Japanese
ラックライフ
Skream! マガジン 2024年04月号掲載
2024.03.15 @豊洲PIT
Writer 藤坂 綾 Photographer:"SUGI" Yuuya Sugiura
結成16周年の当日となる3月15日、"僕らの生まれた日"と題したライヴを豊洲PITで開催したラックライフ。ソールド・アウトの会場は世界各国から集まったファンで埋め尽くされ、その景色だけでも感慨深い。SEに合わせ大きく鳴り響く手拍子が、ステージに現れた4人を歓迎する。LOVE大石(Dr)のもとに集まったPON(Vo/Gt)、ikoma(Gt/Cho)、たく(Ba)が拳をぶつけ合い、それぞれの位置に着くと「℃」。初っ端からど直球のフル・スロットル、なんとも"らしい"幕開けだ。「ファンファーレ」、「リピート」とストイックなバンドの音とPONの熱い歌声でいいコントラストを描きながら、直球勝負で挑んでいく。
"3月15日、16歳になりました。おめでとう。ありがとう"とPONが言うと、割れんばかりの拍手と歓声が。嬉しそうに"いつもやれよ!"とツッコみ、デビュー当時のことを振り返る4人。面白おかしく話しながらも"ちゃんと歩んできた16年でした。今がその最先端、一番カッコいいラックライフです。あなたの心に刺さって抜けない歌を歌いにやって参りました"と言い「Naru」を披露。その想いを届けようとちぎれそうな声で必死に歌うPON、続く「初めの一歩」では"音楽であなたの世界を変えたい!"と叫び、とびきりの笑顔を見せる。その笑顔につられるかのように、会場は多幸感に包まれてゆく。
ラックライフの音楽に触れたことがある人ならわかるだろうが、彼らの音楽にはまったく嘘がない。もっと言えば、種も仕掛けもまったくない。魔法なんか絶対使えない4人が、ただただその想いを、ただただ心を込めて届けるだけ。そしてその"想い"というのは誰もがきっと想うことで、だからこそこんなにも胸に響くし、心の奥深くに刺さってしまうのだ。形振り構わず、ただそれだけを大切にする4人を目の前にして、改めてこのバンドのすごさ、人間力のすごさを思い知る。
"16年やってきた先っちょで歌う歌を「信じてる」。16年やってきてまだ信じてんねん。何かが変わるって、何かを変えられるって、あなたの世界が変わるって、俺の世界が変わるって、いまだにまだ信じてる。これからもずっと信じてると思う。だからまっすぐまっすぐ歌っていこうと思います"――変わらぬ想いを歌った最新シングル「Believe」、"いつだってあなたの幸せを願ってる"と力の限り叫んだ「理想像」、大きな手拍子のなか歌い始めた「弱い虫」、青い照明が幻想的な「しるし」で、遠くの街からひとりで来たであろう人、初めてラックライフのライヴに来たであろう人、昔からのファン、新しいファン、アニメで知ったファン、この場所に集まったすべての人の想いをそっと掬いあげる。
"順風満帆やったわけではない。どっちかと言えば思うようにいかないことばかり。でもとてつもなく幸せやと思う。あなたの顔を見ながら歌って涙が出ることを誇りに思うし、あなたが泣いてくれること、笑ってくれること、そこにいてくれること、とてもとても誇りに思う。みんなみんな幸せにしたいと思ってる。そんな気持ちで、たくさんの人と出会わせてくれた歌を歌います"と言い「名前を呼ぶよ」。立ち尽くしステージをじっと見つめる人、想いが込み上げて声を上げる人、そして全員での合唱は透き通るように美しく"いつもありがとうばっかり。でもそれがほんまの気持ち"と「軌跡」、"続けてきて良かった。あなたがいたから頑張ってこれた"と「Hand」へと続く。自分に嘘つかず、誰にも嘘つかず、ただひたすらに歩いてきたからこその景色。どこまでも人間臭く、人を愛し、愛し抜いてきたからこそのドラマチックな瞬間に、心の震えが止まらない。
"あげたくてやってるんだけど、やればやるほど貰ってる気がして、またやらなって思います。ありがとう"――3月1日に手術をし、いろんなことを考えたというPON。"自分がいなくなっても世界は回ってくけど、やっぱり好きな人の側にいたい。好きなものを好きと言って、そういうことがずっと続けばいいなと思った。これから先もずっとずっと一緒にいられるように......健康診断に行こうなー! 生きろよ! あんたが死んでも俺はおもろいことをやる。おらんかったら寂しいし、おりたいやろ。一生懸命やるからできるだけ一緒にいてください。これから先もずっとずっと続いていきますように"と言い「ハルカヒカリ」へと繋ぐ。最後の力を振り絞り、それでも丁寧に、ひとつひとつの音と言葉を届けきり、"ありがとうございました。ラックライフでした。また会いましょう"と本編を締めくくる。
アンコールでは再び16年を振り返るなか、大石が涙する場面も。4人の関係性、人間性が垣間見え思わずぐっときてしまう。"あんたがいなくても俺は歌うけど、あんたがいてくれたほうが嬉しいねん。だからいつでも帰って来てください。あなたがずっとずっと帰って来られる場所であれるように、大事に大事に作った歌"と新曲を披露。そして、"あなたが一番幸せでありますように"と歌った「サニーデイ」ではメンバー全員ご機嫌な姿を見せ、"またライヴハウスで会いましょう。大阪高槻、ラックライフでした"と幕を閉じた。
バンドの歴史に加え、その人の人生や生き様を感じることができるのがライヴだと、私はそう思っている。この日のラックライフは間違いなくそのすべてを見せてくれたし、惜しみなくさらけ出してくれた。というよりこれがいつもの彼らのライヴであり、いつも通りの姿だ。だから何がすごいかって、毎回それを更新し続けているということで、いつでもそのままの姿がそのときの最高地点で、MCが長いのも、根っからの関西人なのも、心配かけまいと笑えない話を笑いながら話すのも、それを泣いたり笑ったりしながら支える想いも、全部いつも通りで、全部バンド史上最高の姿だということ。こんなバンドと出会えたこと、もう誇りでしかないでしょう。だからこの先もずっと見続けていきたい。この日16年の最高を刻んだラックライフのこれからを、できればずっと見続けていきたい。この命が続く限り、彼らが歌い続ける限り、そんな日は確かにくる。その喜びを胸に、できればこの日出会ったみんなも一緒に、またライヴハウスで会いましょう。
- 1
LIVE INFO
- 2024.12.22
-
ExWHYZ
ストレイテナー
back number
Helsinki Lambda Club
tacica
シノダ(ヒトリエ)
上白石萌音
フィロソフィーのダンス
Lucky Kilimanjaro
大森靖子
あいみょん
WONK
Aooo
People In The Box
ザ50回転ズ
Homecomings
DOES
怒髪天
"MERRY ROCK PARADE 2024"
ずっと真夜中でいいのに。
majiko
ゴホウビ
miida × stico
さめざめ
小林柊矢
TK from 凛として時雨
adieu(上白石萌歌)
MyGO!!!!!
PEOPLE 1
新しい学校のリーダーズ
LEEVELLES × 名無し之太郎
- 2024.12.23
-
DOES
Cody・Lee(李)
LiVS
ドレスコーズ
Cody・Lee(李)
RAY×BELLRING少女ハート
坂本慎太郎
原因は自分にある。
東京初期衝動
- 2024.12.24
-
羊文学
川上洋平([Alexandros])
藤巻亮太
ポップしなないで
CIVILIAN
Plastic Tree
yama
- 2024.12.25
-
UNISON SQUARE GARDEN
原因は自分にある。
ExWHYZ
サンドリオン
川上洋平([Alexandros])
豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL
シノダ(ヒトリエ)
ずっと真夜中でいいのに。
- 2024.12.26
-
BiS
いゔどっと
優里
Cwondo
LACCO TOWER
ネクライトーキー / kobore
UVERworld
Dannie May
- 2024.12.27
-
いゔどっと
"FM802 RADIO CRAZY 2024"
優里
TK(凛として時雨)
シノダ(ヒトリエ)
賽
Devil ANTHEM.
"TOKYO COUNT DOWN 2024"
ネクライトーキー / 3markets[ ]
ビッケブランカ
ExWHYZ
煮ル果実
神聖かまってちゃん
SANDAL TELEPHONE
ウソツキ
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.28
-
CENT
ザ・クロマニヨンズ × go!go!vanillas
the paddles
"FM802 RADIO CRAZY 2024"
TK(凛として時雨)
シノダ(ヒトリエ)
ADAM at
TENDOUJI
DJ後藤まりこ × クリトリック・リス
鯨木
Homecomings
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
モノブライト
BiS
THE YELLOW MONKEY
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI / PIGGS / Wang Dang Doodle / ゆっきゅん
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.29
-
"FM802 RADIO CRAZY 2024"
ADAM at
DIALOGUE+
Aooo
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.30
-
Dragon Ash × The BONEZ
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.31
-
Nornis / ROF-MAO / 葛葉 ほか
"第8回 ももいろ歌合戦 ~愛の大晦日~"
フラワーカンパニーズ
FINLANDS
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
大森靖子
9mm Parabellum Bullet×アルカラ
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2025.01.03
-
JIMMY EAT WORLD
- 2025.01.04
-
私立恵比寿中学
RAY×BELLRING少女ハート
いゔどっと
sajou no hana
PRIMAL SCREAM / ST. VINCENT / JIMMY EAT WORLD ほか
- 2025.01.05
-
RAY×BELLRING少女ハート
PRIMAL SCREAM
Base Ball Bear
WEEZER / MANIC STREET PREACHERS / DIGITALISM ほか
PIGGS
- 2025.01.06
-
THE JESUS AND MARY CHAIN
- 2025.01.07
-
WEEZER
PRIMAL SCREAM
GANG PARADE × 寺中友将(KEYTALK)
レイラ
- 2025.01.08
-
あいみょん
MONOEYES ※振替公演
WEEZER
THE YELLOW MONKEY
RELEASE INFO
- 2024.12.25
- 2024.12.26
- 2024.12.27
- 2024.12.28
- 2025.01.01
- 2025.01.06
- 2025.01.08
- 2025.01.10
- 2025.01.12
- 2025.01.14
- 2025.01.15
- 2025.01.17
- 2025.01.20
- 2025.01.22
- 2025.01.24
- 2025.01.29
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ST. VINCENT
Skream! 2024年12月号