Japanese
アルカラ
2012年03月号掲載
Writer 沖 さやこ
もうこの問題作を手にしているかたも多いのではないだろうか。“ロック界の奇行師”を自称する、神戸出身の4ピース・バンド、アルカラが2月22日にEP+DVD『おかわりください』をリリースした。同日にライヴDVD『20111105 -お代官様、バリバリです-』がライヴ会場限定でリリースされており、3月中旬まではスペースシャワー列伝で全国行脚。初夏には初の東名阪ツアー“嗚呼、決戦は金曜日”が開催……と勢いは留まることを知らない。飛び道具のように捉えどころの無いエンタテインメント性を放ち続ける彼らの本年初リリース作品である今作、かなり“ヤバイヤバいヤバい”仕上がりである。
昨年7月にリリースされた『こっちを見ている』の“おかわり”的作品でありながらも、更に“お変わり”ゆくアルカラが堪能できる作品『おかわりください』。過去最高にカラフルでありつつもユル~いジャケ写が目を引くこのニューEPはDVD付きで、昨年11月に行われた“バリバリバリバリTOUR”のファイナルである代官山UNITでのライヴ映像が3曲収録されている。CDには4つの新曲が収録されているが、4曲ともタイプが違っており、四方向のアプローチを堪能できる。
まず1曲目「ヤバいヤバいヤバい」はソリッドなバンド・アンサンブルが襲い掛かる鋭さが前面に出たナンバー。そこに乗る躍動感のある日本語詞が独特のワルツを刻む。緩急の効いた演奏とヴォーカルはトリッキーでありながら妙な心地良さを生み、ここで一気にアルカラ・マジックに落ちてしまう。2曲目「ミックスジュース」はおもちゃ箱をひっくり返したようなユーモア溢れるサウンド・メイクと歌詞が聴き応え抜群のポップ・ソング。マイナー・コードが強い歌謡曲テイストのメロディと、脱力感のある合いの手(もといコーラス)のコントラストも小気味良い。思わず口ずさんでしまうのは必然だろう。
3曲目「かくれんぼ」はセンチメンタルなメロディが心臓をくすぐるギター・ロック。掴まえようとしてもするっと手から抜けてしまうような不安定さを、入れ替わる4拍子と3拍子のリズムが可憐に表現する。アルカラの音楽の中毒性の決め手は、この独特のリズム・センス。飛び道具よろしく縦横無尽、自由自在に動き回る瞬発力のあるドラムとベース、ステージ上の照明のように煌びやかな音を放つギター。からくり屋敷に飛び込んでしまったようなこの感覚が心地良さのひとつだ。そしてリズムと同時に忘れてはいけないのが流麗なメロディ。童謡のような人懐こさがありつつも、涙腺を刺激するマイナー・コード。そこに稲村太佑(Vo&Gt)の力強いハイトーン・ヴォイスが乗ることで、新たな角度からリズムが生まれるのだ。
4曲目「やいやいゆいな」はそのメロディが美しく舞う、繊細な音色が印象的な爽やかな疾走感のあるナンバー。それはまるで桜吹雪を見ているように刹那的で、ドラマティックだ。淡い色を彷彿させる柔かさと刃のような鋭さを持ち合わせるギターが胸をかきむしる。透明感のあるコーラスは歌を支え、力強く伸びてゆく。
というわけで今作は彼らの持ち味であったトリッキーなリズムと流麗なメロディの魅力が更に羽ばたいている。そんな現在進行形のアルカラ、冒頭にも少し書いたが5月、6月と初の東名阪ワンマン・ツアーが決定している。その名も“嗚呼、決戦は金曜日”。このふざけているのかそうでないのか何とも言えない絶妙なラインも彼ららしい。勿論その名の通りどの公演も金曜日開催で、それぞれにユニークなタイトルが付けられている。ちなみにファイナルである東京公演は“ソリッドなのかリキッドなのか”というわけでLIQUIDROOM ebisuにて6月8日に開催される。ソリッドでユーモラス、そして強靭なグルーヴを創り出すアルカラ。絶えず“お変わり”ゆく彼らの仕掛ける新たな罠に掛かってみるのも一興です!
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