Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

COLUMN

月蝕會議エンドウ.の"月蝕會議室24時"【第13回】

2023年10月号掲載

月蝕會議エンドウ.の"月蝕會議室24時"【第13回】

夏を終えて月蝕會議が忙しいです。クリエイターギルドバンドを自称しているだけあって、様々な楽曲をメンバーみんなで手掛けることで化学反応を楽しんだり、協力プレイ・効率化も実現しているのですが、そんな我々がフル稼働で挑んでいるのですから活気があります。月蝕會議メンバーそれぞれの個人活動もあるのに、みんなスゴいな!働き者!

この記事執筆現在では、様々な提供先の5曲の制作を同時進行しておりまして、基本的にはDiscordやLINEといったコミュニケーションソフトウェアでやり取りしながら曲を作っています。みんなで曲を作ること(ライティング)を、日本ではコライトと呼んだりしますが、我々月蝕會議の基本の楽曲制作もコライトです。

一言でコライトといいましても、やり方は様々。みんなでスタジオに集まって作ったり、オンライン上でデータをやり取りしながら各自自宅で空き時間で作ったり。先日も我々は、来年発売のNintendo Switchソフト「マツリカの炯-kEi- 天命胤異伝」のED楽曲をスタジオでコライトする様子を動画で公開いたしました。やっぱりスタジオでみんなで集まるとサクサク進みます。



一方、オンライン上でのコライトもなかなか良いものです。分業での進行になるので効率的だったり、スケジュールが合わなくても自分の都合で進められます。流れとしては、まずは大まかなトラック(伴奏)のラフスケッチデモを誰かが作り、それができたら誰かがトップライン(メロディ)を考え、その間に誰かがトラックをブラッシュアップ(アレンジ)し、そして誰かが歌詞を書いて仮歌を入れたり。1人で複数の工程を担当したり、すべての工程をバラバラに割り振ったりもします。

ちなみに海外では多くの場合、コライトに参加した全員が曲の作曲者(コンポーザー)として権利を持ちます。もちろん決まりきったルールはなく、その曲の誕生に携わったみんなで決めるのですが、作詞者もトラックメイカーも、時にはミックスエンジニアまでもコンポーザーとして印税を貰えたりするんですね。

しかし日本では、楽曲の権利は完全に作詞と作曲で半々に分かれています。例えば複数人で作詞をすれば、作詞部分の印税はその人数で割りますし、作曲でも同様ですが、作詞と作曲は「半々」と決められているんですね。

仮に、ある曲の印税が200円だったと仮定しましょう。その印税を作詞と作曲で半々に分けるので100円ずつ。しかし2人でコライトして作詞して、作曲は100人でコライトしたとしたらどうなるでしょう。なんと作詞者は1人当たり50円の印税で、作曲者は1人当たり1円しか貰えないんです。

印税いっぱい欲しいんで、月蝕會議の楽曲をサブスクで無限に聴きまくってくださーい!

RELEASE INFORMATION

月蝕會議
ニュー・デジタル・シングル
「時の輪」
tokinowa.jpg
NOW ON SALE
※Nintendo Switchソフト「マツリカの炯-kEi- 天命胤異伝」EDテーマ
配信はこちら


デジタル・シングル
「薫風の茉莉花」
JKT.jpg
NOW ON SALE
※Nintendo Switchソフト「マツリカの炯-kEi- 天命胤異伝」OPテーマ
配信はこちら

月蝕會議

全員が作詞、作曲、編曲家でありアーティストでもあるバンド形態の音楽ギルド。それぞれのスキルと個性を"co-write(コライト)"の化学反応によって高次元でまとめあげる。ももいろクローバーZやHey! Say! JUMP、"ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-"など、アーティストや作品の音楽プロデュースや、バンド・サポートも請け負う。2021年10月にはアルバム『月蝕會議2019・2020年度議事録』を発売。2023年9月にNintendo Switchソフト"マツリカの炯-kEi- 天命胤異伝"オープニング主題歌「薫風の茉莉花」を配信リリースした。