうんかなって。そこは人間と一緒やなって感じやし、自分もそういうところあるし。だから通ずる部分がたくさんあるんだと思いますね。
-私は勝手に中島 敦("文豪ストレイドッグス"の主人公)になって「しるし」を聴いてみたんですけど、もう胸がいっぱいになってしまって......。もちろん自分とも重なるところがたくさんあるし、誰にでも重なる歌だなって。
そうそう。僕は今回(江戸川)乱歩さんをイメージして書いてるんですけど、それぞれのキャラクターにそういうところがあるんですよ、この"文豪ストレイドッグス"って。で、同じようにみんなそれがあるんですよね、現実世界で。みんなどうにかなってここにいるわけじゃないですか。何かきっかけがあって、例えばライターさんになろうとか、媒体の編集で働こうとか、ミュージシャンになろうとか。何かきっかけがあって人生が変わる瞬間があって、それを認めてくれる人がいるじゃないですか。かわいがってくれる先輩でもいいし、ライバルでもいいし、仲間でもいいし。
-はい。
そいつがいるから頑張れるとか、その人に認めてもらえるから自分は今ここにいるんやなみたいなことを、キャラクターにあてはめて聴くのもいいけど、それをもっと深いところ、自分自身のいる環境に当てはめて聴いてほしいなって思っていて。僕にとってライヴハウスにいる理由とかきっかけは、聴いてくれる人がいるからなんですよね。多かろうと少なかろうと、言葉を話さずともただ向かい合って、俺が歌った歌を受け取ってくれる人がいるだけで良かったというか。それだけが僕らにとって救いになるし、ライヴハウスでラックライフが生きていくっていうことの"しるし"なんですよ。あなたがそれを与えてくれたんだって。
-なるほど。
みんな人と一緒に生きてるじゃないですか。ってことは何かしら影響を受けて生きてるってことなんですよね。自分が自分でいられるのって結局誰かが引っ張ってくれたからで、誰かが守ってくれたり、側にいてくれたり、見守ってくれたりするから自分が自分でいられるんちゃうかなって。僕はそれをライヴハウスですごく感じてきたので、それを歌にしようと思ってできた歌でもあるんです。あんなに心が動く場所を僕は知らないし、あんなに喜怒哀楽が生まれる場所って、"怒"はあんまりないけど、感情が生まれる場所を僕は知らない。30分のライヴでそれができてしまうって、そんなことなかなかないじゃないですか。そう思ったらめっちゃやべー場所なんですよ、ライヴハウスって。
-自分でも信じられないほど心が動きますよね。
だからやべー場所でもあるんですけど、そんな自分になれたりできたりする場所っておもろ! って未だに思いますね。めっちゃ爆笑した後にめっちゃ泣いてるとか、去年回ったツアーでの俺なんですけど(笑) 、そういうことができるところって他にないし、そういうところがあり続けてくれて、そう思わせ続けてくれてるってありがたいし、めっちゃ好きやなって。これはライヴハウスに通ってる子たちと一緒で、生きる元気をあそこで貰ってるっていうのは俺らも一緒です。
-じゃあコロナの時期はしんどかったでしょうね。
もう絶望ですよ。絶望というか空っぽ。テレビの音楽番組とか一切観たくないし、でもかかってるんですよね、音楽って。自分たちは歌う場所がなくなって、誰にも音楽を届けられへんし、必要とされてる実感もなくて虚しいと思ってても、テレビからはバンバン音楽が流れてくるし、ラジオからも流れてくるし、買い物行ったらそこでも流れてくるし。そこで友達の曲も流れてくるじゃないですか。で、くっそー! って思ったりして。音楽は世界を救うとかいう番組をテレビでやってたりして、じゃあ俺らのやってたことは音楽じゃなかったのかなとか、必要とされないと音楽じゃないのかとか考えました。キツすぎて川ばっかり行ってて、僕川で曲作りするんですけど、そのときは全然作れなくて、もう音楽やりたくなくて。だから頭空っぽにするためだけにアコギも持たず、原チャリで川行って空ばっか見てるみたいな、そんな日が続いてました。
-そうでしたか。
曲なんかもう書いてもしゃあないやんって思ったし、浮かんでもけぇへんし。くっそーとか、悔しいとかいう気持ちがあったら曲は書けるけど、空っぽになっちゃったからただ虚しいだけで。虚しくて気力すらなくて、ぼーっとするしかなかった。1~2ヶ月くらいずっとそんな感じで、でも気づいたら音楽のこと考えてるんですよね。音楽から離れたくて、音楽のこと考えたくなくて、音楽をやめたくてそこに行ってるのに、気づいたらライヴハウス大丈夫なんかなとか、友達のバンドマンとかライヴハウスで出会った人たちとか、みんな元気かなって考えてたりするんですよ。で、気づいたら鼻歌歌ってるし、なんじゃこれ、俺めっちゃ音楽好きやんって。いろんな人の顔が浮かんだとき、俺は歌うことでしかみんなに会いに行く術を知らないから、もうライヴハウスに行くしかないじゃないですか。だったら新しい歌作らなくちゃダメじゃんってなって、やっと1曲「あなたを」(2021年リリースの1stデジタル・シングル)を作って、そこからまたちょっとずつ回り出した感じです。
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