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DISC REVIEW

合歓る - bridges

Laura day romance

合歓る - bridges

今年2月発表の『合歓る - walls』と対になる2部作の後編であることを踏まえると、本作『合歓る - bridges』の野心には目が覚める思いがする。オープニング時点で明示的なエレクトロへの接近と凝り性なスタジオ・ワークは、つとめてギター・オルタナティヴだった前編との対比として鮮やかだし、2部作という施策の必然性を浮き彫りにしているからだ。ブラスを導入したTrack.7に至るまでの中盤の運びは儚くも意外性に満ち、そこからバンド・サウンドへと静かに収束する終盤においても一筋縄ではいかないポストロック的な表情すらが浮かんでいる。2部作の完結編であると同時に、今後のさらなる飛躍へのまさに橋渡しとなる予感を抱かせる一枚。(藤村 太智)

ENSEMBLE

Arakezuri

ENSEMBLE

来年、バンド史上最大キャパとなるZepp Shinjukuワンマンに挑むArakezuri。この挑戦を前に、渾身の20曲入りとなるアルバムをリリース。会場が大きくなってもフロアの端から端まで誰一人置いていかない、そんな誓いと決意が1曲目「シンガロング」から頼もしく響く。アグレッシヴなショート・チューン「RED」に、ラップ調のミドル・ナンバー「あらすじ」等、多様なサウンドを吸収した独自のロックに乗せて、心を突き動かすストレートな言葉たち。彼等の音楽は、ライヴで鳴らしオーディエンスと分かち合って初めて完成する、まさにリスナーと共に作り上げる"アンサンブル"だ。Zeppに轟くであろうシンガロングもきっと、そこにあなたの居場所を作ってくれるはず。(中尾 佳奈)

Abduct

KEPURA

Abduct

2020年9月の活動開始以降、コンスタントなリリースやワンマン・ツアー開催、準備期間としての活動休止を経て、バンド名の変更とともにシーンに舞い戻った4ピース・バンド KEPURA。満を持して繰り出されたメジャー1stアルバムは、彼等の意思表明そのものであり、挑戦を重ねた意欲作だ。一聴してまずその引き出しの多さと、その根源たる音楽的探究心を楽曲として発露させる表現力には舌を巻くが、表題曲「Abduct」での筆致にも象徴されるように、時として迷いすらも肯定できるだけの"迷わず信じた"ものが核となり、ジャンルレスに鳴る楽曲群に確かな自由意志を宿している。続く旅路に期待の高まる、再出発を彩る一枚。(矢島 康汰)

逆鱗

ポルカドットスティングレイ

逆鱗

ポルカドットスティングレイの約3年ぶりのフル・アルバム『逆鱗』。歌詞やサウンドにちりばめられた"ポケモン"要素が愛好家たちに"効果はばつぐん!"な、プロジェクト"Pokémon Music Collective"の「ゴーストダイブ」とTVアニメ"ポケットモンスター"エンディング・テーマ「ねてもさめても」をはじめ、雫(Vo/Gt)の"教祖感"溢れる「魔物」、少女性を見せる「あのね、」等、恒例の多様なタイアップ曲は各作品の世界観とバンドのアイデンティティとを融合させるクリエイティヴィティが光る仕上がり。"見てろ、こっちの番だ。"とのキャッチコピーに相応しい、新フェーズのポルカを体感できるアルバムだ。(矢島 康汰)

マウスピリッツ

キュウソネコカミ

マウスピリッツ

昨年メジャー・デビュー10周年を駆け抜けたキュウソネコカミが、結成15周年記念EPをリリース。キュウソらしい疾走感で幕を開ける「スピりスピられ」は、"スピスピ"という言葉が音に乗る瞬間の心地よさが際立ち、言葉遊びと勢いが絶妙に絡み合う一曲に。12月4日の公演にちなんで制作されたが、今後のライヴでも強い存在感を放つだろう。そして、すでに人気の高い「変な踊り」や、初のカバーとなる円 広志の国民的ヒット「夢想花」等バラエティ豊かな楽曲が並ぶ。さらに『モルモットラボ』の隠しトラックだった「また明日」のバンド・バージョン収録も嬉しいサプライズ。こうした多彩な魅力が詰まった本作が証明する――15周年の"今"が、最高にエグい。(中島 希実)

Acoustic Album 1

SUPER BEAVER

Acoustic Album 1

結成20周年の節目に届ける、名曲揃いの初アコースティック・アルバム。真正面からぶつけるストレートなメッセージと圧倒的な熱量のロック・サウンドで魂を震わせてきた彼等だが、今作では説得力のある言葉たちとそこに宿る優しさが際立つ。繊細な響きと凝ったアレンジはまるで、熱を込めながら丁寧に形作られた透き通るガラス細工のようだ。アコギやピアノのみのシンプルな構成から、心を満たすストリングスたっぷりの贅沢な広がり、そして"アコースティック"の枠にとらわれない自由さ。彼等が伝え続けてきたまっすぐ生きることの美学が高純度で突き刺さる「人として」で始まり、この殺伐とした世を愛で満たすように「アイラヴユー」が響くラストまで、心揺さぶられっぱなしだ。(中尾 佳奈)

physical mind

マカロニえんぴつ

physical mind

スタジアム公演で2日間約5万5,000人を沸かせた一方、キャパ250人の初ワンマンの地でもライヴを開催する等、これまでの歩みを噛みしめるようにデビュー10周年イヤーを駆け抜けてきたマカえん。そんな2025年を締めくくる今作もタイアップ曲満載で、"大衆的"という意味ではポップスとも言えるが、やはり彼等は生身のロック・バンドであるということを再提示している。"フィジカル"と"マインド"をもって人と人、熱と熱がぶつかり合うことで生まれる、活き活きとしたバンド・サウンドを鮮度高く収録。自由で多彩な音色に加え、楽器陣がそれぞれメロディ・メイカーとしての才も発揮し、成熟したバンドのさらなる可能性を見せてくれる。原点と現在地が共鳴し、未来への期待が高鳴るような充実作。(中尾 佳奈)

DON'T CRY / リグレット

ExWHYZ(ex-EMPiRE)

DON'T CRY / リグレット

DONGROSSO(MONDO GROSSO(大沢伸一)+どんぐりずによるユニット)提供の「DON'T CRY」は、ブロックごとの落差がものすごい、最高にハイになれるパーティー・チューンだ。"パリ パリ ボディ バディ パーリー パーリー ピーポー P"――難しいことは考えずに頭を空っぽにして楽しもう。爽やかなサウンドとエモーショナルな歌唱が魅力な「リグレット」は、メンバーのmayuがZineeと共作で作詞を手掛けた一曲。"今日もマジで無駄だった/秒で過去へ逃避行/もうどうなってもいっか/いや、そんなん言ってられっか"と、mayuらしさ全開の歌い出しは、聴き手の共感を誘い、鼓舞してくれる。(宮﨑 大樹)

FATE

G over

FATE

正体を明かさず活動するバンド G overが約3年ぶりにリリースした、全9曲入りのフル・アルバム。ループするサウンドが癖になる「DA・堕・だ・打・DANCE GIRL」や「最終戦線」、コール&レスポンスが楽しめる「No Thank you!!??」等、ライヴを想起させる楽曲が揃った。また、2023年リリースの「drive」以降、ロックにダンス・ミュージック要素をミックスした音楽性に変化したG overだが、今作でも切ない恋を歌うバラード「こんなに好きになったのは」、パーカッションの音の細部までこだわった「Summer Jump!!」等、新たな表現へのアプローチが感じられる。その全てを歌い分けるNaoの歌唱力の高さにも注目だ。(丸井 汐里)

未来へ/I Don't Care

T.N.T

未来へ/I Don't Care

手越祐也(Vo)、Furutatsu(Ba)、kyohey(Dr)の3人がシーンの新たな起爆剤となることを目指し2025年2月に結成したT.N.T。これまでのリリースではエネルギー溢れるロック・サウンドが目立っていたが、始動年を締めくくる本作は手越の卓越した歌唱力を際立たせるシングルに。しかし、ミディアムな楽曲の中でもパワフルなバンド演奏がスケールを広げていて、ロック・バンドとしての自負が滲んでいる。手越作詞の「未来へ」は"第104回全国高校サッカー選手権大会"の応援歌に。自身の経験を重ねた言葉には、背中を押す推進力はもちろん、これまでの歩みと続いていく未来の全てを受け止める包容力もあって、応援ソングの新たな在り方を定義している。(サイトウ マサヒロ)

Night Light

WHITE LIES

Night Light

Bruce Springsteenがポストパンクに傾倒し、おまけにダンサブルになったとしたら。そんな荒唐無稽なコラボレーションを、WHITE LIESは最新作『Night Light』でやってのけた。Harry McVeighの歌声は雄々しいワイルドさを獲得し、バンド・アンサンブルの比重が大きく増したことで、作品全体に広がるのはハートランド・ロックのなだらかな風景。この風景は、2025年のUKロック屈指のヒット作であるSam Fenderの『People Watching』にも通ずるものと言えるだろう。そこにシンセサイザーの怪しい眩しさやスクエアなリズム、すなわちポストパンク・リヴァイヴァルの文脈で登場したWHITE LIESの個性が確かに寄り添っている隙のなさもさすがだ。(藤村 太智)

The Singles Collection

MAROON 5

The Singles Collection

2025年2月には東京ドーム3公演をソールド・アウトさせ、その人気ぶりを改めて証明したMAROON 5。彼等のキャリアを総括する新たなベスト盤が、日本限定リリースとなった。2015年発表の『Singles』に、近年リリースされたアルバム『Red Pill Blues』(2017年)、『Jordi』(2021年)の収録曲や、デビュー・シングル「Harder To Breathe」等7曲を追加した本作は、まさに最新版にして決定版。全曲がどこかで耳にしたことがあるであろう名曲なだけでなく、ロック×ソウル/R&Bから出発し、EDMやヒップホップ等多様なジャンルを取り入れながら進化してきた歩みは、そのままポップ・ミュージックの近代史を体現しているとも言える。(菅谷 透)

Wormslayer

KULA SHAKER

Wormslayer

前作でオリジナル・メンバーのJay Darlington(Org/Key)が復帰したこともあり、近年これまで以上の創造性を漲らせているKULA SHAKERのニュー・アルバム。ここで感じられるのは、デビューから約30年というベテラン感がいい意味でほとんどない、パワフルで賑やかで彩り豊かなサウンドだ。インド音楽等、東洋的な思想に影響を受けた神秘的な響きと、それをワイルドに再解釈したサイケデリックな表現が、唯一無二のKULA SHAKERの得意分野を前面に出しつつ、且つクラシックなロック・スタイルへのリスペクトも感じられる作品となっている。落ち着いた地位には決して収まらず、自由で知的で茶目っ気もある、KULA SHAKERの魅力を再発見できる。(山本 真由)

Freak Show

Aftertalk

Freak Show

前作から約2年半ぶりとなる2ndアルバム。ずっしりとしたリフで踊らせる「Socratic Dialogue」や、美麗なアコースティック・ナンバー「涼月満ちて」等、新たな表情を見せる楽曲が並んでいる。中でも目の前が鮮やかに広がっていく爽快感のある骨太なバンド・サウンドと裏腹に、強烈な諦念や無気力に襲われる日常と、そこから立ち上がる姿を描いた「凡才たちのファンファーレ」は、今挫けそうになっている人、もしくは何かを諦めてしまった人に、圧倒的に力を与えてくれる一曲。光に満ちたアンセム「六月某日、晴ラル空」に至るまでの全9曲31分間の激走は圧倒的に風通しが良く、バンドが完全にブレイクスルーを果たしたと言っても過言ではない大充実作だ。(山口 哲生)

Quest

秋山黄色

Quest

約3年ぶりのアニメ・タイアップ曲となる表題曲は、絶望を振り払うような疾走感とエネルギーに満ちたロック・ナンバー。傷つきながらも挑戦する勇気や仲間を信じる強さを描き、困難に立ち向かう人たちへのアンセムとなっている。カップリングの新曲「ブランコ」は、"死ねばよかった"と繰り返す痛切な言葉を軸に、消えたい気持ちと生きたい衝動の狭間で揺れる心情をピアノの静かなイントロと共に繊細に描写。ストレートな言葉の奥に、明日へ伸びる微かな光がサビの壮大なサウンドと共に滲む。対照的な2曲だが、どちらも別角度から痛みを抱えたまま前へ進む力を与えてくれる。さらに水槽によるロック×エレクトロの「Quest(水槽 Remix)」も必聴だ。(中島 希実)

六姫無双

ZOCX(ex-ZOC)

六姫無双

"最後のZOC"という想いを込めたZOCX名義の新体制になって初のアルバム。この体制ならではの魅力といえば、なんといっても高音と低音の厚みだろう。声に重きを置いてメンバーを集めたというだけあって、彼女たちはアイドル・シーンにおいて唯一無二の歌声を手に入れた。新たな武器が加わったことで、「FLY IN THE DEEPRIVER」のような既発曲のリアレンジ・バージョンですら、まるで新曲かのようにフレッシュな輝きを放っている。全ての"おじ"が聴くべき「超絶人間天使ちゃんの老害予防講座」や、"半分だけ"の行動をしてみた乙女心をかわいらしく歌う「はーふついん♡うぉーず」と、新曲も粒揃い。ZOCX、期待できます!(宮﨑 大樹)

ABC予想

22/7

ABC予想

新体制になったデジタル声優アイドル・プロジェクト 22/7の3rdアルバム。本作は、初のセルフタイトル楽曲にしてまさかのラップ曲「22/7」や、ロシア民謡のエッセンスを取り入れ、これまでにない大人な女性の表情を見せる「スパシーバ!」、ひたすらに"佐藤さん"と繰り返すその名も「佐藤さん」等、とにかく振れ幅お化けな一枚だ。通して聴いていると情緒が追いつかなくなりそうな作品ではあるが、締めくくりのリード曲「理論物理学的 僕の推論」がサウンド、メロディ、歌詞共に秀逸で、最終的にはとんでもないカタルシスを得ることができる。タイトル"ABC予想"の通り、グループに無限の可能性を感じさせるアルバム。(宮﨑 大樹)

結婚とかできないなら

the paddles

結婚とかできないなら

新体制で制作された3rd EPは、激甘なラヴ・ソング「ちぎれるほど愛していいですか」や、ポップでかわいらしさはありつつも、骨太なバンド・サウンドと凄まじい勢いで言葉を畳み掛けていく「赤いアネモネ」、全編キラー・フレーズなライヴ・チューン「恋愛ヒステリック構文」に、バンドとして生きる日々とそこにかける思いを強い筆致で綴った「会いたいと願うのなら」、そして、柄須賀皇司が27歳の恋愛観をありありと綴ったバラード「結婚とかできないなら」等6曲を収録。各曲が個性的なのはもちろん、歌詞とメロディが美しく溶け合い、流れるように連なっていく瞬間が連発で、アレンジ力とソングライティング力が着実に磨き上げられていることを感じさせる一枚。(山口 哲生)

MEME

NEK!

MEME

国内外で人気急上昇中の"スラングロックバンド"NEK!の1stアルバム『MEME』。本作では、ネット発のバンドでありながらネット社会をシニカルに歌う歌詞、各パートが主役かのように振る舞う超絶技巧なサウンド、さらにヴォーカルも引き立たせる巧みな押し引きといった、このガールズ・バンドの持ち味が存分に発揮されている。それでいてジャンルや歌唱法の面では新たなチャレンジも取り入れ、"もっともっと進化していきたい!"という4人の貪欲な姿勢も見せる一枚でもある。PONY CANYONからのメジャー・デビューも発表している彼女たちは、2026年のシーンにおける台風の目になるか。本作と共に、バンドの動向もマスト・チェックだ。(宮﨑 大樹)

MAGIC TIME

T字路s

MAGIC TIME

結成から15年を経てリリースされる、T字路sのメジャー1stアルバム。開幕早々ノック・アウト必至の表題曲が象徴する伊東妙子の歌声の凄みも素晴らしいが、染み込んだ人情も本作の大きな特色だ。和田アキ子かはたまたBessie Smithか、偉大なる女性ブルース・シンガーたちが聴かせてくれたあの温もりを、伊東もまた持ち合わせているのだから。また、酒場の匂い漂う「燃やせ燃やせよ」、より情熱的に再録音された「泪橋」、華やかなブラスが多幸感を煽る「明日の足跡」と、バンド・サウンドが作品の恰幅の良さに大きく貢献しているのも痺れるポイント。夕焼けのT字路に滲むノスタルジーを容易く連想させてくれる、胸がじんわりと熱くなる一枚だ。(藤村 太智)

天使様†

Mega Shinnosuke

天使様†

"日常の中で生まれる様々な感情が包み隠されることなく軽やかに表現された楽曲で構成された"という今作。どこかノスタルジックでありながら新鮮さを感じさせるサウンドと、独自のセンスで描くリアルな喜怒哀楽が印象的だ。イントロのノイジーなギターが胸を締めつけるように響く「禁断少女10」、"メロい"という言葉を印象的に用いつつも、流行にとらわれないまっすぐな愛を歌う「メロい夢」等ラヴ・ソングも際立つ。さらに、TVアニメ"野原ひろし 昼メシの流儀"のOP主題歌にも起用された「ごはん食べヨ」では、日々を生きるなかで欠かせない食事を生活を彩る大切なものとし、温かなサウンドとともに"クヨクヨ悩むことなんてない"と優しく背中を押してくれる。(西平 歩由)

proof

MOSHIMO

proof

無期限ライヴ活動休止を発表したMOSHIMOが、結成10周年記念アルバムをリリース。日常で抱く不器用な心境を音に乗せてぶつけてきた彼女たちが節目に発表した今作は、キャッチーで音の重なりを存分に感じられる楽曲が勢揃い。対旋律に注意して聴くことでも何度も楽しめる作品だ。イントロからユニークなリード曲「幽恋BEAT」や「綽々」、しなるようなベースで始まる「飴と鞭」、"ハニーレモン"というワードで甘酸っぱさを表す「イタズラなキス」等、岩淵紗貴(Vo/Gt)と一瀬貴之(Gt)のソングライティングのこだわりがたくさん込められるなか、再録された「命短し恋せよ乙女」はオリジナルより疾走感が増し、それぞれの音が絶妙に配置された最新楽曲に生まれ変わった。(中島 颯士)

再生可能

NEE

再生可能

"再び生きる"と書いて"再生"。あまりに大きすぎる喪失を越えた3人は、ヴォーカルという欠けたピースを各々が担い補完する形で起死回生の第2章を歩み始めた。次々に繰り出されるジャンルを凌駕したサウンドも、入り乱れるヴォーカルも、パンチラインだらけのリリックも、その全てが鮮烈。ただエキセントリックな中にも愛があり、新しいけどちゃんと"NEEの音楽"として鳴っている。夕日(Gt/Vo)が手掛けた楽曲が炸裂していくなか、かほ(Ba/Vo)作詞曲「この街」の無垢な響きは涙を誘う。そして唯一くぅ(Vo/Gt)へ向けた曲だという「酸素」からの、アコギのアルペジオに乗せた絶叫「まき戻し」の命を削りながら歌うような凄まじさ。彼等を突き動かす覚悟とその強さに、ただただ圧倒される。(中尾 佳奈)

Next Chapter EP

ストレイテナー

Next Chapter EP

たゆまぬ挑戦と進化を続ける者だけが拓ける次章。秋風を纏った退廃的で美しい世界観の1曲目「メタセコイアと月」は、スケール感溢れるシューゲイザーで早速新鮮な音像を聴かせる。またMY BLOODY VALENTINEを思わせるタイトルの全編英語詞曲「My Rainy Valentine」でも空間系のギターが炸裂。そこから雨雲がすっと消え晴れるような「Next Chapter」は、眩い未来感のある洗練されたサウンドに。音楽の力を信じ世界平和を願う希望の歌が、繰り返される過ちから抜け出し、争いのない次なる時代へと導く。そして最後は、インディーズ時代の名曲「走る岩」を4人編成で拡張させた。結成27年を経てもなお、まだまだ新たな面を見せバンドの今を鳴らす全4曲。(中尾 佳奈)