Japanese
amazarashi
2012年12月号掲載
Writer 伊藤 啓太
2010年にデビューした、秋田ひろむを中心としたバンドamazarashi。ライヴ以外で基本的に本人による露出はほぼなく、オフィシャルで公開されている印象的なイラストのアーティスト・イメージから本質的な肉体、もしくは実世界とは乖離した精神世界を丁寧に紡ぐバンドなのであろうと正直思っていた。実際彼らの作る音楽はポエティックであったり、痛切な言葉が並んでいながらもピアノの旋律が非常に印象的で、彼の育った青森県むつ市という北国の血が共鳴するのか、SIGUR ROSやトラックの響きはOlafur Alnaldsのような北欧的とも言えるような流麗かつメロディが非常に印象的な現実と非現実を行き来するようなショート・ムーヴィーのような聴こえ方をする楽曲が多い。
今作1st LIVE DVD『0.7』は彼らにとって初の映像作品(それに、ライヴ・アルバム)となっている。amazarashiは現在も青森を中心に制作活動をしており、年に100本もライヴを行うような叩き上げのライヴ・バンドというわけではなく、年に数本のみで、もっと言えば行う公演は軒並みソールド・アウトしているのでまだamazarashiのライヴを観たことがないファンも少なくはないだろう。今作は2012年の7月8日にLIVE TOUR“ごめんなさい ちゃんといえるかな”のZepp Diver Cityで行われた公演の映像を中心に、秋田ひろむのゆかりの地を本人と共に撮影したイメージ映像やストリート・ライヴの映像も折り込まれている。
先に結論から言っておくと、このライヴ映像は衝撃的だ。いるのかわからないが、もし平々凡々なJ-ROCKバンドのライヴ映像として油断して観る人にとっては“事件”とも言えるかもしれない、それほどに圧倒的なのだ。このライヴはステージの前にスクリーンを張り、3DCGアニメーションやタイポグラフィーで構成された映像と音楽をリンクさせている。つまりは通常のライヴと同じように、バンドとお客さんが吐息までを共有するような距離感で行われたものではない。しかし映像と音像を同時に提示することにより、amazarashiの描く音楽、そして詩の世界を完全に再現しているので作品の持っているポテンシャルを100%味わうことが出来るのだ。ここまでの話でもしかしたら常に煮えたぎる灼熱のライヴハウスで味わう音こそロックであると信じている方は、彼らのことを優れたロック・バンドではなく、冒頭の私のイメージと同じようにストーリーテラーであり、エンターテイナーだと感じているかもしれない。しかし、このライヴを映像を通してだが体感することができたら印象は確実に変わるはずだ。冒頭の、恐らく地元で録られたであろう弾き語りの映像からライヴのオープニングの「ポエジー」がスタートすると生々しい言葉が映像と共に観客(であり視聴者)にぶつけられていく。そこには精神世界なんて生易しいものではなく、視覚、聴覚から現実以上に生々しい痕跡を付けていく。そこからは圧巻としか言いようがない、ただそこで、ステージの上で起きている光景をただただ自分の頭の中で咀嚼していくことしかできない、まさに“あっという間”の出来事だ。
amazarashiの音に触れたことのない人にこそ、この作品に触れていただきたいと切に思う。“ロックの新しい形”という使い古された表現は好きではないし、このバンドがオリジネイターではないことは勿論わかっているが、映像作品としての完成度は決して見過ごすことはできない。次の作品で彼らが何を提示してくるのか楽しみでならない。
- 1
LIVE INFO
- 2024.12.21
-
煮ル果実
ストレイテナー
back number
People In The Box
Helsinki Lambda Club
LiVS
シノダ(ヒトリエ)
フィロソフィーのダンス
あいみょん
Umisaya
Galileo Galilei
クジラ夜の街
クレナズム
浪漫革命
DENIMS
ベランダ
怒髪天
"MERRY ROCK PARADE 2024"
tacica
Homecomings
ずっと真夜中でいいのに。
SPECIAL OTHERS
LEGO BIG MORL
佐々木亮介(a flood of circle)
Absolute area
Hello Sleepwalkers
PEOPLE 1
新しい学校のリーダーズ
アーバンギャルド
mzsrz
MOROHA
- 2024.12.22
-
ExWHYZ
ストレイテナー
back number
Helsinki Lambda Club
tacica
シノダ(ヒトリエ)
上白石萌音
フィロソフィーのダンス
Lucky Kilimanjaro
大森靖子
あいみょん
WONK
Aooo
People In The Box
ザ50回転ズ
Homecomings
DOES
怒髪天
"MERRY ROCK PARADE 2024"
ずっと真夜中でいいのに。
majiko
ゴホウビ
miida × stico
さめざめ
小林柊矢
TK from 凛として時雨
adieu(上白石萌歌)
MyGO!!!!!
PEOPLE 1
新しい学校のリーダーズ
LEEVELLES × 名無し之太郎
- 2024.12.23
-
DOES
Cody・Lee(李)
LiVS
ドレスコーズ
Cody・Lee(李)
RAY×BELLRING少女ハート
坂本慎太郎
原因は自分にある。
東京初期衝動
- 2024.12.24
-
羊文学
川上洋平([Alexandros])
藤巻亮太
ポップしなないで
CIVILIAN
Plastic Tree
yama
- 2024.12.25
-
UNISON SQUARE GARDEN
原因は自分にある。
ExWHYZ
サンドリオン
川上洋平([Alexandros])
豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL
シノダ(ヒトリエ)
ずっと真夜中でいいのに。
- 2024.12.26
-
BiS
いゔどっと
優里
Cwondo
LACCO TOWER
ネクライトーキー / kobore
UVERworld
Dannie May
- 2024.12.27
-
いゔどっと
"FM802 RADIO CRAZY 2024"
優里
TK(凛として時雨)
シノダ(ヒトリエ)
賽
Devil ANTHEM.
"TOKYO COUNT DOWN 2024"
ネクライトーキー / 3markets[ ]
ビッケブランカ
ExWHYZ
煮ル果実
神聖かまってちゃん
SANDAL TELEPHONE
ウソツキ
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.28
-
CENT
ザ・クロマニヨンズ × go!go!vanillas
the paddles
"FM802 RADIO CRAZY 2024"
TK(凛として時雨)
シノダ(ヒトリエ)
ADAM at
TENDOUJI
DJ後藤まりこ × クリトリック・リス
鯨木
Homecomings
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
モノブライト
BiS
THE YELLOW MONKEY
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI / PIGGS / Wang Dang Doodle / ゆっきゅん
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.29
-
"FM802 RADIO CRAZY 2024"
ADAM at
DIALOGUE+
Aooo
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.30
-
Dragon Ash × The BONEZ
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.31
-
Nornis / ROF-MAO / 葛葉 ほか
"第8回 ももいろ歌合戦 ~愛の大晦日~"
フラワーカンパニーズ
FINLANDS
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
大森靖子
9mm Parabellum Bullet×アルカラ
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2025.01.03
-
JIMMY EAT WORLD
- 2025.01.04
-
私立恵比寿中学
RAY×BELLRING少女ハート
いゔどっと
sajou no hana
PRIMAL SCREAM / ST. VINCENT / JIMMY EAT WORLD ほか
- 2025.01.05
-
RAY×BELLRING少女ハート
PRIMAL SCREAM
Base Ball Bear
WEEZER / MANIC STREET PREACHERS / DIGITALISM ほか
PIGGS
- 2025.01.06
-
THE JESUS AND MARY CHAIN
- 2025.01.07
-
WEEZER
PRIMAL SCREAM
GANG PARADE × 寺中友将(KEYTALK)
レイラ
RELEASE INFO
- 2024.12.21
- 2024.12.25
- 2024.12.26
- 2024.12.27
- 2024.12.28
- 2025.01.01
- 2025.01.06
- 2025.01.08
- 2025.01.10
- 2025.01.12
- 2025.01.14
- 2025.01.15
- 2025.01.17
- 2025.01.20
- 2025.01.22
- 2025.01.24
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ST. VINCENT
Skream! 2024年12月号