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INTERVIEW

Japanese

月蝕會議

 

月蝕會議

Member:エンドウ.(Gt) Billy(Gt) 楠瀬 タクヤ(Dr)

Interviewer:稲垣 遥

音楽クリエイター・ギルド 月蝕會議が連続配信企画を始動することをアナウンスした。その第1弾でリリースとなったのは、歌い手 Souへ提供した「月夜のタクト」のセルフ・カバーだ。このたびSkream!では、この企画についてから、TVアニメ"最強陰陽師の異世界転生記"の第3話エンディング・テーマとして発表した本楽曲の制作裏、セルフ・カバー制作時のこだわり、今後の話までエンドウ.、Billy、楠瀬タクヤの3名にロング・インタビューを実施。全員が作詞/作曲家のバンドならではのクリエイティヴな切り口で、"コライト"で作り上げた作品への想いを語ってくれた。

-2023年始まって何ヶ月か経ちましたけど、最近はどんなふうに過ごしていらっしゃいましたか?

エンドウ.:最近忙しいですねぇ。"カリスマ"っていうコンテンツの舞台("『カリスマ de ステージ』~ようこそ!カリスマハウスへ~")の曲を作るのに追われてました。もうすぐ、3月末から(※取材は3月中旬)始まるんですよね。他にもいろいろやってるんですけどまだ出せない情報も多くて、"最近みんな曲作ってます"しか言えないんですよ(笑)。

-では読者の方には諸々の解禁を楽しみにしていただきましょう(笑)。そんななか、『月蝕會議2019・2020年度議事録』(2021年リリースのCDアルバム)以来、約1年5ヶ月ぶりとなる新音源「月夜のタクト」のリリースが発表されました。そもそも今回の「月夜のタクト」は、アニメ"最強陰陽師の異世界転生記"の第3話エンディング・テーマとしてSouさんに楽曲提供したものだと思うんですけど、どういった経緯で月蝕會議にオファーが来たのかというところからお聞きしたくて。

エンドウ.:どういった経緯なんですかね? "ぜひ!"ってことでSouさんチームからオファーをいただいて、マッチングしてもらった感じなんです(笑)。

楠瀬:Souさんのスタッフさんにしてもチャレンジングなところで"あれ? 月蝕會議の音楽性と合うんじゃないの?"ってほんとマッチングしてもらった感じですよね(笑)。

エンドウ.:"マッチング"って言うと急になんかいやらしい感じになるけど(笑)。お見合いしましたね。

-なるほど。でもそこで名前が一番に挙がるということは、それまでの作品や活動が届いてたってことですよね。

エンドウ.:そうですね。ありがたいことに。

楠瀬:多様性みたいなところとかも含めてね。

-アニメは、裏切りにあって異世界転生した陰陽師が、新しい世界で今度は上手に立ち回って平穏な日々を送ろうとする物語になっています。エンドウ.さんがコラム(※2023年2月号掲載)でも書いていらっしゃいましたけど、曲作りは原作を読んだうえで行っていったんですよね。ストーリーのどんなところを意識して曲に反映していったんですか?

エンドウ.:ありとあらゆる異世界モノがある中で、この作品はファンタジーの世界なのにちょっと和なんですよ。魔法とかがある世界に、和の陰陽道の人が転生してきて、それが面白いなというところと、主人公がクレバーで冷静なんですよね。"俺強ぇ~!"とかじゃないみたいな。そこもとても面白かったです。ロジカルというか論理的で、クールな感じの主人公だったので、そういう歌にできたらなと思いました。あと、いいハーレム具合でした。

楠瀬:(笑)大事です。

エンドウ.:ある意味人生1周してからのハーレムで、あれいいですよね。

Billy:結構描写が細かいというか奥が深いというか、読んでいてだんだん引き込まれていって、面白く読めました。

-アニメ側からこんな曲にしてほしいというオーダーはあったんですか?

Billy:先にコンテみたいな簡単な動画があって、"最後はこういうシーンが出るからこれに合わせたサウンドでお願いします"って、尺だけ決まってるっていう。

エンドウ.:だからある意味面白かったですよね。最後の決め台詞と、バーンみたいなラスト・シーンに合わせるように盛り上がりを持っていって、なんかひと言かっこいい歌詞をSouさんがわっと言って終わるのがいいよねみたいに、映像合わせで作りました。

Billy:結末が決まっててそこに合わせて作ったって感じですね。

楠瀬:エンディング・テーマっていうよりはBGMの雰囲気も交えながら。3話のここのシーンにって。

-そうですよね。アニメのテーマだと90秒が定番だけど、フル尺で映像に合わせて作っていったんですもんね。

エンドウ.:そうです。最初は街を歩いてるシーンで~とか、どういうシーンがあるかが設定としてありました。

Billy:セリフも入ってるし、そこは邪魔しないようにって。ここから展開を変えようとか、テンポも計算してここから変わるようにとか、そういう時間が結構ありました。

エンドウ.:面白かったです。

Billy:作家あるあるですね。

楠瀬:そこから絵コンテが完成に近づいていったりしてね。

Billy:音楽制作的なトレンドってあるんですけど、ラストサビ終わったらもうそこでカットアウトする、みたいなトレンドが、果たしてアニメが放送される頃も続いているのかってドキドキしながら。

楠瀬:出尽くしてるんじゃないのかってね(笑)。

エンドウ.:その感覚はわかります。

Billy:古いとか思われたら嫌だなって思う。

エンドウ.:大丈夫ですよ。あの終わり方は普遍ですよ。いつの時代もあるはずです。