Japanese
amazarashi
2014.02.01 @Zepp Divercity
Writer 岡本 貴之
初めて体験したamazarashiのライヴ。終始言葉と映像、音楽に圧倒され、終演後もしばらくステージを見つめてしまった。amazarashi LIVE TOUR 2014"あんたへ"。年明け早々の1月11日(土) Zepp Tokyoでのツアー初日から名古屋、福岡、大阪という大都市でのライヴを経て、このツアー2回目の東京公演となったこの追加公演に詰めかけた大勢の観客は、その唯一無二の世界観の前にただただ、立ち尽くしていた。
2013年はTK from 凛として時雨とのツーマン・ライヴ、RISING SUN ROCK FESTIVALへの出演、そして中島美嘉へ楽曲提供を行うという話題もあり、外へ向けた新しい動きが見えたamazarashi。今年に入りキーボードの豊川真奈美が体調不良を理由に、当面の活動を休止することを発表。実質秋田ひろむ(Vo/Gt)の個人ユニットとなっているが、これまで活動をともにしてきたバンドのグルーヴの完成度は高く、秋田の描く世界観をより正確に伝えることが出来る盟友たちとの演奏は必見、必聴だ。
いつものように紗幕がかけられたステージを見つめる大勢の観客が待ちわびる中、開演時間ほぼジャストに、突然客電が落ち、最新アルバム『あんたへ』のオープニング同様「まえがき」でライヴがスタート。スクリーンと化した紗幕にタイポグラフィが映し出され、幕の向こうでバンドが演奏を始める。煌々とした照明がバンドを照らすわけでもなく、観客も声援を送るわけでもない。皆黙ったまま、幕の向こうでギターを抱え歌う秋田を凝視し、耳を傾けている。曲は続く「ジュブナイル」へ。アニメーションとシンクロするステージに早くも驚愕していると、美しいアコースティック・ギターの音色と共に"今夜生まれてくる命と 死んでしまう命..."と「奇跡」を歌い出す秋田。暗がりのステージの中、そのシルエットしか確認は出来ないが、確かにそこにいる秋田ひろむが生きる証明を見せるべく、声を張り上げて歌っている。その声は力強いハイトーンで、温もりがありながらどこか金属的な響きを感じさせる。緑色のタイポグラフィが映し出され、DNAを表すかのような点線で描かれた図形がピアノの音と共に動きを変えていく。音楽と映像の融合で魅せるライヴ。いや、これは融合ではなくまるで秋田の心が念写されているかのようにすら思えてくる。
続く「つじつま合わせに生まれた僕等」では樹木が使われたアンビエントさを感じさせる映像の中、中心の大木と秋田の姿が重なっている。エンディングでは"だからせめて人を愛して 一生かけて愛してよ このろくでもない世界で つじつま合わせに生まれた僕等"と歌われる中、生い茂った大木から葉が抜け落ち、裸木となる演出。ここまで彼の心をある種の病んだ感情にするものは一体なんだろう?と考えてしまった。激しく照明が点滅する攻撃的な「ミサイル」、"匿名希望"の太い文字が何度も何度も映し出される「匿名希望」を歌い終え、アルバム表題曲「あんたへ」。"はやく 涙拭けよ 笑い飛ばそう 僕らの過去 そうだろう 今辛いのは 戦ってるから 逃げないから そんな あんたを 責めることができる奴なんてどこにも いないんだぜ"。遠目からだが、ここまでじっと立ち尽くすようにステージを凝視していた観客の中に、涙を拭っているように見える顔がいくつもあった。映像にはギターを持ち歌う秋田を模写したような本人映像により近い姿が流され、直接的な歌詞のメッセージが切々と伝わってきた。ピアノのイントロに乗り、スノー・ドームの中にいるような雪だるまが徐々に客席に向けて迫ってくる「真っ白な世界」。最後にはいつのまにか雪だるまが歌う秋田の横に鎮座していた。
心臓が映し出されドクドクと脈を打つ。「冷凍睡眠」ではスぺクタルなレーザー光線と共に、歌詞に登場する強烈な言葉の数々が次々と飛び交い、言葉と映像のシンクロがより強力なタッグを組んで観る者の全身に訴えかけてくる。この日のハイライトともいえる曲だった。エレキ・ギターを掻き鳴らしながら叫ぶ「空っぽの空に潰される」では"教えて 教えて"と連呼する秋田。ここまでライヴが進んでからふと、言葉をはっきりクリアに耳の届かせながら、バンドの演奏は決して遠慮することなく力強い音を出し続けていることに気が付く。演奏者が秋田の歌の世界を完全に理解していることがわかるプレイだ。
ここで、初めてであり最後のMCで口を開く秋田。"ありがとうございます。青森で暮らしていると、自分の人生はなんてつまらないんだと思うんですけど、音楽を続けていて良かったとか、生きていて良かったとか、そんな日が今回のツアーではたくさんありました。感謝しています。ありがとうございます"との声に大きな拍手が起こり、曲は「終わりで始まり」へ。"友達のおかげで立ってるんだ 家族のおかげで歩けるんだ あなたのおかげで生きてるんだ"という、MCでの感謝をそのまま歌にしたような曲。一際力強く感じる歌声を響かせ、アルバムでのエンディングの流れそのままに、「あとがき」を歌い終えると、カーテン・コールのような大きな拍手が鳴りやまず。
バンドのメンバーがステージを降り、1人マイク・スタンドに立つ秋田が歌い出したのは、中島美嘉への提供曲「僕が死のうと思ったのは」。アコースティック・ギター1本で歌われたこの曲は死をテーマに選ぶことで、生きる意味を見出すかのような内容。映像を一切使わず、秋田がストレートに観客に向き合ったこの瞬間、皮肉なことにこの日1番のライヴ感を感じさせられた。徹底して内省的な歌詞、フォーク・ソングと言って差し支えない音楽性と映像とのマッチング。その画期的な手法でのライヴが、というよりは秋田本人の、奇をてらわずシンプルな言葉で綴られる楽曲がこれだけ多くの人を惹きつけているのだということを実感する、圧巻のライヴであった。演奏終了後に流された「あんたへ」が終わるまで、ほとんどの観客がその場を動かなかったことにもそれは表れていた。
〈セットリスト〉
1.まえがき
2.ジュブナイル
3.奇跡
4.つじつま合わせに生まれた僕等
5.ドブネズミ
6.ミサイル
7.匿名希望
8.あんたへ
9.真っ白な世界
10.冷凍睡眠
11.空っぽの空に潰される
12.無題
13.千年幸福論
14.終わりで始まり
15.あとがき
16.僕が死のうと思ったのは
- 1
LIVE INFO
- 2025.05.09
-
THE BACK HORN
Creepy Nuts
a flood of circle
BLUE ENCOUNT
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
WtB
DeNeel
SUPER BEAVER
Rhythmic Toy World
MAN WITH A MISSION
ねぐせ。
オレンジスパイニクラブ
大森靖子
Organic Call
GLASGOW
CNBLUE
- 2025.05.10
-
The Biscats × Ol'CATS
never young beach
The Ravens
ネクライトーキー
ずっと真夜中でいいのに。
コレサワ
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
HY
sumika
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
Keishi Tanaka
ポップしなないで
Mr.ふぉるて
Rhythmic Toy World
Plastic Tree
ヤバイTシャツ屋さん
indigo la End
ヒトリエ
緑黄色社会
Bimi
"GAPPA ROCKS ISHIKWA"
GANG PARADE
SCOOBIE DO
斉藤和義
東京スカパラダイスオーケストラ
あいみょん
"METROCK2025"
FINLANDS
fox capture plan
CNBLUE
a flood of circle
No Buses
- 2025.05.11
-
The Biscats × Ol'CATS
ネクライトーキー
THE BACK HORN
ずっと真夜中でいいのに。
The Ravens
HY
sumika
indigo la End
ORCALAND
Keishi Tanaka
ヤングスキニー
BLUE ENCOUNT
山内総一郎×斎藤宏介
渡會将士
古舘佑太郎 × 田村晴信(171)
US
Plastic Tree
ヤバイTシャツ屋さん
VOI SQUARE CAT
NakamuraEmi
Bimi
ADAM at
SCOOBIE DO
斉藤和義
Creepy Nuts
flumpool
ヒトリエ
fox capture plan
四星球
私立恵比寿中学
忘れらんねえよ / 超☆社会的サンダル / Conton Candy / KALMA ほか
Ayumu Imazu
フラワーカンパニーズ
DIALOGUE+
BIGMAMA
People In The Box
Bray me
MARiA(GARNiDELiA)
WtB
あいみょん
"METROCK2025"
点染テンセイ少女。
清 竜人25
Mellow Youth
- 2025.05.12
-
US
- 2025.05.13
-
ヤングスキニー
WANIMA
ビレッジマンズストア
US
- 2025.05.14
-
yummy'g
VOI SQUARE CAT
ホリエアツシ(ストレイテナー)/ 橋口洋平(wacci)
大森靖子
WANIMA
緑黄色社会
Hello Hello
PEDRO
LiSA
清 竜人25
怒髪天
- 2025.05.15
-
a flood of circle
THE YELLOW MONKEY
SPARK!!SOUND!!SHOW!! / the dadadadys
女王蜂
No Buses
星野源
WANIMA
山内総一郎×斎藤宏介
CENT
オレンジスパイニクラブ
Homecomings × Cody・Lee(李)
mol-74
トゲナシトゲアリ × She is Legend
LiSA
- 2025.05.16
-
Hump Back
ORCALAND
ヒトリエ
Mr.ふぉるて
Creepy Nuts
fox capture plan
a flood of circle
ReN
四星球
ayutthaya
No Buses
The Ravens
People In The Box
flumpool
ヤングスキニー
星野源
[Alexandros]
VOI SQUARE CAT
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
INF
never young beach
- 2025.05.17
-
フラワーカンパニーズ ※振替公演
THE BAWDIES
"CIRCLE '25"
女王蜂
sumika
渡會将士
アーバンギャルド
ネクライトーキー
ExWHYZ
斉藤和義
Bimi
Creepy Nuts
四星球
いきものがかり / Omoinotake / Saucy Dog / アイナ・ジ・エンド ほか
DIALOGUE+
GLIM SPANKY / 水曜日のカンパネラ / 岡崎体育 / Laura day romance ほか
コレサワ
flumpool
Official髭男dism
THE BACK HORN
People In The Box
GANG PARADE
WtB
BRADIO
"ACO CHiLL CAMP 2025"
indigo la End
[Alexandros]
ポップしなないで
小林私 / 色々な十字架 / 叶芽フウカ(O.A.)
INORAN
ずっと真夜中でいいのに。
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
インナージャーニー / 地元学生バンド ほか
- 2025.05.18
-
渡會将士
androp
"CIRCLE '25"
アーバンギャルド
sumika
ねぐせ。
ヒトリエ
THE BAWDIES
斉藤和義
ReN
a flood of circle
ASP
22/7
OKAMOTO'S / Lucky Kilimanjaro / サニーデイ・サービス ほか
ポップしなないで
WANIMA
"COMING KOBE25"
Official髭男dism
DIALOGUE+
The Ravens
Mr.ふぉるて
おいしくるメロンパン
ExWHYZ
コレサワ
BRADIO
"ACO CHiLL CAMP 2025"
私立恵比寿中学
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
SPECIAL OTHERS
INORAN
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
ずっと真夜中でいいのに。
- 2025.05.19
-
点染テンセイ少女。
- 2025.05.21
-
VOI SQUARE CAT
斉藤和義
Saucy Dog
打⾸獄門同好会 / くるり / ストレイテナー ほか
あいみょん
Hakubi
yummy'g
渡會将士
ADAM at
緑黄色社会
- 2025.05.22
-
ORCALAND
Saucy Dog
ReN
片平里菜
w.o.d. ※振替公演
あいみょん
ねぐせ。
オレンジスパイニクラブ
清 竜人25
DYGL
Maki
フリージアン
チリヌルヲワカ
Base Ball Bear
otsumami feat.mikan
ayutthaya
I Don't Like Mondays.
- 2025.05.23
-
ORCALAND
[Alexandros]
Mr.ふぉるて
indigo la End
a flood of circle
THE BAWDIES
DYGL
w.o.d. ※振替公演
ADAM at
Plastic Tree
浅井健一
ゴキゲン帝国
TOMOO
"GREENROOM FESTIVAL 20th Anniversary"
Hakubi
レイラ
LEGO BIG MORL
- 2025.05.24
-
ReN
Mr.ふぉるて
indigo la End
[Alexandros]
GANG PARADE
ヤングスキニー
緑黄色社会
ASP
サカナクション
おいしくるメロンパン
ヤバイTシャツ屋さん / UNISON SQUARE GARDEN / ストレイテナー ほか
コレサワ
THE BACK HORN
片平里菜
ポップしなないで
People In The Box
星野源
Novelbright
Baggy My Life × Comme des familia
mol-74
ネクライトーキー
LACCO TOWER
Plastic Tree
WANIMA
ADAM at
アルコサイト
"ながおか 米百俵フェス 2025"
sumika
浅井健一
SHE'S / SCANDAL / wacci ほか
VOI SQUARE CAT
終活クラブ
SUPER BEAVER
"Shimokitazawa SOUND CRUISING 2025"
DeNeel
the telephones
The Ravens
FUNKIST
HY
the shes gone
"GREENROOM FESTIVAL 20th Anniversary"
LEGO BIG MORL
ビレッジマンズストア
RELEASE INFO
- 2025.05.09
- 2025.05.10
- 2025.05.12
- 2025.05.14
- 2025.05.16
- 2025.05.21
- 2025.05.23
- 2025.05.28
- 2025.05.30
- 2025.06.01
- 2025.06.04
- 2025.06.11
- 2025.06.13
- 2025.06.18
- 2025.06.20
- 2025.06.25
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
Bimi
Skream! 2025年04月号