Japanese
アルカラ
Skream! マガジン 2021年01月号掲載
2020.11.27 @Zepp Tokyo
Writer 吉羽 さおり Photo by 新倉映見
11月27日、Zepp Tokyoでアルカラの有観客ワンマン・ライヴ"あのすばらしき日々よ2020"が開催された。今年2月にスタートした10thアルバム『NEW NEW NEW』のレコ発全国ツアーは、開始間もなく新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止を余儀なくされたが、その後すぐにバンド・セットやアコースティック・セット、トークやゲストとの弾き語りなど様々な形態で積極的に無観客の配信ライヴを行ってきたアルカラ。今回の有観客ライヴでは、配信はなし。会場に足を運んだ観客に向けたライヴとなった。
バンド名が描かれた大きなバックドロップが掲げられたステージ。フロアも座席指定で、キャパも半分に抑えられた環境こそこれまでのライヴとはちがうが、目の前に巨大なバックドロップと楽器がセッティングされた当たり前のステージの光景があるのは、改めて感動や興奮が湧き上がってくるものだ。SEとともに疋田武史(Dr)、下上貴弘(Ba)、SSGH(スーパーサポートギターヒーロー)でfolcaの為川裕也、そしていつも通り首にタンバリンを下げた稲村太佑(Vo/Gt)が登場すると、4人で爆裂にノイジーな音をかき鳴らして「開脚宣言」でライヴの幕を開けた。バンドのキャラクターであるくだけねこが"Stand up"と書かれたプラカードを持ってステージを横切っていくと、拍手がわき、フロアの拳もさらに高く突き上げられる。勢いそのままに「キャッチーを科学する」から「おうさまと機関車」で、重厚なアンサンブルでねじ伏せ、プログレッシヴに変化するサウンドで観客を翻弄し、稲村は"関西人だからたかじん(やしきたかじん)の血が混じっております"とそのヴォーカルを波打たせると、会場は大きな拍手で包まれた。サイケデリックで妖艶なギター・フレーズで場面を一転する「水曜日のマネキンは笑う」、そしてアルバム『NEW NEW NEW』から「瞬間 瞬間 瞬間」のサビをゆったりと歌いだしたと思うと、一気にバンドのボリュームを上げて密度の高い演奏を聴かせた。そして前半のクライマックスとなった「デカダントタウン」から「女優」へという流れ。陰影のあるドラマチックな展開で会場の空気を繊細に震わせる。
場内の換気も兼ねてMCをした稲村は、まず"胸いっぱいです、どうもありがとうございます"と語り、観客の大きく長い拍手に"この拍手の音、めっちゃ気持ちいい。いい周波数が出てる"と笑顔を見せた。そしてツアーが中止になってから、3月には配信ライヴを始め"今思えば無謀だった"と言いながらも、"数え切れないくらいライヴをしてきて、僕らめっちゃライヴ好きやんと気づけた"と加えた。いつもの滔々とした語り口で煙に巻いていく瞬間もあるが、今ここで得難い時間を観客と分け合っていることが伝わる。このMCからの中盤は、「マゾスティック檸檬爆弾」、「カキツバタ832」から「チクショー」へと変幻自在にサウンドをドライブさせて、「涙腺」、そして今年作った新曲だという「目の前には」をエモーショナルに届けた。アルカラの18年間の各時代、作品からの満遍ない選曲と、前進していることを提示する新曲が混じり合ったセットリストは、今だからこその格別なものだろう。
後半も新曲「DADADADA!!」からスタート。これぞアルカラという自在なリズム構成の複雑にしてキャッチーな曲で、ドラム&ベースが会場の温度を劇的に変えていくようなエネルギーで畳み掛けてくるのが爽快だ。ここから「アブノーマルが足りない」、「半径30cmの中を知らない」、「振り返れば奴が蹴り上げる」と連投して、BPMもテンションも右肩上がりにし、観客もまた高揚していく。そしてラストには、"この時代に頑張っているみんなにこの曲を"と「未知数²」を、またこの日を準備してくれた全スタッフやレーベルに感謝を伝え「ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト」を贈った。"あのすばらしき日々よ2020"というライヴのタイトル通り、困難のある今も確実な未来へとつなげていくようなライヴだった。
アンコールでは12月にホームである神戸ART HOUSEでのワンマンと、渋谷TSUTAYA O-Crestでのイベント"くだけねこサミット#2"の開催が発表され、アルカラの18年間、アンコールでいつも支えてくれた曲「交差点」を演奏して充実した1日を締めくくった。
[Setlist]
1. 開脚宣言
2. キャッチーを科学する
3. おうさまと機関車
4. 水曜日のマネキンは笑う
5. 瞬間 瞬間 瞬間
6. デカダントタウン
7. 女優
8. マゾスティック檸檬爆弾
9. カキツバタ832
10. チクショー
11. 涙腺
12. 目の前には
13. DADADADA!!
14. アブノーマルが足りない
15. 半径30cmの中を知らない
16. 振り返れば奴が蹴り上げる
17. 未知数²
18. ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト
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